作物図鑑 | オトモアグリ

アブラナ科の根菜。旬は10〜12月・4〜5月、育てやすさは「やさしい」。

かぶ
写真: ja:User:Kitsuki.c / Public domain(Wikimedia Commons)

科

アブラナ科

旬

10〜12月・4〜5月

育てやすさ

やさしい

向く栽培環境

プランター

区分

特定野菜

種まき

春まきは3月下旬〜4月下旬、秋まきは9月上旬〜10月上旬が適期で、初心者には害虫が少なく育てやすい秋まきがおすすめ。深さ1cmほどの溝に約1cm間隔で条まきし、発芽までは土を乾かさないようにする。

植え付け

直まきが基本で移植には向かない。発芽後は葉が触れ合うたびに間引き、最終的に小カブで株間10〜12cm、中カブで15cm前後にそろえる。

収穫

小カブは種まきから40〜50日、中カブは50〜60日が目安。小カブは根の直径4〜5cm、中カブは8〜10cmになったら、とり遅れて割れる前に早めに収穫する。

日当たり

日当たりと風通しのよい場所を好み、生育適温15〜20℃前後の涼しい気候が最適。プランターは深さ15cm以上のものを選ぶ。

水やり

発芽までと根が肥大する時期は乾かさないよう、土の表面が乾いたらたっぷり与える。ただし過湿や極端な乾湿の繰り返しは根割れの原因になるので避ける。

肥料

元肥として緩効性肥料を用土に混ぜ込み、間引き後の生育期に1〜2回、株元へ軽く追肥して土寄せする。与えすぎは葉ばかり茂り根が太らない原因になる。

出やすい病害虫

アブラムシ:早期発見で捕殺し、防虫ネットで飛来を防ぐ アオムシ・コナガ・カブラハバチ:葉を食害する幼虫を捕殺し、種まき直後から防虫ネットで覆う 根こぶ病:アブラナ科の連作を避け、水はけと石灰による土壌pH調整で予防する べと病:間引いて風通しをよくし、過湿を避ける

連作

アブラナ科のため、ダイコン・ハクサイ・キャベツなど同じ科との連作は根こぶ病を招きやすく、1〜2年空けるとよい。

品種

プランターや初心者には、生育が早く小型で扱いやすい小カブ(金町小カブ系)がおすすめで、慣れたら中カブや聖護院かぶなどの大型種にも挑戦できる。

主産地

全国的に栽培され、収穫量は千葉県が最も多く、埼玉県・青森県などが主な産地となっている。

育て方のコツ

成功のカギは「間引きを惜しまないこと」と「とり遅れないこと」。混み合ったままだと根が太らず、収穫が遅れると割れや過熟で味が落ちる。

資料

農林水産省・e-Stat 作物統計調査(野菜生産出荷統計)、種苗会社の栽培情報を参考に作成

解説動画

視聴済み

0/8

カブの上手な育て方(種まきから収穫まで完全解説)カブ栽培のコツとポイントが分かる!

概要

カブはアブラナ科の野菜で、アフガニスタンから地中海沿岸が原産。冷涼な気候を好み、種まきは春まき(3〜6月)と夏秋まき(8〜9月)ができ、種まきから収穫まで約2ヶ月。

害虫被害に遭いやすいため、初めての人には夏秋まきがおすすめ。根にはビタミンC・カリウム・カルシウム・食物繊維が豊富で、消化酵素アミラーゼが胃もたれや胸焼けの予防に良いとされる。

葉は根よりビタミン・ミネラルが多く、汁物・おひたし・漬物など用途が広い。日持ちも良く初心者向けの野菜。

品種選び

品種は温暖地向きのアジア系と冷涼地向きのヨーロッパ系に大別され、根の太さで直径5〜6cmの小カブ、10cm前後の中カブ、15cm以上の大カブに分けられる。日本各地で品種改良が進み、耐寒性・耐暑性の高いものや地域特産の珍しいものもある。

育てやすいのは金町系の白玉・耐病ひかり・白馬など。ほかに早取りできて変形やスの入りが少ない福小町、耐病性がありよく太る玉里、赤カブのあいちなど、用途に応じて選ぶとよい。

コンテナと土作り

コンテナ栽培では標準タイプ(幅60cm以上、深さ15cm以上)を使い、中型品種なら5〜6株栽培できる。10号以上の植木鉢や布袋でも2〜3株可能。

初心者やベランダ菜園では市販の培養土が便利。自分で配合する場合は赤玉土6:バーミキュライト3を基本に、用土10Lあたり苦土石灰10gと化成肥料20gを混ぜ、種まきの2週間前までに用意する。

用土は8割程度にしてウォータースペースを確保し、鉢底石で排水性を高める。カブは多湿を嫌うため水はけが重要。

露地の土作りと畝作り

露地では種まきの2週間前までに耕耘(深さ25〜30cm)を済ませる。耕土が浅いと根張りが悪く肥大しにくい。

適正pHは5.5〜6.5で、外れる場合は苦土石灰で酸度調整。1週間前に堆肥を1平方mあたり2kg、化成肥料100gを施して畝を立てる。

畝は高さ10cmの平畝が適し、幅は2条で60cm以上、3条で80cm以上。小石など障害物は根の変形の原因になるので丁寧に取り除く。

種まき

カブは移植を嫌うため直まきが基本で、根を傷つけると肥大しなくなる。春まきは3月下旬〜4月下旬、夏秋まきは8月下旬〜10月上旬。

秋まきが遅れると低温で生育が遅れ年内収穫に間に合わない。間引き菜も収穫するなら筋まき、少数株なら点まきがよい。

まき間隔は大カブ15〜20cm以上、中カブ10〜15cm、小カブ5〜10cmが目安。筋まきは約1cm間隔でまく。

まき溝の深さは約10mm、点まきは1ヶ所3〜4粒。発芽適温は20〜25℃で3〜5日で発芽、7℃以下や35℃以上では発芽しにくく、25℃を超える高温では肥大や食味が悪くなる。まき後は用土を軽く押さえて種を密着させ、発芽まで水切れに注意する。

間引き・土寄せ

間引きは根を太らせる大事な作業で、生育の良すぎるもの・悪いもの、葉が左右非対称なもの、葉や色に異常があるもの、虫害のあるものを抜く。収穫までに2回行い、小・中カブは1回目が本葉1枚展開時(株間3〜4cm)、2回目が本葉3〜4枚時。

子葉が正ハート型のものは根の形が良く、丸型や長方形のもの・傷のあるものは奇形になりやすいので1回目で抜く。大カブは1回目が本葉1枚時、2回目が本葉5〜6枚時。

間引き後は根元に土を寄せて苗を安定させる。間引きが遅れると肥大が始まり太りが悪くなる。

密集時は残す株の根を傷めないよう、ハサミで根元を切ってもよい。強い雨や水やりで用土が減ったら追肥のタイミングで土寄せ・増し土を行い、成長点が埋まらない程度に薄く土をかける。

水やり・追肥

多湿を嫌うので気温が上がる前の午前中に水やりする。発芽までは乾燥に注意し、発芽後は苗の成長に合わせて量と回数を減らす。

コンテナは午前中に鉢底から染み出るまで、露地は自然の雨で十分だが乾燥が続けば与える。根の肥大が始まってからの水不足はスの入る原因になる。

夕方以降の水やりは地温低下と多湿で病害を招く。追肥は根の肥大が始まると養分吸収が盛んになるため肥料切れさせないことが重要。

小カブは栽培期間が短く追肥不要、中カブも基本不要だが生育が悪ければ肥大前に1回、大カブは1〜2回。間引きと同じタイミングで、中カブは種まき後20日頃、大カブは20〜25日頃と40〜45日頃が目安。

コンテナは普通化成肥料を1株3〜5g、露地は1平方mあたり20〜30gを施す。窒素過多は葉ばかり茂って根が太らないので注意。

収穫の見極め

収穫期は品種で異なり、小カブは種まきから40〜50日で根径5〜6cm、中カブは50〜70日で主根8〜10cm、大カブは根径12cm以上が目安。収穫が遅れると裂根やスが発生するので適期を逃さない。

自信がなければ土から出た首の部分を少し掘って根の大きさを確認する。葉の根元を掴んでまっすぐ引き抜き、大カブは両手で。

収穫後は葉を切り取り根を切って乾燥を防ぎ、1個ずつキッチンペーパーに包んでポリ袋に入れ冷蔵保存する。株ごとに成長が違うので大きくなったものから順に収穫し、スが入ると中がスカスカになるので注意。外葉をちぎって断面の空洞でスの判断もできる。

病害虫対策

発生しやすい病害は白さび病・黒腐病・根こぶ病・べと病など。水はけの悪さ、高温多湿や低温多湿の継続、アブラナ科の連作が発生条件。

柔らかく通気性・保水性の良い土を作ることで軽減でき、発生時は発症部を摘み取り、収まらなければ株ごと抜いて圃場外で処分、薬剤治療も検討する。病害の大半は多湿によるので露地は高畝、コンテナは鉢底石で水はけを良くする。

害虫はカブラハバチ・アオムシ・アブラムシなどで、厄介なのは葉を食害するアオムシ類と根を食害するキスジノミハムシの幼虫。葉裏をこまめに観察し卵を見つけたら潰す。早期発見・早期駆除で被害を軽減でき、多発地域では植え付け前の薬剤や防虫ネットのトンネルがけが有効。

出典: 野菜作りの教科書 Vegetable Beginners Guide(YouTube)で動画を見る ▶