キーワード法
結びつける
外国語の音を似た響きの母語に変え、絵で結ぶ
どんな技?
覚えられない外国語の単語について、まず音の似た母語の言葉を一つ選びます。次に、その言葉と単語の意味が一緒に写っている場面を思い浮かべます。思い出すときは音から入り、場面をたどって意味に着きます。作るのに手間がかかるので、何度やっても出てこない数語に絞って使います。向いているのは物を指す単語で、作った場面は書き留めて使い回します。全部の単語に作ろうとすると続きません。
なぜ効くのか
知らない音の並びには手がかりが無く、そのままでは引っかかりません。音の似た既知の言葉をはさむと、音から意味への道が二段になり、片方をたどれば次に着きます。場面を思い浮かべる作業で絵の手がかりも足されるため、絵と言葉を組み合わせると重なる部分があります。ただし道が二段になるぶん、途中の言葉を忘れると意味まで届かなくなります。
やり方
まず覚えられない単語を5語から10語だけ選び出します。1語ずつ、音の似た母語を決めて意味と一緒に写る場面を1分前後で作り、書き留めておきます。順路に並べる場所法と違い、置き場所は要らず1語ずつ独立して作れます。保持が弱いので、間をあける練習で日をあけて出し直すところまで組みます。数日たっても場面が浮かばない語は、別の響きに作り替えるほうが早いです。
はまりどころ
効くと報告されているのは具体物を指す語彙で、抽象語や文法の規則は確かめられた範囲の外です。時間をおいた後の保持は弱く、作ったまま置くと試験の日には出にくくなります。総説で評価が低いのは効き目が無いからではなく、使える材料の狭さと手間によります。低い評価をそのまま「効かない」と読み替えないところが、この図鑑の読み方でもあります。
確かめられ方
Wang と Thomas らが1992年と1995年に行った実験は、具体物を指す語彙では効くものの時間をおいた後の保持が弱いと報告しています。Dunlosky らの2013年の総説はこの技を低い評価に置き、理由として材料に左右されることと作成の手間を挙げています。どちらも対象は語彙の学習で、抽象語や規則の学習で使える形は示されていません。