言えた札も残す
くり返し方
一度言えた項目を抜かず、もう一度思い出す番に入れる
どんな技?
一度言えた札を束から抜かず、印を付けて戻し、次の周回でも思い出す番に入れます。抜くのはその日の復習を終えてからにします。分かれ目は正解したかどうかではなく、思い出す機会が残るかです。正解した後に読み直しだけへ回すと、その機会は消えてしまいます。印は正解した回数を数字で残せば足り、紙の札でも画面の札でも同じように使えます。
なぜ効くのか
正解した後も出題される札は、そのたびに自分で引き出す動作を通ります。読み直しへ回した札は目に入るだけで、符号化と想起のうち想起の側が抜け落ちます。目を通すだけの札は手ごたえが軽いので覚えた側へ寄せたくなりますが、後日出せるかどうかはそこでは決まりません。束に残す判断が効くのは、引き出す機会の数を増やせるからだと考えられています。
やり方
1周目で言えた札にも正解の印だけを付けて束へ戻し、次の周回でもう一度出します。2回から3回続けて言えた札は、そこで間隔を伸ばす側へ移します。時間が足りない日に間違えた札を先に回す運用は、研究の側で否定されていません。印の数と正解した日付だけを記録しておけば、周回のたびに迷わず並べ替えられます。周回の組み立ては復習の間隔を決めるに続きます。
はまりどころ
全部残すと1周が長くなり、回せる回数が減るという別の損が出ます。一周が終わらない日が続くようなら、残す札の枚数に上限を決めておくほうが現実的です。確かめられているのは外国語の単語を覚える場面で、仕事の手順や概念の理解まで同じ効き方をするかは分かっていません。もう覚えたという自分の予測は当たらないので、抜く基準にはしないでおきます。束の作り方はカードは一束で回すが持ちます。
確かめられ方
Karpicke と Roediger が2008年に Science へ出した実験では、正解の後に読み直しだけへ回した項目は1週後の再現が伸びず、思い出す番に残した項目は大きく伸びました。対象は大学生、材料は外国語の単語対、測定は1週間後です。同じ研究で、参加者自身の出来の予測は実際の成績とほとんど相関しませんでした。