すいか
ウリ科の果菜。旬は7〜8月、育てやすさは「むずかしい」。


科
ウリ科
旬
7〜8月
育てやすさ
むずかしい
向く栽培環境
露地
区分
特定野菜
種まき
3月下旬〜4月上旬に9〜12cmポットへ2〜3粒まき、発芽まで25〜30℃に保温する。本葉4〜5枚の苗に育てるが、家庭菜園では接ぎ木苗を購入すると失敗が少ない。
植え付け
遅霜の心配がなくなり地温15℃以上になる5月上旬〜中旬に植え付ける。つるを広く伸ばすため、畝幅1.8m前後・株間1mと広めにとる。
収穫
旬は7〜8月。開花日を記録し、大玉種は開花後35〜45日が目安。着果節近くの巻きひげが枯れ、叩くと澄んだやや低い音がすれば収穫適期。
日当たり
日当たりと風通し、水はけの良い露地が適する。生育適温は25〜30℃で高温を好み、高温乾燥ぎみの環境でよく育つ。
水やり
根が深く張るため乾燥に比較的強く、活着後は控えめにする。着果までは適度に与え、果実肥大期は水切れに注意しつつやり過ぎない。
肥料
元肥は控えめにして窒素過多によるつるボケを防ぎ、追肥は果実がこぶし大になった頃から肥大に合わせて与える。
出やすい病害虫
つる割病:ウリ科の連作を避け、接ぎ木苗を使い4〜5年の輪作をする うどんこ病・炭疽病:風通しを良くし発病葉を除去、早めに薬剤散布する アブラムシ・ウリハムシ:見つけ次第捕殺し、防虫ネットや粘着トラップで防除する モザイク病:媒介するアブラムシを防ぎ、発病株は早めに抜き取る
連作
ウリ科で連作するとつる割病など土壌病害が出やすいため、4〜5年は同じ場所でウリ科を作らない。
品種
大玉種は「縞王」「祭ばやし」など、初心者や省スペースには着果しやすく管理が楽な小玉種(「紅小玉」など)が育てやすい。
主産地
主産地は熊本県が全国一で、千葉県・山形県が続く(令和4年産、全国約31万トン)。
育て方のコツ
親づるを本葉5〜6枚で摘心し子づる3〜4本を伸ばす整枝が成功の鍵。人工授粉を行い着果日を記録すると収穫時期を見極めやすい。
資料
農水省・e-Stat作物統計、タキイ種苗・サカタのタネ栽培マニュアル、都道府県栽培暦
解説動画
視聴済み
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の解説動画
Watermelon cultivation [Tips for growing large watermelons! Pinching. Artificial pollination...] ...
概要
初心者や過去にうまくいかなかった人に向けて、大玉スイカを収穫するためのコツを解説する動画。スイカは高温と強い光を好み、日当たりの良い場所でよく育つ。
土壌は選ばないが水はけの良さが条件。元肥に窒素が多いとつるが伸びすぎて着果が悪くなるため、元肥の窒素は控えめにする。つる割れ病が出やすいので4〜5年あけて栽培するか、接ぎ木苗を使うと発病を緩和できる。
仕立て方(親づるの摘芯と小づる)
家庭菜園では、最初に伸びる親づるの本葉を5〜6枚残して先端を清潔なハサミで摘芯する。摘芯すると葉の付け根から小づるが伸びてくる。
スイカは親づるより小づるに着果させた方が実がつきやすく美味しいため。大玉スイカは小づる4本を伸ばして2個収穫する「小4本2果取り」が一般的。
親づるを摘芯して2週間ほどで小づるが伸びるので、元気な4本を選んで残し、他の小づるは全て切る。小玉スイカは「小4本3果取り」で、実が小さい分1個多く収穫する。
孫づるの整理と着果位置
小づるからさらに孫づるが伸びるが、そのまま伸ばすと養分が分散して実が大きくならず、風通しも悪くなり病気の原因になるので摘芯する。8枚目の葉の前後を「1番果」として最初の実をつけ、それより下(8枚目より下)に生えた孫づるは全て切る。
8枚目より先の孫づるはそのまま伸ばしてよい。プランター栽培は仕立ては同じだが、スペースが限られるため支柱を4本立てて空中栽培するのが簡単で、小玉なら緑のカーテンにもできる。空中でできた実は重さで落ちないようネットで吊る。
人工授粉と摘果
スイカは雌花が咲いても放置すると実が大きくならずに落ちてしまうことが多いので、雌花が咲いたら必ず人工授粉する。雌花は花の付け根に小さなスイカの赤ちゃんがついており、それがない雄花の花びらを取って直接雌しべにこすりつけて受粉させる。
受粉は難しく、朝10時までに行うと成功しやすい。3番目に咲く雌花(3番果)に授粉させると最も美味しいスイカができるとされるが、授粉のタイミングは短く雨で逃すこともあるので、咲いているのを見つけたらとりあえず授粉し、実が卵くらいの大きさになった頃に傷のない形の良いものを残す(摘果)。小づるを4本にするのは着果のチャンスを増やす意味もある。
追肥の見極め
最初の実がピンポン玉くらいになった頃が追肥の目安。つる先の角度でも判断でき、肥料切れだと朝からつる先が地面と同じ高さに垂れる。
健全ならつる先は午前中は斜め上を向き、夕方に垂れ下がる。夕方になってもつる先が上を向いているなら肥料が効いているので追肥は控える。
この状態で追肥するとつるぼけになり、花が咲かなかったり病気にかかりやすくなる。追肥量は1株あたり約30g(軽く一握り)を株の周りに撒く。一気に与えず株の様子を見て少しずつ与えるのが大玉収穫のポイント。
収穫の見極め
スイカの収穫期は見極めが難しく経験を要する。目安は手のひらで叩いて鈍い音がする、実の近くの巻きひげが半分枯れる、など。
人工授粉から大玉で45〜50日、小玉で35〜40日経った頃が収穫の目安。農家も試し割りで熟度を確かめてから収穫するので、家庭菜園ではこれ以上大きくならないと思ったら収穫してみるくらいの気持ちで楽しむとよい。
【スイカは実は簡単!】家庭菜園初心者でも簡単に栽培する方法
概要とよくある失敗
手をかけすぎることが失敗の原因になるという放任栽培の考え方を紹介する動画。スイカ栽培でよくある失敗の第2位は肥料の与えすぎ。特に窒素が多いとつるばかり伸びて花が咲かず実がつかない「つるぼけ」になる。
第1位は水の与えすぎ。スイカは高温で乾燥した場所を好む作物なので水のやりすぎは適さない。水やりが大切なのは苗を定着させる時だけで、根が活着すれば以降は雨水でしのげる。1週間以上雨が降らない場合に水を与える程度でよい。
手間をかけず自然な状態で育てる放任栽培は、暑さに強いスイカに向いており初心者でも安心。
土作りと畝作り
植え付けのコツ
今回は小玉スイカのピノダディという品種を植える。植え付け前に苗とマルチの中にたっぷり水を撒いておくと、活着が促され以降の水やり回数を減らせる。
スイカはやや寝かせ気味に植えるのがポイントで、つる性なのでまっすぐ植えると四方八方に伸びるが、少し寝かせることでつるの伸びる方向をコントロールできる。株間はよく70cmと言われるが、放置栽培では1mあけて通気性を良くし病気対策にする。
病気対策としてねぎを一緒に植え付けるのも有効。植え付け後は基本的に何もせず、水やりも植え付け時だけでよい。
【どこでもスイカ割り】ビッグな園芸店 店長が教える鉢でもできちゃうスイカの育て方教えます!
概要
園芸店店長が鉢植え(プランター)でのスイカ栽培のポイントを3つに絞って解説する動画。ベランダやマンションでも育てられる。鉢栽培では大玉スイカは難しいので、必ず小玉スイカを選ぶ。
ポイント1 土の容量
野菜は苗が小さくても株は大きく育つため、鉢に対して1株が基本(大きな鉢でも複数植えるのはNG)。特に大きな実をつけるスイカは養分・水分を多く必要とするので容量が要る。
スイカ1本につき土の容量は20〜25リットルが必要。深さの浅い普通のプランターでは育ちが悪いので、55型などの深型を選ぶ。容量が多いと移動が大変なので取っ手付きのプランターが便利。
ポイント2 肥料
大きな実をつけるからと肥料を与えすぎるのは禁物。プランターでは最初に元肥を入れ、普通に花を植えるように植え付ける。
追肥を初期段階からガンガン与えるのはNGで、つるぼけを起こし、つるや葉ばかり青々と茂って実がつかなくなる。これは肥料過多が原因。
元肥をしっかり入れた場合は1か月ほど追肥は不要で、花が咲いて実がついたのを確認してから与える。液体肥料なら1週間に1回、固形なら1か月に1回程度が目安。
ポイント3 摘心と受粉
摘心は伸びているつるの先端(生長点)を止める作業。放置すると主軸だけが伸び、脇枝が方々から出て養分が分散し大きな実がつかない。
摘心で養分を集中させる。切る場所は、育っているつるの中で一番大きい葉を基準に数えて、大きな葉1枚目・2枚目…と数え、5枚目の葉の上でカットする。
摘心の際、下の方に咲いた花やつぼみは実をならせず全て摘み取る。最初の段階で着果させると養分を取られてしっかりした実にならないため、葉を多くして養分を溜め込む。
摘心後、3〜5枚目あたりの節から伸びる小づる(子づる)を元気なもの2本残し、それ以外は取る。小づるはネットに螺旋を描くように絡ませて誘引する。
着果位置と人工受粉
プランター栽培で狙う収穫数は2個をベースに、多くても3個。小づるに最初につく雌花・雄花は取り除き、2〜3番目にできる雌花に着果させる。
雌花は花の付け根がぷっくり膨らんでおり、雄花は膨らんでいないので見分けられる。人工受粉は雄花を取り、花びらを取ってから雌花の中心に花粉をちょんちょんとつける。
作業は午前中の10時くらいまでの早いうちに行い、雨の日は避ける。天候の良い朝に行う。
実割れ対策(番外編)
いいところまで大きくなった実がいきなり割れてしまう原因で最も多いのは水分。ひどく乾燥させた土に急激に水を与えると実が破裂する。乾燥気味に管理すると言われるが難しいので、乾いたらしっかり与えるローテーションを一定に保つとよい。
【すいか】の土づくり 驚くほど甘いスイカの育て方 まずは土づくりが大事!
概要と栽培の基本
甘いスイカを育てるための土作りを中心に解説する動画。スイカは大玉・小玉、果肉が黄色いもの、種なしなど種類が多く、育て方や収穫のタイミングでも味が変わる。
高温と強い光を好み、梅雨時期には病気になりやすいので水はけの良い畑を選ぶか排水対策をする。植え付けは一般地では5月に入ってから、トンネル栽培なら4月中旬頃から可能。この動画では開花から収穫までの日数が短く甘さの乗りやすい小玉スイカの土作りを紹介する。
土作りに使う資材と量
使う資材は米ぬか、有機カキ殻石灰、ぼかし肥料、堆肥など。堆肥は土に馴染んでいる方がよく、秋口に投入済みなら追加不要。
1年ほど堆肥を入れていない畑には補給する。米ぬか・有機カキ殻石灰・堆肥は植え付けの3〜4週間前に畑に混ぜておく。
米ぬかは1平米あたり300〜800gを畑の状態に合わせ、前作の肥料が残っている畑は入れすぎに注意。石灰はpHが6〜7になるように調整し、有機カキ殻石灰は1平米あたり100〜200gが目安。
ただしカキ殻石灰はマグネシウムが少ないので、補給したい場合は苦土石灰を1平米あたり100〜200g使う。もみ殻は水はけに合わせて適量入れると通気性が良くなる。
堆肥は1平米あたり2kgが目安。ぼかし肥料は植え付け1週間前に1平米あたり100〜150gを混ぜる。
ぼかしや鶏ふんを早く入れると雨で肥料成分が流れるので、米ぬかとはタイミングをずらして入れる。化学肥料で栽培する場合は緩効性のIB化成や有機入り配合肥料が有機肥料に近い形で安定して効く。なければ888などの化成肥料を1平米あたり50〜130g、苦土石灰100〜200g、堆肥2kgを施す。
pHと畝作り
スイカは弱酸性から中性を好むが、酸性になるほどつる割れ病の発病率が高くなるので注意。土壌酸度は重要なので、できればpHを測ってから石灰を施すとよい。
栽培期間中に梅雨と重なるので葉が込み合わないよう十分にスペースを確保し排水に気をつけて畝を作る。畝幅70〜130cm、葉が伸びる方向のスペースが2〜3mあればよい。
2株以上植える場合、小玉は株間60〜80cm、大玉は1m以上あけて東西に畝を伸ばす。雨が多い地域では30cm以上の高畝にする。
畝を立てたらマルチを貼って地温を上げる。高温を好むスイカは植え付けまでに地温を上げておくことで初期生育が良くなる。
苗選びと接ぎ木苗
苗は本葉が4〜5枚で節間が詰まり、緑色が濃いものを選ぶとよい。つる割れ病などの土壌病害が心配な場合は接ぎ木苗を選ぶ。
かぼちゃや夕顔の台木を使った接ぎ木苗はつる割れ病予防のほか、低温伸長性でも生育が進む。トンネル栽培なら4月中旬頃から植え付けできるが、使わない場合は気温が暖かくなってから、好天が続き地温が上がっている時に植え付けるとよい。
【家庭菜園の裏技】植え付け次第で水やり不要!?甘いスイカの育て方
概要と苗選び
アウトドアライフライターの和田義弥さんが、水やりをほぼ不要にする植え付け方と甘いスイカの育て方を解説する動画。苗選びのポイントは3つ。
病気に強い台木を使った接ぎ木苗を選ぶ、育てやすい小玉スイカを選ぶ(大玉は1苗から2〜3個だが小玉は5〜6個取れ栽培期間も短い)、そして育ちすぎていない苗を選ぶ。
良い苗は本葉が1〜5枚くらいで、根が白く根鉢が崩れない程度に根が回っているもの。育ちすぎると根が黄色くなったり白く回りすぎたりし、葉の色が悪く傷んだ苗は避ける。
植え付け場所と元肥
スイカはつるが非常に伸びるので半径1mぐらいは他の作物がない場所がよい。強い光がとても大切なので日当たりの良い場所に必ず植える。
植え付け前に畑に肥料を撒く。本来は2週間ほど前が理想だが、直前でも土によく混ぜ込めば大丈夫。
著者はぼかし肥料(有機質を混ぜて発酵させたもの)を使う。緩効性でやりすぎても障害が出にくく、有機栽培にこだわる人にも向く。
化学肥料も成分がしっかりして速効性があるので好みで選んでよい。1平米あたり2握りぐらいを全体に撒き土に混ぜ込む。
耕すのは表面くらいでよく、30cmほどの深さが柔らかいと根がよく伸びるが可能な範囲でよい。集めた土で高さ15〜20cmの盛り土(くら付き)を作る。スイカはアフリカ南部の砂漠が原産で乾燥を好むため、水はけを良くする狙い。
植え付けと水やり不要の理由
植え付け前に苗をポットごとバケツの水に約1分沈め、下から水が滴るまでたっぷり給水させておくと植え付け後に根がスムーズに伸びる。盛り土に根鉢と同じ深さの植え穴を開け、根鉢の表面と盛り土の表面が同じ高さになるように植える。
高すぎると乾きやすく、深すぎると土が落ちてくる。最後に株元を鎮圧して根と土を密着させる。
植え付け後の水やりは基本的に不要。スイカは湿気が苦手で水をやりすぎると根が呼吸できず腐る。
ただし植え付け直後は根が張っておらず水を吸えないので、根が張るまではしっかり水を与える。日中葉がしおれても夕方から夜に元気になるなら水分は足りている。
敷きわらの活用
乾燥しすぎも良くないので株元にわらを敷く(黒マルチでもよい)。わらを敷くと雨で土が跳ねるのを防ぎ、つるが伸びる先にも敷いていくと巻きひげが絡んでつるが安定する。
わらの下は適度に湿って微生物が増え生育にプラス。実が土に直接つかず汚れにくくなり、日光を遮って雑草も抑えられる。わらは風のない日に敷く(馴染むまでは飛びやすい)。
摘心・整枝と着果
つるが伸びたら5〜6節で親づるの先端を摘心する。すると葉の付け根から小づるが伸びる。
小玉スイカの場合は小づるを3〜5本ほど伸ばし、1本のつるに1〜3個着果させる。ただし実が多いとつるに負担がかかるので、小づる5本なら1個ずつで5個、3本なら2個ずつで6個くらいが目安。
生長段階で追肥(水肥)を与えて元気にする。つる先が地面についてへにゃっとしている場合は肥料不足。
目安は植え付けから1ヶ月後で、つる先の伸びる方向に軽く100g程度撒く。肥料はぼかしが万能で使いやすく、やりすぎると取り除けないので少なめにして足りなければ足す。施したら軽く土に混ぜる。
人工受粉と収穫、鳥獣対策
実をならせるには雄花と雌花の受粉が必要。雌花は花の下に小さなスイカのような丸がつき、雄花にはない。
雄花を摘んで花粉を雌花の中心につける。朝早く花が咲くので涼しい時間、遅くとも9時頃までに行う。
気温が高くなると花粉が傷んで受粉能力が落ちる。受粉した日をメモしておくと収穫時期が分かる。
小玉スイカは受粉後約35〜40日で収穫。実のすぐ近くの巻きひげが枯れてきたら収穫のタイミング。
虫が多ければ自然受粉もする。カラス・ハクビシン・キジなどが実を狙うので、防鳥ネットで全体を囲む、上に釣り糸のようなものを張る、ザルやカゴを実に被せるなどで守る。
小玉すいか1苗で10個以上収穫できます!家庭菜園初心者でも簡単です。
概要と考え方
小玉スイカを1苗で10個以上収穫するための放任的な考え方を解説する動画。一般的な栽培法では、親づるを本葉6枚で摘心し小づる6本のうち4本を残し、15〜20節に着果させ、以降のつるは放任、などと細かい整枝や着果数(3〜4個)の指示が多く大変そうに見える。しかしこのチャンネルが推奨するのは1苗10個取りで、細かい指示を無視する方針。
10個取りの整枝方法
苗を定植したらしばらく放任で伸び伸び成長させ、本葉が10〜15枚になったら摘心する。本葉を10枚以上残せば小づるも10本以上伸びるので、込み合うのが唯一の難点。
そのため胡瓜栽培のようにネットを張って立体的に育てるのがおすすめ。摘心後の整枝は基本ほったらかしでOKで、気をつけるのは伸びる小づるを常に園芸ネットに絡みつくよう誘導することくらい。
一般の栽培法にある「1番花は摘花」「小づる1本に2個以上着果させない」「人工受粉必須」といった指示は一切無視してよい。小づるがたくさんあれば受粉や着果のチャンスも多いという単純な理論が肝。厳密に測れば糖度は多少劣り実の大きさもばらつくかもしれないが、家庭で味わうなら問題にならず、収穫個数が増える喜びの方が勝る。
水やりは基本不要
スイカ=水みずしいイメージから頻繁な水やりが必要と勘違いされがちだが実は逆。原産地は南アフリカのカラハリ砂漠で、現地の畝の降水量は5ヶ月間で200〜450mm程度。
一方2024年の東京は6月の1ヶ月だけで350mmもあり、日本では雨だけでスイカには水分過剰気味。そのため水やりは厳禁だが、苗を植えた日だけはしっかり与える。暑い夏は水をあげたくなるが我慢する。
なぜ厳密な管理が求められるのか
投稿者の農業研修先がたまたまスイカのブランド産地で、ブランドの価値を守るため大きさ・重さ・見た目・糖度の厳しい出荷基準があった。消費者もスーパーで糖度を見て買う。
この厳しい基準をクリアするには適切な整枝で着果数を3個程度に制限した方が生産性が上がる。逆に言えば家庭菜園ではそのような細かい管理は不要ということ。なお植え付け前に水はけの良い畝を作ることは前提。
スイカの上手な育て方(種まきから収穫までを完全解説!)西瓜栽培のコツとポイントが分かる
概要と品種選び
種まきから収穫までを完全解説する動画。スイカは高温・強日照を好むアフリカ南部原産の果菜で、難易度は少し高いが乾燥に強く、春先の低温期を乗り切れば夏以降は比較的容易。
大玉と小玉があり、小玉ならマンションのベランダなど限られたスペースでも育てられる。種まきは3月下旬〜4月中旬、苗の植え付けは4月中旬〜5月中旬、収穫は種まきから約4ヶ月で7月中旬から。
初心者に育てやすい品種は裂果が少なく着果の良い赤肉のベニシマクや紅小玉、乙女など。省スペースには黒玉・縞小玉・雨丸など、露地の大玉なら黒皮・秀山などが人気。
初めてなら苗から育てると失敗が少ない。連作障害が出やすく病害に弱いので接ぎ木苗が安心。
コンテナ・土作り
コンテナ栽培は大型で深型のものが向き、小さいと根張り不良になる。スイカは根を浅く広く張るため1苗につき1鉢が身を大きくするコツで、欲張って複数植えると養水分を奪い合い着果数が減る。
用土は培養土を使えば便利。自分で配合するなら赤玉土7:腐葉土3にバーミキュライト1、用土10Lあたり石灰10g・普通化成10〜30gを混ぜる。
植え付け2週間前に土作りを済ませ、コンテナは縁から2〜3cm(8分目)にとどめる。露地はスイカが土壌適応性が強く痩せ地や弱酸性でもよく育ち、最適pHは5.5〜6.0。
植え付け2週間前に苦土石灰1平米100gを撒いて軽く耕し、直前に石灰を入れると苗を痛める。1週間前に堆肥2kgと普通化成100gを撒き、幅1m・高さ10〜15cmの平畝を作る。
種まきと間引き
直まきと移植栽培ができる。発芽には20℃以上が必要で、直まきは日中20℃を超えてから、低温期や寒冷地はハウス・トンネルで保温しポットに播いて苗にしてから移植する。
移植栽培の播種は3月中旬〜4月上旬、直まきは4月上旬〜5月中旬が目安で、条件が整えば5〜7日で発芽。直まきは1箇所3〜4粒を深さ10mmに播き土をかぶせ密着させる。
ポットまきは種まき用土を7分目まで入れ1箇所2〜3粒播く。前日に布に包んで水につけると発芽が揃う。
発芽まで乾かさないよう注意。間引きは一度に全部抜かず数回に分ける。
本葉が出揃った頃が1回目で元気な苗を2〜3本残し、本葉3〜4枚で1本立てにする。間引き穴は残す苗の生育不良になるので埋める。
苗の植え付けとマルチング
支柱立て・摘心・整枝
小玉スイカは支柱栽培ができ、ベランダでも可能。あんどん型や合掌式の支柱がおすすめで、つるが伸び始める頃に立ててネットを張る。
摘心はつる先端を摘み取る作業。小づるや孫づるに実がつく品種があるので品種ごとに摘心する。
小づる・孫づるに実がつく品種は本葉6〜8枚で親づるを摘心し、小づるが40〜50cmになったら勢いのあるものを残し、露地・コンテナとも性の良い小づる2〜3本を残す。小づるが多いとつるぼけになり実がつかない・小さくなる。
整枝では不要な葉と小づるから伸びる孫づるを摘み取る。コンテナ栽培は地力が弱いため全ての孫づるは葉2枚残して先端を止め、孫づるにつく実は取る。露地栽培は1番までの孫づるを取り除き以降は放任してよいが、地力の弱い畑ではコンテナ同様に小づるのみ着果させる。
摘花・人工受粉・摘果
初期の苗を大きく育てることが大きな実をたくさん取るポイント。小さい苗に着果させると生育に養分が回らず苗が軟弱になる。
露地では12〜15節までの雌花、コンテナでは7〜8節目までの花は全て摘み取る。人工受粉は気温が低く昆虫が少ない時や都市部で行う。
雌花は花びらの下がぷっくり膨らみ雄花は膨らんでいない。雄花の花びらを取って花粉を雌花の中心に擦りつける。
複数苗なら別の苗の花を使うと成功しやすい。花粉は寿命が短く晴れの日の朝9時までに行うのが成功のポイント。
受粉日をラベルに記入して吊しておくと日数管理がしやすい。摘果は最終的に小づる1本につき最大1個、1株に2〜3個が目安。
実が増えるほど甘みが落ちる。まず小づる1本に2個残し、ソフトボール程度になったら性の良いもの1つを残す。実がついた先の葉は光合成のため切らず伸ばす。
玉直し・水やり・追肥
実の形や色を整えるため玉直しを行う。実がソフトボール台になったら花がついていた部分を下側にして実の下に発泡スチロールを敷く(敷きわらがあれば不要)。
収穫1週間〜10日前まで白い部分を見つけたら日が当たるよう繰り返す。コンテナは鉢を回して満遍なく日光を当てる。
水やりは種まきから発芽まで、移植苗が根付くまではしっかり。その後はコンテナは1日1〜2回、露地は表面が乾いたら。
梅雨明け以降は徐々に増やす。与えすぎは軟弱苗になるので回数は少なめに1回でしっかり与える。
高温期は朝と夕方前に、日差しの強い時間帯は水がお湯になり根を痛めるので避ける。追肥は元肥中心だが地力が弱い土では着果までに1〜2回。
コンテナは実がソフトボール台で1回目、普通化成約10gを株元に。以降2週間に1回。
露地は小づるが伸び出す頃に1回目、テニスボール大で2回目、普通化成20〜30gを畝間に。目安はつる先までが30〜40cmで軽く上を向く状態が良好で、肥料不足だと30cm以下で水平〜下向き、多すぎると50cm以上で上向きになる。
収穫と病害虫
収穫期は受粉から大玉約45日、小玉約35日が目安。複数育てていれば1つ試し取りする。
見た目では実の近くの巻きひげが茶色くなる、実についた葉が枯れる、実のつる近くを軽く叩いてボンボンと濁った音、花落ちのへこみが深くなる、など。収穫はハサミで果柄を切り、下手を少し残すと痛みが少ない。
収穫時間帯は早朝がおすすめで、気温が上がってからでは水みずしさが失われ痛みも早い。発生しやすい病気は炭疽病・疫病・つる割れ病で高温多湿で出やすい。
排水を良くし、整枝で風通しを良くし、梅雨は雨よけをする。石灰による酸度矯正や抵抗性台木も予防に有効。
害虫はアブラムシ類・ウリハムシ・ハダニ類など。少ないうちに駆除し、株元の整枝や雑草除去、シルバーマルチも有効。早期発見・早期対処が大切。
【スイカ栽培】収穫時期の見極め方(スイカの収穫はいつ?収穫のタイミング・収穫後の保存方法まで完全解説!
概要とスイカが収穫時期を重視する理由
スイカ栽培で最も難しいのは育てることより収穫のタイミングだとして、その見極め方を解説する動画。スイカは収穫すると以降甘くならない。
バナナやメロンは収穫後に追熟して甘くなるが、スイカは収穫した瞬間が完成形で後から甘くはできない。早すぎると甘みが物足りず果肉の色も薄く、シャリシャリ感が弱く水っぽくなる。
逆に遅すぎても甘さは増えず、果肉が柔らかくなりシャリ感が失われ、品種によっては中心に空洞ができる。大きさと美味しさは必ずしも一致しないので、大きさだけで収穫を決めないことが大事。
最も確実な方法は着果日(受粉日)の記録
収穫時期を1つだけで判断するなら着果日(受粉日)の記録を選ぶ。農家も受粉時点で収穫を予測しており、実がピンポン玉くらいの頃からゴールを見据えている。
人工受粉していれば受粉日にラベルやテープをつければよい。自然受粉でも花がしぼんで下の子房が膨らみ始めれば着果した可能性が高い。
洗濯バサミに日付を書く方法が分かりやすくおすすめ。受粉後の日数は小玉で35〜40日前後、中玉で40〜45日前後、大玉で45〜50日前後が目安。
ただし同じ40日でもその年の気温で味が変わり、植物は気温で生育が変わるため暑い年は熟すのが早く涼しい年は遅い。積算温度という考え方を参考にする農家も多く、細かく計算しなくても猛暑の年は少し早め・涼しい年は少し遅めの感覚を持つと精度が上がる。1株に複数の実があれば実ごとに受粉日を管理する。
収穫遅れと空洞化の関係
切ってみたら中に空洞ができている「空洞化」は生理現象で、食べられなくなるわけではなく甘さもある程度保たれるが、農家では商品価値が下がる。原因はいくつかあり、代表的なのは受粉不良で、受粉が不十分だと果実内部が均一に発達しない。
着果初期の低温・高温、急激な乾燥、肥料バランスの乱れといった環境ストレスも関係する。収穫が遅れると果肉組織が弱くなり空洞が目立ちやすくなる。
適期収穫は美味しさだけでなく品質を守るためにも重要。家庭菜園でも開花から着果初期に極端な乾燥を避けるだけで発生を減らせる場合がある。
叩いた音での判断
高い音なら未熟、低い音なら食べ頃、鈍い音なら熟れすぎ、というポンポン叩く方法は間違いではないが初心者には難しい。中身の水分量や果肉の状態で振動の伝わり方が変わり、未熟は果肉が締まってやや高め、適熟は充実して低め、熟しすぎは鈍くこもった音になる。
ただし小玉と大玉、品種、実の大きさ、栽培環境で音が変わり、絶対的な基準はない。農家も音だけでは決めず、受粉日や他のサインを確認した上で最後の確認として音を聞いている。慣れないうちは音は補助的情報として使う。
見た目で分かる収穫サイン
最も有名なのは巻きひげで、収穫時期になると実に一番近い巻きひげが茶色く枯れる(遠くのではなく近くを見る)。ただし高温や乾燥でも早く枯れるので他のサインと合わせる。
果柄(実の下手部分)は収穫が近づくと少し硬くなり成熟した雰囲気が出て、皮の艶が新品の車のようなギラギラから落ち着いた艶に変わる。縞模様のコントラストがはっきりし、緑は濃く薄い部分は明るく見える。
地面側のお尻は白っぽかった部分がクリーム色や黄色っぽくなる(品種差あり)。巻きひげが枯れた・着果日が合っている・艶が変化・お尻の色が変わった、と複数のサインが揃った時が収穫のベストタイミング。
収穫の時間帯
農家は朝早い時間に収穫する。真夏の昼間は果実表面が40℃近くになることもあり、その状態で収穫すると持ち帰る間に品質が落ちる。
朝は気温が低く果実も熱を持っていないため鮮度を保ちやすく、余熱を取る余冷もしやすい。スイカは冷やせば甘くなるわけではないが、高温放置は品質低下につながる。収穫後は直射日光を避け、すぐに風通しの良い日陰へ移す。
収穫後の保存方法
スイカは収穫した時点が糖度のピークなので、保存の目的は甘くすることではなく今の美味しさを維持すること。収穫後も呼吸を続けて糖分を消費し、時間とともに糖度が低下する。
高温では呼吸が活発になり消耗が早いので、農家は収穫後早く出荷したり涼しい場所で管理する。シャリシャリの食感も細胞の劣化で時間とともに失われる。
家庭菜園なら収穫後3〜5日以内に食べるのが糖度と食感のバランスが最も良い。丸ごとなら1〜2週間保存できるが、日ごとに低下するので早めが良い。
丸ごとは風通しの良い涼しい場所が基本で、スイカは熱帯アフリカ原産で低温が苦手なため長期間冷蔵庫に入れると低温障害で風味・食感が落ちる。食べる前日に冷蔵庫で冷やすくらいがちょうど良い。
冷やしすぎると人間の舌は甘さを感じにくくなるので、15℃前後で冷やしたスイカの方が美味しく感じやすい。カットしたスイカは必ず冷蔵し、ラップや保存容器で密閉して2〜3日以内に食べ切る。
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