覚えたかを後で見きわめる

くり返し方

できたかの判断を直後にせず、少し置いてから下す

どんな技?

覚えた直後に「できた」と決めず、他の札を数枚はさんでから言えるかどうかを見きわめます。覚え方は変えず、判断だけを数分後ろへずらす形です。直後の判断はさっき見たから言えるという状態を拾ってしまいます。間を置いてから出せた札だけを覚えた側へ寄せ、出なかった札は次の周回に残します。順番を入れ替えるだけなので、手間はほとんどかかりません。

なぜ効くのか

覚えた直後は、まだ頭に残っている音や字が答えを助けます。間を置くとその残りが抜け、長い保管から引き出せるかだけが表に出ます。上がるのは記憶そのものではなく、メタ認知の当たり方です。どこが弱いかの見立てが直ると、次に回す札の割り振りが変わります。判断の材料が直後の手ざわりから実際の出来へ移る、という言い方もできます。

やり方

束を1周してから、または5分ほど別の作業をしてから判定に入ります。5枚から10枚をはさむだけでも形になり、休憩をはさむ形でも構いません。判定の結果は次にどれを回すかの割り振りにそのまま使い、言えた札も残すと組みます。判定を記録して終わりにすると、この技は何も足しません。迷った札は出なかった側に置いておきます。

はまりどころ

これで復習が減ると考えると当てが外れます。判定が当たるようになっても覚えた量は増えないので、回す札の割り振りを変えなければ、はさんだ時間の分だけ損になります。長い文章を理解できたかどうかの見きわめに同じ形を持ち込むと、わかりやすさを効き目と取り違えるのと同じ罠が判定の側に出ます。慣れると数枚をはさむ手間を省きたくなりますが、省いた時点で直後の判断へ戻ります。

確かめられ方

Rhodes と Tauber が2011年に出したメタ分析では、判断を遅らせると自己評価の当たり方が大きく上がると報告されています(112効果量・4,554人、g=0.93)。一方で記憶そのものへの上乗せはごくわずかでした(98効果量・3,807人、g=0.08)。材料は単語対のような短いものが中心で、教科書のような長い文章では同じように調べられていません。