作物図鑑 | オトモアグリ

ウリ科の果菜。旬は7〜9月、育てやすさは「やさしい」。

かぼちゃ
写真: George Chernilevsky / CC0(Wikimedia Commons)

科

ウリ科

旬

7〜9月

育てやすさ

やさしい

向く栽培環境

露地

区分

特定野菜

種まき

種まきは温暖地で3〜4月、寒冷地では4〜5月。3号ポットに培養土を入れて1粒ずつまき、発芽適温25〜30℃を保って本葉4〜5枚の苗に育ててから定植します。

植え付け

遅霜の心配がなくなる4月下旬〜5月に植え付けます。つるが広く這うので、地這い栽培では株間90〜100cm、1株あたり2〜3㎡のスペースを確保します。

収穫

旬は7〜9月。開花・受粉から約40〜50日、ヘタ(果梗)がコルク状に白くひび割れてきた頃が収穫の目安で、収穫後2週間ほど風通しのよい日陰で追熟させると甘みが増します。

日当たり

日当たりと風通しのよい露地が適し、生育適温は17〜20℃前後とやや冷涼な気候を好みます。乾燥には比較的強く、水はけのよい畑でよく育ちます。

水やり

乾燥に強く過湿は禁物で、基本は雨まかせとし、極端に乾く時期だけ株元にたっぷり与えます。着果後は水を控えると糖度が上がります。

肥料

元肥は植え付けの1週間前に堆肥と化成肥料を控えめに施し、追肥は着果を確認してからつる先付近に施します。窒素過多はつるボケを招くので与えすぎに注意します。

出やすい病害虫

うどんこ病:葉が白い粉状になる。風通しを良くし、発生初期に病葉を除去して薬剤散布で抑える 疫病:多湿・排水不良で発生。水はけを改善し、敷きわらで泥はねを防ぐ ウリハムシ:葉を食害する橙色の甲虫。苗が小さいうちは寒冷紗で覆い、見つけ次第捕殺する アブラムシ:新芽やつる先に群生しウイルス病を媒介。シルバーマルチで忌避し、早期に駆除する

連作

ウリ科なので、キュウリ・スイカ・メロンなど同科の作物との連作を避け、3〜4年は同じ場所での栽培を控えます。

品種

粉質でホクホクした西洋かぼちゃの「えびす」や、ミニタイプの「栗坊」などが作りやすく家庭菜園向きです。

主産地

国内収穫量の約半分を北海道が占め、次いで鹿児島県・長野県などで多く生産されます。

育て方のコツ

晴れた日の午前中に雄花の花粉を雌花につける人工授粉で着果が安定します。親づるを本葉5〜6枚で摘心し、子づるを2〜3本伸ばして仕立てます。

資料

農林水産省 作況調査(野菜)・e-Stat/都道府県の栽培暦/園芸一般知識

解説動画

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概要

かぼちゃはウリ科・中南米原産で、水やり・追肥・土寄せ程度と手間が少なく連作もできる育てやすい野菜。国内では小ぶりでねっとりした日本かぼちゃ、ホクホクの西洋かぼちゃ、ズッキーニやそうめんかぼちゃなどのペポかぼちゃが多い。

西洋かぼちゃは冷涼なアンデス原産でウリ科の中でも低温に強く10℃以上で生育でき、日本かぼちゃは熱帯原産で高温を好み低温に弱い。多湿だと疫病が出やすいので風通しと水はけのよい環境で育てる。

栽培時期は種まき3月中旬〜4月、植え付け4月上旬〜6月、種まきから約3.5か月で収穫、撤去は6月中旬〜下旬頃。カロテン、ビタミンA・B群・C、食物繊維、カリウムが豊富。

プランターと土作り

プランターは60cm以上の標準〜大型がおすすめ。根は浅く張るので深型でなくてよいが、小さい容器は根詰まりするので避ける。

果実が大きくなるため一つの鉢に複数株は植えず、1株1鉢が基本。市販の野菜用培養土が手軽。

自分で配合するなら赤玉土6・腐葉土3・バーミキュライト1に、化成肥料を用土10Lあたり10〜20g混ぜる。かぼちゃは弱酸性を好むのでpH6.0〜6.5に調整し、pHを1.0上げるには60cmプランターで苦土石灰約50gが目安。用土は縁から2〜3cm下の八分目まで入れて増し土や水やり時のこぼれ対策とする。

露地栽培の土作り

植え付けの2週間前までに土作りを終える。まず苦土石灰を1平米あたり150g、堆肥3kgを施し(pH6.0〜6.5、pHを1.0上げるには苦土石灰400g/平米が目安)、根を傷めないよう遅くとも2週間前には石灰を入れておく。

1週間前に化成肥料(15-15-15)を150g/平米ほど施してよく耕し、幅100〜120cm・高さ10〜15cmの平畝を立てる。根が浅く広く伸びるので広範囲を耕す。

種まき・間引き

発芽適温は22〜25℃と高温。直まきは日中20℃を超える4月中旬以降、ポットまきは3月中旬以降で保温して育苗する。

種は1か所3〜4粒、深さ10mm前後にまき、覆土して手で押さえ密着させてから優しく水やり。埋める深さは種の2〜3倍、まきすぎは発芽不良の原因。

かぼちゃは光があると発芽しにくい嫌光性種子で、へその尖った方を下向きにすると発芽率が上がる。直まきはトンネルやドームキャップで保温すると発芽が早い。本葉が出たら元気な株を1本残して間引く。

苗の植え付け

種まきから約1か月・本葉4枚頃が植え付け適期で、遅霜の心配がなくなる4月下旬以降、6月上旬頃までなら秋収穫に間に合う。良い苗は本葉4枚前後で節間が詰まり、茎が太く葉色が濃く、病害虫被害のないもの。

植え穴は鉢より一回り大きく掘り、根鉢を軽くほぐして子葉が埋まらない程度に植え、株元を押さえて水をたっぷり与える。霜に当たると枯れるので遅霜後に植える。春先は黒マルチで地温を上げると活着と生育がよく、雑草対策にもなる。

支柱立てと整枝・摘芯

地面を這わせる地這い栽培でもよいが、省スペースのため支柱で立体栽培する方法も一般的で、どちらでも収量に大差はない。支柱は細い巻きひげが伸び始めた頃、果実が重いので合掌式やアーチ型でネットを張り、最初のつるを緩く誘引しておく。

整枝は品種で異なり大きく3パターン。西洋系は主に親づるに実をつけ、日本かぼちゃは子づる・孫づるに実をつける。

親に実をつける品種は子づるを本葉3枚残して先を摘む。子づるに実をつける品種は親を本葉5〜7枚で摘芯し勢いのよい子づる3本を残す。

孫づるに実をつける品種は親を本葉7枚で摘み子づる3本を残して孫を伸ばす。放任も可能だが、勢力の弱いプランターでは整枝したほうが玉が充実する。1株から4〜6個が目安で、形の悪い実や小さい実は摘果する。

人工授粉と玉直し

低温期や昆虫の少ない場所では受粉が不十分になりやすく、特に一番果を確実に受粉させることが収量を増やすポイント。雌花は花の付け根がぷっくり膨らんでいるので雄花と見分けられる。

雄花の花びらを取り、花粉を雌花の柱頭にこすりつける(筆や綿棒でも可)。開花当日の朝9時頃までが花粉が多く、受粉日を記したラベルを実に吊るすと収穫日数の管理がしやすい。日照バランスが悪いと実が黄色く変色したり色むらが出るので、握りこぶし大になったら上下をひっくり返す玉直しを収穫まで数回行い、プランターは鉢ごと回して全体に日を当てる。

水やりと追肥

発芽までと植え付け後活着までの約1週間は表土が乾いたら水切れさせないよう与え、以降は用土をしっかり乾かしてから1回にたっぷり与える(毎日は不要)。水の与えすぎは徒長や病害を招く。

開花期は朝夕2回与え、水不足だと花が落ちやすい。玉が肥え始めたら収穫まで水を徐々に減らす。

夏の水やりは気温が上がる前の朝と、気温が下がり始める夕方に。追肥は一番果の肥大が始まるまで控えめにし(多肥はつるぼけの原因)、一番果がこぶし大になった頃に1回目。

以降は三番果の着果後、その後3週間に1回のペースで収穫2週間前まで、化成肥料20〜30gを株から離して施す。葉が大きく濃く枚数が多いときは肥料過多で追肥せず、葉色が薄く黄ばむときは肥料不足なので追肥する。

収穫の見極め

収穫適期は品種で差があり、西洋かぼちゃは受粉後40〜50日、日本かぼちゃは約35〜40日が目安。ヘタ(果梗)が白くひび割れコルク状になり、果皮の艶がなくなって溝が深くなったら完熟。

未熟なものは表面がつるっとして艶がある。ヘタは硬いのでハサミやナイフで切り取り、風通しのよい日陰で1週間ほど切り口を乾かす。

常温で3か月以上保存でき、西洋かぼちゃは冷暗所で1〜2か月追熟すると糖度が増して甘くなる。日本かぼちゃは保存が効きにくく追熟しても食味はあまり変わらない。

病害虫対策

丈夫だが多湿が続くとうどんこ病や疫病が出る。梅雨は排水対策が重要で、露地は排水経路の確保、プランターは鉢底石で排水性を高める。

地這いは多湿になりやすいのでマルチや敷きわらで対処。低温期の栽培を避け、排水性を高め、摘葉で風通しをよくし、密植を避けるのが基本。

発生時は初期なら被害葉を摘み、感染力が高ければ株ごと抜くか薬剤で治療し、被害株は必ず圃場外で処分する。

害虫はアブラムシ、ウリハムシ、コナジラミなど。特にウリハムシは4〜8月に大量発生して葉や実を食害し、黄色い粘着テープが有効。残渣や周辺の雑草を除去して越冬場所を減らし、早期発見・早期駆除を心がける。

出典: 野菜作りの教科書 Vegetable Beginners Guide(YouTube)で動画を見る ▶