作物図鑑 | オトモアグリ

ヒガンバナ科の根菜。旬は6〜7月、育てやすさは「やさしい」。

にんにく
写真: 不明 / Public domain(Wikimedia Commons)

科

ヒガンバナ科

旬

6〜7月

育てやすさ

やさしい

向く栽培環境

露地

区分

特定野菜

種まき

種まきではなく、種球をばらしたりん片(鱗片)を1片ずつ植える栄養繁殖です。植え付け前に大きく健全な外側の片を選び、薄皮は残したまま準備します。

植え付け

植え付け適期は地温が20℃前後に下がる9〜10月。芽の出る先端を上にして深さ約5cmに植え、株間15cm・条間18cm程度を確保します。

収穫

翌年の初夏、葉が半分ほど黄色く枯れてくる6〜7月が収穫期です。晴天が続く日に球の肥大を確かめて抜き取り、根と茎を切って風通しのよい場所で乾燥・貯蔵します。

日当たり

日当たりと水はけのよい露地が適し、冷涼な気候でよく肥大します。冬の低温に一定期間あたることで球が正常に太る、秋植え・翌初夏どりの作物です。

水やり

植え付けから発芽までは乾かさないよう管理し、その後は基本的に降雨まかせで十分です。収穫前の約2週間は控えめにして球を締めます。

肥料

元肥に完熟堆肥と緩効性肥料を施し、追肥は根が動き出す時期と春先(2〜3月頃)の年2回が目安で、球の締まりが悪くなる遅い追肥は控えます。

出やすい病害虫

さび病:葉に橙色の斑点が出る病気で、密植や過湿を避け、発生時は登録薬剤で早めに防除する 春腐病(はるくされびょう):茎葉が腐り悪臭を放つ細菌病で、水はけを良くし窒素過多を避ける 葉枯病(黒斑・すす斑):多湿で葉に病斑が広がるため、風通しを確保し予防的に防除する アブラムシ:ウイルス病を媒介するので、見つけ次第捕殺・防除する

連作

ヒガンバナ科(ネギ属)で連作を嫌うため、ネギ・タマネギ類など同属を含め1〜2年は同じ場所を避けます。

品種

寒地では大玉の「福地ホワイト六片」、暖地では「上海早生」など、栽培地の気候に合った品種を選ぶことが重要です。

主産地

青森県が国内収穫量・出荷量の約7割を占める圧倒的な主産地で、香川県など暖地向け品種の産地もあります。

育て方のコツ

春にとう(花茎)が伸びたら早めに摘み取り(にんにくの芽として利用可)、養分を球の肥大に集中させるのが太らせる最大のコツです。植え付けが遅れると生育不足になりやすいので適期を守ります。

資料

農水省・e-Stat作物統計、青森県産業技術センター、都道府県栽培暦・JA営農情報

解説動画

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ニンニクの上手な育て方(種まきから収穫まで完全解説)にんにく栽培のコツとポイントが分かる!

概要

アジア原産で、抽出エキスが虫よけに使えるほど病害虫に強く、栽培難易度が低い家庭菜園向きの野菜。植え付けから収穫まで約8か月かかり、9〜10月に種球を植えると翌年5月頃に収穫できる。

露地でもコンテナでも育てやすく、冷涼な気候・日当たり・水はけの良い場所を好む。玉のほか、若い葉や花茎(ニンニクの芽=花茎)も食べられ、収穫後の保存性も高い。ビタミンB1やタンパク質、リンなどを含み、疲労回復や殺菌作用が期待される。

品種と良い種球の選び方

一般的な白皮のほか、味が濃厚な赤皮、甘みのある紫などがある。暖地系と寒地系があり、栽培地の気候に合った品種を選ぶことが大きな玉を穫る最大のポイント。

寒地向けはホワイト六片、芽を楽しむなら葉用のニンニクスワンなど。無臭ニンニクは普通の3〜5倍の大きさで匂いが少ない。

種球はりん片に1つずつばらし、腐り・病斑・傷んだものを除く。芽や尖った部分を傷つけると発芽不良になるので注意。7g以上と大きく首の締まったものを選び、りん片を包む薄皮は無理に剥がさなくてよい。

土作りとコンテナ

根が浅いので深さは15cmあれば十分だが、標準60cm以上のコンテナで6〜8株が目安。用土は赤玉土・腐葉土2.5・バーミキュライト1.5に、用土10Lあたり苦土石灰と化成肥料を各10〜20g混ぜる。

植え付け後に増し土をするため、最初は容器の6分目程度にしておく。露地は植え付け2週間前に苦土石灰150g/㎡を全面に散布して深さ20cmまで耕し、pHは6.0〜6.5に調整。

1週間前に堆肥2kg/㎡と化成肥料100g/㎡を施し、幅40cm以上(2条なら60cm以上)・高さ10〜15cmの平畝を立てる。畝が低いと過湿になり春先に病害が出やすい。

植え付けと芽出し

時期の目安は暖地9月中旬〜10月上旬、中間地は少し早め、寒地10月上旬〜下旬。遅れると春先に生育期間不足で玉が肥大せず、早すぎると玉割れや病害が出やすい。

株間は露地15〜20cm、コンテナ10〜15cm。尖った方を上にして深さ5〜10cmに植え、上から軽く押さえる。

約2週間で発芽する。気温が高い時期はポリポットに植え、尖端を1〜2cm地上に出して芽出ししてから移植すると失敗が少ない。発芽適温は18〜22℃で、25℃以上では休眠が覚めず土中で腐るため、直植えでは敷きわらで地温を下げ、発芽後は徒長防止に早めに取り除く。

芽かき・摘蕾・水やり

複数の芽が出たら、勢いの良い1本を残し他は根元から抜く(芽かき)。残す芽が10cm程度に伸びるまでに終える。

春に伸びる花茎は、蕾が葉の先端を超えた頃に摘み取る(摘蕾)。早すぎると玉が分かれ、遅すぎると玉の肥大が悪くなる。摘んだ花茎はニンニクの芽として食べられる。

水やりは、植え付けから発芽までは種球が腐るため基本不要。芽が出たら表土が乾いたら与え、冬でも乾燥時は与える。3月以降は必要量が増えるので晴れて乾いた日はたっぷり。過湿に弱く、休眠期の冬は根腐れ・病気の原因になるため、水やりは暖かい時間帯に行う。

追肥と収穫

追肥は秋と翌春の計2回。1回目は植え付け約1か月後に化成肥料20〜30g/㎡、2回目は2月上旬〜3月中旬にリン酸苦土石灰50g/㎡か化成肥料30g/㎡を畝の肩に。

コンテナは1株あたり化成肥料3〜5g(小さじ1杯)を株元へ。追肥が遅れると病害が出やすい。

玉の収穫は5〜6月、葉が枯れても玉は成長を続けるため、株の30〜50%の葉が枯れ黄変した頃、晴天が続いた日に引き抜く。掘り上げたら根を切って2〜3日畑で乾かし、雨の当たらない軒下に外皮つきで数個ずつ束ねて吊るす。葉ニンニクは冬越し後・玉が肥大する前の柔らかいものを利用でき、花茎は本葉6〜7枚・草丈30〜40cmの3〜4月が目安。

病害虫対策

丈夫だが、高温や多湿など環境が悪いとべと病、さび病、モザイク病、立枯病、軟腐病などが出る。要因は土壌の酸性化、窒素肥料の与えすぎ、深植えのしすぎ、過湿。

敷きわらやマルチで過湿を避け、完熟堆肥で保水性を高め、日当たりと適正な株間を確保する。発生した葉は早めに摘んで畑の外で処分し、道具は消毒する。

害虫はネギアブラムシ、ネギアザミウマ、ロビンネダニ、ヨトウムシ、ネギハモグリバエなど。窒素過多で発生しやすいので過剰施肥を避け、卵や幼虫は早期に駆除。苗が小さい時期の防虫ネットやトンネル掛けが有効。

出典: 野菜作りの教科書 Vegetable Beginners Guide(YouTube)で動画を見る ▶