作物図鑑 | オトモアグリ

セリ科の葉菜。旬は3〜5月、育てやすさは「やさしい」。

みつば
写真: あおもりくま(Aomorikuma) / CC BY-SA 3.0(Wikimedia Commons)

科

セリ科

旬

3〜5月

育てやすさ

やさしい

向く栽培環境

水耕

区分

特定野菜

種まき

春まき(4〜5月)と秋まき(9〜10月)が適し、冷涼な気候を好みます。好光性種子なので覆土はごく薄く(5mm程度)し、発芽まで乾かさないよう管理します。一晩水に浸すと発芽がそろいやすくなります。

植え付け

直まきが中心で、本葉が出たら順次間引きます。プランターや畝では株間5〜10cm程度に整え、やや密植ぎみでも柔らかく育ちます。

収穫

草丈15〜20cmになったら収穫適期で、種まきから約1.5〜2か月が目安です。株元を数cm残して切れば、繰り返し(再生)収穫ができます。

日当たり

生育適温は15〜25℃で冷涼を好み、強い日ざしと高温を嫌います。半日陰〜明るい日陰で、葉が柔らかく風味よく育ちます。

水やり

乾燥に非常に弱いため、土の表面が乾く前にたっぷり与え、常に湿り気を保ちます。

肥料

元肥に緩効性肥料を入れ、繰り返し収穫する場合は薄い液肥や追肥を月1〜2回補って葉色を保ちます。

出やすい病害虫

アブラムシ:新芽に付きやすく、見つけ次第取り除き防虫ネットで飛来を防ぐ キアゲハの幼虫:セリ科を好んで葉を食害するので早めに捕殺する うどんこ病:株間を空けて風通しをよくし、過湿と密植を避ける ナメクジ:柔らかい新芽を食べるため、株元の落葉を片づけ湿気をためない

連作

セリ科のため、ニンジンやパセリなど同科作物との連作は避け、1〜2年あけると病害を防げます。

品種

家庭菜園では茎を青く育てる青ミツバ(糸ミツバ)が扱いやすく一般的です。

主産地

水耕栽培による周年生産が盛んで、千葉・愛知・茨城などが主産地として知られます。

育て方のコツ

乾燥と直射日光を避け、半日陰で湿り気を保つことが、柔らかく香りのよい三つ葉を育てる最大のコツです。切り戻して再生収穫すれば長く楽しめます。

資料

農林水産省 作物統計調査(e-Stat)および各都道府県の栽培暦等を参照し要約

解説動画

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ミツバの上手な育て方(種まきから収穫まで完全解説!)三つ葉栽培のコツとポイントが分か

概要

三つ葉はセリ科で原産地は日本。旬は春から初夏だが、環境を整えれば一年中栽培できる。

種まきは春まきが3〜6月、夏秋まきが8〜10月で、収穫は種まきから約1.5ヶ月。暑さには強いが乾燥に弱く、乾燥が続くと生育が悪くなり品質も落ちる。

半日陰を好む植物で、強い直射日光に当てると葉が大きく硬くなるため、日陰・半日陰で育て、夏場は遮光ネットを使うと柔らかい茎葉が収穫できる。ホウレンソウに劣らない栄養価があり、ビタミンA・B群・C、鉄、カルシウムを豊富に含む。

独特の香りとクセの少なさから、お吸い物・卵とじ・おひたし・和え物・天ぷらなど用途が広い。栽培法には、暗くして軟白させる切り三つ葉、根株を土寄せして軟白する根三つ葉、20cm以上に育てて収穫する青みつばがあり、関東では根株を育てて軟白する根三つ葉、関西では短期で育てる青みつばが主流。水耕でも育つほど容易。

品種と容器・土づくり

品種は関東系(白茎の柳川1号、大1号など)と関西系(白茎・大阪白茎など)に大別されるが、どれも育てやすいので用途で選ぶ。容器は30cm以上の小型プランターが目安で、乾燥を嫌うので保水性の高い深型が向く。

少数なら10号以上の鉢でも十分。用土は市販の培養土がそのまま使えて便利。

自作する場合は赤玉土7・腐葉土にバーミキュライト1を混ぜ、用土10Lあたり苦土石灰10〜20gと化成肥料10〜20gを加える。容器には縁まで入れず、ウォータースペースを残して鉢の7分目程度にする。

露地の土づくりと畝立て

露地では植え付けの2週間前までに土づくりを終える。三つ葉は酸性土に弱く、適したpHは6〜6.5。

pHを1.0上げるには石灰が1平米あたり400g、60cmプランターで約50gが目安。石灰を植え付け直前に入れると根を傷めるので注意する。

1週間前になったら1平米あたり堆肥2kgと化成肥料100gを全面に施して耕し、畝を立てる。畝幅は1条で30cm以上、2条で60cm以上、高さ10〜15cmの平畝。やや締まった土を好むので畝は少し低めにするのがポイント。

種まき

直まきとポットまきができる。時期は春まきが4月以降、秋まきが9月以降。

発芽適温は18〜22℃で、発芽まで7〜10日。三つ葉の種は発芽しにくいので多めにまく。

直まきは間引き菜も収穫できる筋まきがおすすめ。筋まきは、土を平らにして水で湿らせ、棒で深さ5mm程度のまき溝をつけ、1cm間隔で種をまき、薄く覆土して手のひらで押さえ密着させ、種が流れないよう優しく水やりする。

ポットまきは種まき用土を7分目まで入れて湿らせ、1箇所5〜7粒を1cm間隔でまき、5mm程度に薄く覆土して押さえる。三つ葉は好光性種子なので薄い覆土が発芽率を上げるコツ。

浅まきで種が表面に浮き乾燥しやすいので、しっかり押さえて密着させる。発芽までは乾かさないようこまめに水やりし、不織布やもみ殻を被せると乾燥を防げる。

間引きと苗の植え付け

1回目の間引きは発芽が揃った頃で、形の悪いものを抜いて3cm間隔(ポットは3〜4本)にする。2回目は本葉4〜5枚・草丈8〜10cmの頃で、株間5〜7cmにする(ポットは本葉3〜4枚で1本立て)。

子葉が残り緑が濃く葉形が左右対称で、茎が太く節間の詰まった苗を残す。密植気味に育てると柔らかく、株間を広げると葉数が多く歯ごたえのある茎葉になるので、生食なら密植、鍋や汁物なら株間を広げるなど用途で調整する。

苗から育てる場合、春植えは4〜6月、秋植えは9〜11月上旬。生育適温は15〜22℃で冷涼な気候を好むため、低温期は保温トンネル、高温期は遮光ネットや半日陰で管理する。

植え付け間隔は密植で5〜10cm、通常15〜20cm。植え付け後1週間は乾かさないようこまめに水やりし、茎が細く折れやすいので目の細かいハス口で優しく水やりする。

水やり・土寄せ・追肥・軟白

湿り気のある土を好むので極度の乾燥は禁物で、特に夏以降は水切れに注意。発芽までと植え付け直後は表面が乾かないよう与え、生育が進んだら高温期は朝夕2回、低温期は午前中1回が目安。

コンテナは鉢底から水が出るまで、露地は1株1.5〜2Lが目安。日中の高温時は根や葉を傷めるので避け、朝は気温が上がる前、昼以降は下がり始めに与える。

草丈が伸びると倒れやすいので株元に土寄せして倒伏を防ぎ、根の露出も防ぐ。三つ葉は肥料をあまり必要とせず過剰な施肥は避ける。

株ごと収穫なら元肥のみ、摘み取り収穫では2回目の間引き後から追肥を始め、1株あたり化成肥料3〜5gが目安。収穫が短期なので薄めた液肥を週1回与えるのも効果的。白く長い茎に育てたい時は軟白栽培を行い、新聞紙・段ボール・底を抜いてアルミを巻いた牛乳パックなどで株元を覆い、わずかに光を入れて上へ細長く伸ばす。

収穫と病害虫

株ごと抜く収穫と必要分だけ切る摘み取り収穫があり、収穫までは春〜秋で50〜60日、冬の保温栽培で70〜80日。草丈25〜30cmが適期。

摘み取りは株元を2〜3cm残して外葉から切り、収穫後に追肥すれば数週間後に再収穫できる。収穫は早朝か夕方がよく、早朝はみずみずしく甘みは少なめ、夕方は甘みが強く水分は少なめ。

晩秋に地上部が枯れても根株は耐寒性があり翌春に再び芽が出るので、栽培を続けるなら根株を残す。収穫後は湿らせたペーパーや新聞紙で包みポリ袋に入れて野菜室で3〜4日保存でき、根付きだとより長持ちする。

病気は株枯病・さび病・立枯病・根腐病・べと病・モザイク病など。密植による風通し不良、酸性土、乾燥が主因で、適正な株間・害虫防除・堆肥投入・水はけの良い土づくりで予防する。

害虫はキアゲハの幼虫・ヨトウムシ・アブラムシ・ハダニ・ヒメクロバなどで、特にキアゲハ幼虫とヨトウムシは一晩で食害するため、葉裏の卵や幼虫を見つけ次第駆除する。トンネルや不織布がけも有効。

出典: 野菜作りの教科書 Vegetable Beginners Guide(YouTube)で動画を見る ▶