頭文字と語呂
結びつける
覚える並びを頭文字や語の響きに置き換える
どんな技?
覚える並びの頭文字だけを取り出し、読める言葉や短い文に組み替えます。数字なら音の響きに置き換えて、意味のある一文にします。作るのは1、2分で、紙の端に書き留めるだけで済みます。手軽ではありますが、効くかどうかは確かめられていません。並びそのものを思い出す助けとして使い、中身の理解は別に作ります。頭文字を並べた紙は、元の並びの横に残しておきます。
なぜ効くのか
ばらばらの頭文字を一語にまとめると、覚える単位が多数から一つに減ります。この作りはチャンクの考え方に沿っていて、思い出すときは一語から文字を展開することになります。ただし展開できるのは文字の並びまでで、中身が何だったかは別に覚えている必要があります。これが実際に成績を動かすかは、実験でほとんど比べられていません。
やり方
順番が決まっていて語数の少ない並びを選び、頭文字を書き出します。読める語にならないときは母音を足すか、並びの順を変えられるかを先に確かめます。作った語呂は元の並びと並べて書き留め、語呂だけが手元に残る状態を避けます。中身を言えるかどうかは、思い出す練習の側で別に確かめます。作る作業は一度きりで終わります。
はまりどころ
語呂を忘れると何も出てこなくなるのがこの技の壊れ方で、元の並びを別に持たないと戻せません。文字は出るのに中身を説明できない状態も起きやすく、そこはわかった気に近い状態です。広く使われていることは効き目の裏づけにならず、検証はまだ薄いままです。順番の要らない内容に使うと、作る手間だけが残ります。語呂の出来に手をかけるより、中身を思い出す回数を増やすほうが確かです。
確かめられ方
Putnam が2015年に出した総説は、頭文字を使う覚え方が教育の現場で広く使われている一方で、検証した研究が少ないと整理しています。挙げられているのは学校や講義での使い方で、示された結果は文脈に強く左右されるものでした。どの場面で効くかが一貫して示されておらず、効くと言える段階に至っていないという書き方までが今の範囲です。
解説動画(海外・英語): HOW TO MEMORIZE LINES INSTANTLY (SERIOUSLY)/Nelson Dellis
台詞を速く入れる: 動画が扱うのは、詩や台詞のように語順まで決まっている文章を、短い時間で頭に入れる方法です。紹介者は別の人の動画で見て試しただけだと断ったうえで、なぜこれで入るのかは自分にも分からないと言います。記憶術らしい手順はほとんど使わず、要るのは紙とペンだけで、まずは詩の一節から実演が始まります。
頭文字だけ書く: 手順はまず、原文を二、三回声に出して読み、大筋をつかむところから始まります。次に紙へ、単語の頭文字を一字ずつ書き写していきます。冠詞のような短い語も一字に数え、大文字も句読点もそのまま残します。わざわざ紙とペンで手を動かすのは、見た目の記憶をいっしょに残すためだと述べます。
文字から戻す: 残るのは頭文字の列だけで、それだけ見ても意味は取れません。動画はその列を見ながら、原文を声に出して言ってみるよう促します。最初は無理に思えても、読んだときの見た目の記憶と重ねると文がつながって出てきます。詰まったら原文に戻ってよく、通せたら数回頭の中で読み直します。
長い台詞で試す: 次に動画は、関係代名詞が延々と続く長い台詞を持ち出し、同じ手順で実演します。文字の数は一気に増えますが、原文と同じ行の切り方で書けば、読んだ記憶と書いた記憶と目の前の文字列が重なり、文章の見取り図ができると説明します。そのうえで原文を手元に伏せたまま、最後まで言い切ってみせます。
その場かぎりの手: 締めで動画は、決まった文章を速く覚えたいと聞かれたらふだんは場所法を勧めるが、あれは手順と時間がかかると言い、こちらは短時間で済む方法だと位置づけます。ただし入れた台詞を長く保つには別の技が要るとも断っています。本番の直前に語順を出すための手であって、長く持たせる側は別だという整理です。