作物図鑑 | オトモアグリ

ハス科の根菜。旬は10〜3月、育てやすさは「むずかしい」。

れんこん
写真: FotoosRobin / CC BY-SA 2.0(Wikimedia Commons)

科

ハス科

旬

10〜3月

育てやすさ

むずかしい

向く栽培環境

水耕

区分

特定野菜

種まき

種まきではなく、芽の付いた「種れんこん(種蓮)」を植えて増やします。植え付け用の種れんこんは、前年の株から芽先を傷つけないよう掘り上げて確保します。

植え付け

地温が15℃以上に安定する4月上旬〜5月中旬に、深さ10cm前後の泥へ芽を上向き(先端はやや下向き)に寝かせて植えます。地下茎が横に広がるため株間は広くとり、家庭菜園では大型のトロ舟や睡蓮鉢に1株が目安です。

収穫

葉が枯れ込む10月頃から掘り取れ、旬は10〜3月です。地上部が黄変・倒伏し地下茎が十分肥大したら、泥を崩して折らないよう掘り上げます。

日当たり

一日を通してよく日の当たる場所を好み、生育適温は25℃前後の高温性で、日照不足だと地下茎の肥大が悪くなります。

水やり

常に水を張った湛水状態で育てる水生作物で、生育期は水位5〜15cm程度に保ち水を絶対に切らさないことが条件です。

肥料

植え付け前に堆肥や緩効性肥料を元肥として泥に混ぜ込み、生育中は6〜8月を中心に追肥を数回行って肥大を促します。

出やすい病害虫

腐敗病:最も警戒すべき土壌病害。連作を避け、常時湛水管理と植え付け前の太陽熱消毒(石灰窒素+透明フィルム被覆)で予防し、発病株は早めに除去する アブラムシ類:新葉や葉柄に群がり生育を弱らせる。早期に捕殺し、多発時は登録薬剤で防除する ヨトウムシ類:葉を食害し、傷口から腐敗病を招く二次被害の原因になるため、初期のうちに捕殺・防除する

連作

ハス科の水生作物で、腐敗病などを避けるため同じ泥田・容器での連作は控え、土の入れ替えや消毒を行います。

品種

在来種のほか「備中」「だるま」系など肥大や色つやの良い品種があり、地域や用途に合わせて選びます。

主産地

茨城県(霞ヶ浦周辺)が全国生産量の約半分を占める日本一の産地で、徳島県・佐賀県などが続きます。

育て方のコツ

泥・水・高温・広い面積を要する難易度の高い作物で、防水した大型容器に泥を厚く張り水を絶対に切らさないことが成否を分けます。植え付け時に芽先を折ると育たないため丁寧に扱ってください。

資料

茨城県農林水産部(耕種的防除法)/都道府県栽培暦(レンコン普通栽培)/農水省 作物統計・e-Stat

解説動画

視聴済み

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【レンコンの育て方】水さえあれば家庭菜園でもできる!

概要

福井市でレンコンを育てる山崎さん(エゴライフ)への取材動画。花のハスとしても知られるが、食べる部分は泥の中を伸びる地下茎(根っこ)。

田んぼの跡地と水路さえあれば家庭菜園でも作れる、というのがテーマ。撮影は8月10日時点で、葉が水面いっぱいに茂った状態。

畑・土づくり

レンコンは栽培中ずっと水を張っておく必要があるため、基本は田んぼ、あるいは水路がつながった田んぼの跡地が向く。粘土質の土が適し、その中を地下茎が深く伸びていくのが特徴。

土づくりは特別なことはせず、春に稲作の田起こしをするタイミングで仕切りを外して一緒にトラクターで土を起こし、その後に888のような化成肥料(元肥)をまく程度でよい。

植え付けと水管理

植えるのは種ではなく種芋(レンコン)で、岡山の農家から通販で購入したものを毎年使っている。植え付けは4月の終わり頃で、その時点で既に水を張って準備しておく。

水深は10cmあるかどうかで、あまり深くない。隣が稲作の田んぼで波板の仕切りがあるため、水位を高くすると崩れやすくなるのでこの程度にしている。水を張るのは雑草抑制の意味もあり、葉が茂れば雑草は入りにくくなるが、生育初期の背が低い時期は雑草が伸びるので人手で草取りする。

追肥と管理

植え付け後は基本放置で、草取りのほかは月1回程度の追肥。肥料は普通のもので構わないが、この時期(8月)はたっぷり多めに与えるとよい。

品種は「大白(だいじろ)」で病気に強く、農薬は一度も使ったことがなく、実に虫がつく話は聞くものの被害は出ていない。

収穫

大白は早生で本来8月末頃から収穫できるが、この農園では基本11月に収穫する。10月頃から葉が枯れて折れ、茶色くしなびた状態になったら、水を抜いてカラカラに乾かしてから掘り上げる。

傷がつきやすいので最初は鍬で掘り、途中からは遺跡調査のように手で泥をどけて慎重に取り出す。傷なくきれいに取れると商品価値が高い。

収穫後は全部掘り上げ、一部を種用に保管して翌年また植える(株を残して翌年生えさせる方法もある)。薄くスライスして揚げ塩を振るレンコンチップスが絶品。

出典: 農村日和「プロが教える農村暮らし」(YouTube)で動画を見る ▶