形を変えて思い出す
思い出す練習
覚えた形のまま問わず、言い方や順番を変えて出す
どんな技?
覚えたときと同じ形で問い返さず、出し方を変えます。単語なら意味から語を、語から意味をと両方向で出し、手順なら順番を入れ替えて言います。選択肢で覚えたものは選択肢を隠して書く形にします。同じ札を同じ向きでばかり回すと、その向きだけが強くなります。出す向きが変わると手ごたえは落ちますが、変えるのは問い方で、覚える中身は同じです。
なぜ効くのか
思い出す練習の効き目は、練習と本番が近いときにいちばんはっきり出ます。問い方を変えて練習しておくと、その向きで出す道が別に作られます。練習していない向きへ自動的に届くわけではなく、そこは学びの転移の話になります。だから本番に出る形を練習の側に入れておき、形が読めないときは散らします。増えるのは出し方で、覚える中身ではありません。
やり方
1周目は覚えた形のまま回し、2〜3周目から向きを変えます。語と意味を入れ替えて出す、穴の位置をずらす、口で言う回と書く回を分けるといった変え方があります。1周ごとに変え方を1つだけ足します。本番の出題形式が分かっているなら、その形を1周は入れます。体の動きで条件を振る側は条件を変えて練習するが担当です。
はまりどころ
変えれば応用まで届くわけではありません。向きを入れ替えた問いや、最初に見ただけで練習していない内容、例題からの応用へは移りが弱いと報告されています。移らない向きは、その向きで別に練習するしかありません。変え方を増やしすぎると1周が終わりません。試していれば頭そのものが良くなるという筋は脳トレゲームで日常が良くなる説が扱います。
確かめられ方
Pan と Rickard 2018 は67論文122実験から192の効果量(N=10,382)を集めています。読み直しなどと比べた転移の効果量はd=0.40で、もっとも移りやすいのは出題形式が変わる場合でした。向きを入れ替えた項目や例題の応用への移りは弱く、集めた比較も学習課題の範囲にとどまります。