作物図鑑 | オトモアグリ

作物図鑑・果菜

スイートコーン

イネ科の果菜。旬は7〜8月、育てやすさは「やさしい」。

スイートコーン
写真: 不明 / Public domain(Wikimedia Commons)

科

イネ科

旬

7〜8月

育てやすさ

やさしい

向く栽培環境

露地

区分

特定野菜

種まき

霜の心配がなくなり地温が上がる4〜5月にまく。発芽には地温15℃以上が必要で、寒地はポットで育苗、暖地は直まきも可能。1カ所2〜3粒まき、本葉2〜3枚で1本に間引く。

植え付け

育苗した苗は本葉3〜4枚のうちに根鉢を崩さず定植する。株間は約30cm、条間50〜60cmを目安にする。

収穫

雌穂の絹糸(ひげ)が出てから20〜25日、ひげが茶色く枯れたころが収穫適期。皮の上から先端を触って粒の充実を確かめ、朝の涼しい時間に収穫すると甘みが保てる。

日当たり

日当たりと風通しのよい露地向き。生育適温は20〜30℃で高温を好み、日照不足だと実の充実が悪くなる。

水やり

乾燥に弱く、特に絹糸が出る受粉期に水切れすると実入りが悪くなるため、この時期はたっぷり与える。

肥料

元肥に緩効性肥料を施し、本葉6〜8枚のころと雄穂が出るころの2回、株元に追肥する。リン酸は元肥に全量、チッソ・カリは元肥と追肥に分けて施すとよい。

出やすい病害虫

アワノメイガ:雄穂が出るころに侵入するので早めに雄穂を切り取り、必要なら適用薬剤を散布する アブラムシ類:ウイルス媒介にもなるため防虫ネットや粘着シートで予防し早期発見で対処する ヨトウムシ・オオタバコガ:葉や実を食害するので見つけしだい捕殺し、発生初期に防除する 黒穂病・紋枯病:連作を避け、発病株は抜き取り処分して伝染源を減らす

連作

イネ科で連作障害は比較的出にくいが、地力を保つため1〜2年空けると安心。異なる品種を近くで育てると交雑して粒の色や甘みが変わるので、1品種にそろえるか時期をずらす。

品種

粒皮がやわらかく甘みの強いスーパースイート種(ゴールドラッシュ、味来など)や、黄白粒が混じるバイカラー種が家庭菜園で人気。

主産地

北海道が全国収穫量の約4割を占める最大の産地で、茨城県・千葉県などが続く。

育て方のコツ

風媒受粉なので1列植えより2列以上のブロック状に植えると受粉が安定し、先端まで粒がそろう。1株につき最上部の1果を残し、下のヤングコーンは早めに摘むと主穂が充実する。

資料

農水省作物統計調査(e-Stat)、都道府県栽培暦、種苗会社の栽培マニュアルを参考に作成

解説動画

視聴済み

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Even beginners can do it! How to grow corn | Illustrated guide to growing corn

概要と品種選び

家庭菜園向けに甘いスイートコーンの育て方を種まきから収穫まで解説する初心者向けガイド。

粒色でタイプが分かれ、標準的で甘く香りがよく調理しやすい黄色粒のイエロー(ゴールドラッシュ、恵味など)、粒皮が柔らかく糖度も高いバイカラー(甘々娘、ドルチェドリームなど)、甘みが強く生食できる品種もある白粒のホワイト(ピュアホワイト、雪の妖精など)がある。

迷ったら「作りやすい」と表示された早生種から始めるとよい。

土づくり

直まき・植え付けの2週間前から土づくりを始める。トウモロコシはpH6.0〜6.5を好むので、土壌酸度を測り、必要なら2週間前に苦土石灰をまいてpHを調整する。

酸度が不適切だと根からの養分吸収が悪くなり病気の原因になる。1週間前に元肥として1平方メートルあたり完熟堆肥2〜3kgと化成肥料150g程度を土によく混ぜ込む。

最後に黒マルチを張ると保温・乾燥防止・雑草抑制になる。土いじりが不安な人は、pHや養分があらかじめ調整されたバイオ培土(市販培養土)を使うとよい。

種まき・育苗

種は14℃以下では発芽せず、発芽適温は20℃以上。ポットまきは3〜6月で寒い時期は簡易ビニールハウスや室内など暖かい場所で管理する。

露地の直まきは4〜7月、気温が20℃を超えて安定する頃がベスト。7〜8月まきの抑制栽培で10〜11月収穫を目指すやり方もある。

種は尖ったへそを下に向けてまくと発芽率や初期成長によいという海外の研究報告がある。セルトレイは種まき用培土を湿らせてすり切りまで入れ、1粒ずつ深さ1cmでまいて軽く覆土。

ポットは6cmのポリポットに3粒ほどを深さ1cmでまく。畑直まきは条間30cm・株間10cmの2条で深さ1cm程度の穴に3粒まき、鳥害防止に不織布をかけておくとよい。発芽までは土表面が乾かないよう2日に1回を目安に管理する。

間引き・植え付けと生育に応じた肥料

本葉が3〜4枚出た頃が植え付け適期。植え穴に水を注いでおくと活着がよい。

間引きは根を傷めないよう清潔なハサミで株元から切り、元気な1本を残す。トウモロコシは本葉3枚までは種子の養分で育ち外部からの吸収はほとんどないが、4〜6枚で徐々に肥料が必要になり、7〜8枚で生育が急速に進む。特に9〜10枚の時期に窒素吸収がピークに達する。

追肥・土寄せ・水やり

1回目の追肥は本葉6〜8枚の頃、1株あたり化成肥料10gを目安に株元から条間に施し、同時に倒伏防止の土寄せを行う。2回目は雄穂が出そろい始める頃、同じく1株10gを畝間などに施して土寄せする。

水やりは重要で、種まきから初期は2日に1回しっかり与える。本葉5〜6枚の根を張る時期は週1〜2回。雄穂・雌穂が咲いて実が肥大する時期は乾燥が続くと実入りが悪くなるので適度な湿りを保つ。

わき芽・人工授粉・摘果

わき芽は昔は養分を奪うと取られてきたが、近年の研究では取らなくても生育や実の大きさにさほど影響がないとされ、残す人も増えている。授粉は、株上部のふさふさが雄穂で花粉を出し、葉の付け根から出る細長いひげが雌穂。

ひげ1本1本が粒1つ1つとつながっており、全体に花粉がつくとぎっしり実る。株数が少ない家庭菜園では人工授粉を行い、雄穂を切り取ってひげの上でトントン振るか直接こすりつける。

実は1株に複数つくが、最上部の大きな雌穂1本を残し他は早めに取り除く(摘果)。摘果した実はヤングコーンとして食べられる。

病害虫と収穫

最も注意すべき害虫はアワノメイガで、幼虫が茎や実に食い入る。雄穂の香りに誘われるため、人工授粉後は雄穂を早めに切って処分すると効果的。

株数が少ない家庭菜園では防虫ネットで侵入を防ぐ方法や、トウモロコシ用殺虫剤の散布もある。収穫時期の目安は人工授粉からおよそ20〜25日後で、ひげが枯れて茶色に変化していく。収穫は早朝の涼しい時間帯に行うと甘みをより感じられる。

出典: ほっくりファーム(YouTube)で動画を見る ▶