覚える技図鑑
間をあける練習(くり返し方)
一度にまとめず、日をまたいで同じ内容に戻る。同じ内容にもう一度戻る日を、別の日に置くだけの技です。勉強時間を足すのではなく、90分を30分ずつ3日に割り直し、持っている時間の置き場所を変えます。1回目で覚えきれなかったところは、無理に埋めずに次に戻る日まで残します。間があくほど途中の手応えは悪くなりますが…
復習の間隔を決める(くり返し方)
本番までの日数から、戻る日を先に置いておく。本番の日付から逆算して、戻る日をカレンダーに先に書き込みます。3週間後の試験なら今日・3日後・10日後のように数回ぶんの日付を置き、その日は決めた範囲だけに触ります。手応えがあった日に予定を飛ばさず、先に書いた日付のまま進めるのが要点です。…
覚え直しを重ねる(くり返し方)
一度言えたら終わりにせず、別の日にまた言えるまでやる。1回言えたところで札を抜かず、別の日にもう一度言えるまで戻します。今日は範囲を全部言えるところまでやり、数日後に同じ範囲へ戻って、そこでも言えるまでやります。1日で何周も回すのとは違い、1つの範囲に何日かかける形です。道具は紙のカードでも…
できた後もやり込む(くり返し方)
解けるようになってから、同じ問題をさらに重ねる。解けるようになった問題を、そこで止めずに同じ回のうちに何問か重ねます。試験の前日に、もう解ける形の計算を何十問も続けるのがこの形です。新しい内容を足すのではなく、できた内容の上に積むぶんだけ時間を使います。手を動かす種類は変わらないので…
インターリービング(くり返し方)
一種類ずつ固めず、複数の種類を混ぜて練習する。1種類ずつ固めて練習せず、違う種類を混ぜて順に出します。同じ公式を10問続けるのではなく、A・B・C・Aのように混ぜ、1問ごとにどれを使う場面かから考えます。混ぜる相手は似ていて紛れやすいものを選びます。順番を入れ替えるだけなので…
カードは一束で回す(くり返し方)
小分けにせず、大きい束のまま一周ぶん回す。覚える札を小分けにせず、大きい束のまま端から端まで1周させます。60枚あるなら15枚ずつ4回に区切らず、60枚を通して1周し、それをまた繰り返します。1枚が戻ってくるまでの間は自然に長くなり、その間に他の札がはさまります。束をまとめるだけなので…
言えた札も残す(くり返し方)
一度言えた項目を抜かず、もう一度思い出す番に入れる。一度言えた札を束から抜かず、印を付けて戻し、次の周回でも思い出す番に入れます。抜くのはその日の復習を終えてからにします。分かれ目は正解したかどうかではなく、思い出す機会が残るかです。正解した後に読み直しだけへ回すと、その機会は消えてしまいます。…
覚えたかを後で見きわめる(くり返し方)
できたかの判断を直後にせず、少し置いてから下す。覚えた直後に「できた」と決めず、他の札を数枚はさんでから言えるかどうかを見きわめます。覚え方は変えず、判断だけを数分後ろへずらす形です。直後の判断はさっき見たから言えるという状態を拾ってしまいます。間を置いてから出せた札だけを覚えた側へ寄せ…
覚えた直後は何もしない(くり返し方)
覚えた後の数分、新しい情報を入れずに静かに座る。覚え終えた後の5分から10分、椅子に座って目を閉じるか、窓の外をぼんやり見ます。会話も動画も入れず、スマホを開かないことが条件です。眠るのではなく、起きたまま何も入れない時間を置く形です。覚える作業そのものは変えず、直後の数分だけを空けるので…
思い出す練習(思い出す練習)
読み返すのではなく、本を閉じてから思い出す。教材を閉じてから、思い出せることを口に出すか紙に書くだけの技です。ページを見ながらなぞる形は入りません。白紙でも自作の問いでも過去問でもよく、閉じてから出すという動作が本体です。出てこない箇所が見つかった時点で、この技はもう仕事をしています。買い足す教材も道具も要らず…
答え合わせをする(思い出す練習)
思い出した後に正解と照らし、思い込みを残さない。思い出す作業が終わってから教材を開き、出したものと正解を1つずつ照らします。合っていた・間違えた・出てこなかったの3つに分けて印を付けます。とくに自信があって外した箇所は別の印にします。照らしながら抜けた箇所をその場で言い直し、次の周回へ回す札を決めます。…
白紙に書き出す(思い出す練習)
何も見ずに、思い出せることを全部紙に出す。紙を1枚出し、教材を閉じて思い出せることを順不同で全部書きます。文章にしなくてよく、断片の箇条書きで構いません。手がかりが何も無い状態から出すので、詰まったところがそのまま弱点として残ります。書き終えたら教材を開き、抜けた分を別の色で足すところまでを1回と数えます。…
先に解いてみる(思い出す練習)
習う前に問題を解き、外してから答えを読む。これから読む章の問題を、開く前に一度答えてみます。章末の問題を先に見る、見出しを疑問文に直して自分に出す、どちらでもかまいません。習っていないのでほとんど外れますが、外すこと自体が前提です。答えを書いたらそのまま本文を読み、自分の答えとのずれを確かめます。…
教えるつもりで学ぶ(思い出す練習)
人に説明する前提で準備し、できれば実際に話す。明日これを人に説明すると決めてから学びます。筋を作り、声に出して通しで話すところまでやります。相手は同僚でも家族でもよく、質問が返ってくる相手だといちばん形になります。相手がいなければ空の椅子に向かって話すか、説明の文章を書く形で代えます。資料を作り込む作業ではなく…
途中でテストを挟む(思い出す練習)
全部終えてから試さず、区切りごとに閉じて思い出す。長い教材を一気に通さず、区切りごとに閉じて思い出します。1時間の講義動画なら15分前後で止め、その区切りに出てきたことを何も見ずに言うか書きます。終わったら次の区切りへ進み、また同じところで止めます。止める場所は、始める前に節や章立てで決めておきます。…
形を変えて思い出す(思い出す練習)
覚えた形のまま問わず、言い方や順番を変えて出す。覚えたときと同じ形で問い返さず、出し方を変えます。単語なら意味から語を、語から意味をと両方向で出し、手順なら順番を入れ替えて言います。選択肢で覚えたものは選択肢を隠して書く形にします。同じ札を同じ向きでばかり回すと、その向きだけが強くなります。…
なぜと問う(結びつける)
事実を覚える前に「なぜそうなるのか」を自分に聞く。事実をそのまま覚えにかからず、「なぜそうなるのか」と自分に聞きます。「この制度は届出が要る」と読んだら、なぜ要るのかを自分の知っていることで答えます。声に出しても紙に書いてもかまいません。答えは一文でよく、思いつかない項目には印を付けます。それから本文に戻り…
空欄を自分で埋める(結びつける)
答えを読む前に、思いつく答えを自分で作る。教科書の答えや用語の定義を紙や手で隠し、開く前に自分の言葉で埋めます。手で覆うのでも付箋を貼るのでもかまいません。合っていなくてもよく、当てにいくのではなく作ること自体が目的です。作れなかった項目には印を付け、答えを見たあとにもう一度自分で言い直します。…
具体例を2つ並べる(結びつける)
例を1つで止めず、別の場面の例と並べて共通点を言う。ある考え方の例を1つ読んだら、別の場面の例をもう1つ横に置きます。そのうえで、二つに共通している形を一文で書き出します。例を集めるのが目的ではなく、並べて言葉にするところが中身です。自分で例を作れない段階なら…
絵と言葉を組み合わせる(結びつける)
言葉だけで持たず、内容に合う図や絵と対にする。覚える中身を言葉だけで抱えず、内容に対応する図と対にして置きます。教材で図と説明文が離れているときは、図の横に説明を書き写して同じ場所で見られるようにします。図は流れ図や表のように中身の関係を写したものに限り、雰囲気だけの写真は足しません。…
描いて覚える(結びつける)
書き写す代わりに、覚えたい物を下手でも描く。覚えたい語を書き写す代わりに、その物を下手でも描くようにします。かける時間は数十秒で、丸と線だけの走り書きで足ります。上手さは関係がなく、仕上げに凝ると時間だけが増えていきます。描けるのは物を指す語なので、りんごや机のような具体語が向きます。…
場所法(結びつける)
よく知る場所の順路に、覚えるものを置いていく。通勤路や自宅のように目をつぶっても順に歩ける場所を一つ決め、通る順に置き場所を10ほど選びます。覚えるものを1つずつその場所に置き、置いた光景を思い浮かべます。思い出すときは同じ順路をたどり、置いた場所から拾い上げることになります。向くのは順番のある一覧で…
キーワード法(結びつける)
外国語の音を似た響きの母語に変え、絵で結ぶ。覚えられない外国語の単語について、まず音の似た母語の言葉を一つ選びます。次に、その言葉と単語の意味が一緒に写っている場面を思い浮かべます。思い出すときは音から入り、場面をたどって意味に着きます。作るのに手間がかかるので、何度やっても出てこない数語に絞って使います。…
頭文字と語呂(結びつける)
覚える並びを頭文字や語の響きに置き換える。覚える並びの頭文字だけを取り出し、読める言葉や短い文に組み替えます。数字なら音の響きに置き換えて、意味のある一文にします。作るのは1、2分で、紙の端に書き留めるだけで済みます。手軽ではありますが、効くかどうかは確かめられていません。並びそのものを思い出す助けとして使い…
関係を図にする(結びつける)
用語を線でつなぎ、つないだ線に関係の名前をつける。紙の真ん中に主題を書き、出てきた用語を丸で囲んで線でつなぎます。大事なのは線の上に関係の名前を書くことで、「原因になる」「一部である」のように動詞で入れます。つながらない用語が残れば、そこが分かっていない箇所です。書き終えたら図を閉じて白紙に描き直し…
声に出す(体で覚える)
黙って読むのではなく、覚える箇所だけ声に出す。覚えたい箇所だけを選び、そこを声に出して読みます。ほかの行は黙って読み、声を出す箇所は全体の一部だけにします。用語の定義や数字、言い回しを覚えたい一文が向きます。人のいる場所では口を動かして小さくつぶやく形に替えます。差が出ているのは同じ紙面で扱いを分けたときで…
動作をつけて覚える(体で覚える)
言葉で覚えず、その場で実際に体を動かしてみる。言葉で唱える代わりに、その場で実際に体を動かします。「鍵を回す」なら手首をひねり、「箱を持ち上げる」なら腕を上げます。物が無くても動きのまねで足ります。手順書や機械の操作を覚えるときは、読んだ一行ごとに指と手で通します。声に出すと重ねてもかまいません。…
頭の中でやってみる(体で覚える)
体を動かせない場面で、手順を頭の中で通す。手を動かせない場所で、手順を頭の中で一通り通します。目を閉じ、自分がその動作をしている場面を一人称の視点で追い、順番と体の感覚まで含めて再生します。途中で詰まったところが、そのまま手順の穴です。移動中や待ち時間に向く形で…
手で書き写す(体で覚える)
ノートを打ち込む代わりに、手で書いて残す。講義や動画のメモを、打ち込む代わりに手で書いて残します。書ける速さには限りがあるため、聞いた言葉をそのまま追えず短く言い換えて書く形になりやすいところが違いです。ただし手書きと打ち込みのどちらが後で残るかは決まっていません。選ぶ基準になるのは後で読み返して使えるかのほうで…
条件を変えて練習する(体で覚える)
同じ形だけを繰り返さず、練習の条件を少し振る。同じ形を繰り返す代わりに、練習のたびに条件を少しだけ振ります。距離や速さ、資料の書式、道具の位置を毎回変え、同じ動きの一点だけをなぞらない形にします。振り幅は本番で起こりうる範囲に収め、それより大きくは動かしません。材料の種類を混ぜる形はインターリービングが扱い…
分けて練習と通しで練習(体で覚える)
通しでやるか部分に切るかを、技の性質で決める。一つの技を部分に切って回すか、頭から終わりまで通すかを、先に決めます。切るときは動きの区切りで切り、その部分だけを数回まわしてから通しに戻します。発表のリハーサルなら一節ずつ、操作の手順なら画面ごとが部分にあたります。流れが途切れると別物になる動きでは…
迷わず出るまで繰り返す(体で覚える)
正しくできる段階の先で、速さと安定を作る。正しくできるようになった段のあとに、迷いなく出るまでの段を置きます。見るのは正答率ではなく出てくるまでの速さとばらつきで、用語なら一枚2秒ほど、手順なら手が止まらずに通るかを目安にします。合っていたかどうかではなく詰まった回数を数えるところが、ふだんの復習との分かれ目です。…
意図的練習(体で覚える)
弱いところを狙って、直しながら回数を積む。回数を積むのではなく、今できていない一点を選んでそこだけを狙います。直近の失敗から一つ取り出し、その一点しか出てこない短い練習を組み、終わったその場で狙いどおりだったかを照合します。計算なら符号の取り違えだけ、発表なら出だしの数十秒だけという細かさです。…
フィードバックを遅らせる(体で覚える)
答え合わせをすぐやるか、少し置いてからにするか。解いたあとに答えを見るまでの間の置き方を選びます。一問ごとにその場で照合するか、一区切り解いてからまとめて見るか、翌日に回すかの三つが実際の選択肢です。どれがよいかは決まっていないので、まずいま自分がどれでやっているかを書き出し、一つだけを変えて試す形にとどめます。…