白紙に書き出す

思い出す練習

何も見ずに、思い出せることを全部紙に出す

どんな技?

紙を1枚出し、教材を閉じて思い出せることを順不同で全部書きます。文章にしなくてよく、断片の箇条書きで構いません。手がかりが何も無い状態から出すので、詰まったところがそのまま弱点として残ります。書き終えたら教材を開き、抜けた分を別の色で足すところまでを1回と数えます。項目名だけの短い行が並べば足ります。

なぜ効くのか

手がかり無しで探す作業は、記憶の中を自分でたどるところに負荷がかかります。効いているのは書いた量ではなく、思い出そうとした回数の側だと説明されています。きれいにまとめる作業へ時間を使うと、その回数が減ります。抜けに気づけるのは照合の段階なので、答え合わせをするまでが一続きの技です。だから読み返せる形に整える手間は要らず、自分にだけ分かる書き方でかまいません。

やり方

5分から10分を決め、紙に思い出せる項目を並べます。出なくなってから30秒粘ると、あと数個出てくることがあります。次に教材を開いて抜けた項目を足し、出なかった側に印を付けます。翌日また白紙から始め、印の項目が出るかどうかを見ます。章ごとに紙を分けると、どこが薄いかが並べたときに分かります。出す順番は気にせず、浮かんだ端から書いていきます。

はまりどころ

紙が埋まるとわかった気が上がりますが、抜けは紙の上に現れません。照合を省くと、出せる箇所を繰り返すだけの作業になります。確かめられているのは覚えた内容の再現で、これだけで理解が深まるとまでは書けません。手で書く速さが足かせになるなら、口に出す形でも成り立ちます。書いた紙をあとで読み返す使い方は、この技の効いている部分ではありません。

確かめられ方

Roediger と Karpicke の2006年の実験は、自由に思い出す形でもテストの利益が出ることを示しました。Karpicke と Blunt が2011年に Science へ出した実験では、思い出して書き出す群が関係を図にする群を上回りました。ただし同誌には他の研究者のコメントと著者の反論が載っており、材料は科学の文章で対象は大学生です。