自然・危険生物図鑑
スズメバチ(危険生物(虫))
スズメバチは、夏から秋がいちばん危ない蜂。オオスズメバチは主に土の中に巣をつくり、働き蜂は最大40mm。キイロスズメバチ(働き蜂20〜24mm)は軒下・屋根裏・崖・枝の茂み・土の中・木の洞にも巣をつくります。コガタスズメバチは比較的おとなしいものの、人家の近くに巣をつくるため被害が多い種です。名古屋市の資料では…
アシナガバチ(危険生物(虫))
アシナガバチは、細い体で脚を垂らして飛ぶ蜂。体長はセグロアシナガバチで21〜26mm、フタモンアシナガバチで14〜18mmです。巣はシャワーヘッドのような形で巣穴がむき出しで、軒下やベンチの裏、たたんだタープの内側にも作られます。4〜6月に冬眠明けの女王が巣づくりを始め、6月中旬から働き蜂が羽化して巣が大きくなり…
マダニ(危険生物(虫))
マダニは、草むらで服に取りつく吸血性のダニ。吸血前は3〜8mmほどで、血を吸うと10〜20mmに膨らみます。春から秋(3〜11月)に活発で、シカやイノシシが出る草地や林の縁の葉先で待ちます。人に付くと食いついたまま、長いと10日以上吸血します。ヤマレコの社長は、咬まれても感覚がなく気づけないと解説しています。…
ツツガムシ(危険生物(虫))
ツツガムシは、見えない幼虫が発熱の病を運ぶダニ。人を刺すのは体長0.3〜0.7mmほどの幼虫で、肉眼では見つけにくい大きさです。河川敷や山あいの草地に潜みます。関東から九州では秋から初冬が中心で、東北・北陸では春から初夏にも出ます。夏はまれですが、2024年8月に新潟県の花火大会の会場が感染源と示唆された例が…
ヤマビル(危険生物(虫))
ヤマビルは、雨の日の登山道で足元から取りつく吸血生物。伸びると3cmほどの陸のヒルで、4〜11月に現れ、雨の日やその翌日に活発です。日陰の湿った山道で落ち葉に潜み、足元から上ってきます。各地の個体が吸った血のDNAから宿主を調べた研究では、17種の動物が見つかり、ニホンジカが中心で…
ブユ(ブヨ)(危険生物(虫))
ブユ(ブヨ)は、小さいのに刺されると腫れが長引く虫。体長2〜5mmの小さなハエの仲間で、きれいな渓流沿いの朝夕に群れて飛びます。蚊のように刺すのではなく、皮膚を噛み切って出血させ、にじんだ血を吸うので、その場で赤い点になります。東京農業大学のチームが群馬県の渓流23地点で幼虫と蛹を調べた調査では…
アブ(危険生物(虫))
アブは、夏の日中に襲ってくる大型の虫。体長10〜30mmと大きく、羽音も低く重い虫です。夏の日中、水辺や牧場の近くに多く、黒っぽい車や服、汗のにおいに寄ってくる性質があります。窓を開けた車内にも入り込みます。白い馬と暗い毛色の馬を野外で比べた研究では白いほうがアブに寄られにくく…
蚊(危険生物(虫))
蚊は、身近だけれど病気も運ぶ虫。日中に藪の陰で刺すヒトスジシマカと、夜に室内まで入ってくるアカイエカがよく知られています。バケツや古タイヤのわずかな水でも繁殖し、米国 CDC によるとヤブカ類の卵は水面より上の内壁に産み付けられ、乾いても最長8か月生きます。イエカ類は100〜300個の卵をいかだ状に水面へ産みます。…
ムカデ(危険生物(虫))
ムカデは、寝袋や靴に入り込む夜行性の虫。草むらや落ち葉、庭石やブロックの下など湿った暗がりに潜み、夜に動きます。体の穴でも呼吸するため乾きに弱く、狩りは夜に集中します(ナショナルジオグラフィック)。咬まれた相談は8〜9月に多く、餌を探して屋内へ入り込みます(日本中毒情報センター)。…
イラガ(危険生物(虫))
イラガは、触れた瞬間に電気が走るような痛みが出る毛虫。黄緑色でずんぐりした幼虫の背に大きな黒褐色の斑紋があり、毒のあるトゲがびっしり並びます。7〜10月ごろ、カキ・ウメ・サクラ・カエデなどの葉の裏につくため、木陰にタープを張るときや枝を掴んだときに触れやすい虫です。越冬する繭は…
ツキノワグマ(危険生物(動物・ヘビ))
ツキノワグマは、本州の山に普通にいるクマ。本州と四国に分布し、体長1.2〜1.5m、体重はオス約80〜130kg・メス50〜80kgほど(あきた森づくり活動サポートセンター)。胸の白い月の輪が名前の由来です。森林総合研究所などによる足尾・日光山地の体毛の分析(延べ148頭)では…
ヒグマ(危険生物(動物・ヘビ))
ヒグマは、北海道の山で最も警戒すべきクマ。北海道だけに生息する日本最大の陸生哺乳類です。道央の捕獲個体の実測では、成獣のオスは体重150〜260kg、体長165〜200cm、メスは体重90〜130kgでした(栗山町)。植物中心の雑食で、北海道の556頭の胃の内容物を調べた研究では…
イノシシ(危険生物(動物・ヘビ))
イノシシは、夜に生ゴミを狙って現れる野生動物。体重は50〜150kgあり、短い距離なら時速40km近くで走ります。高知県の資料では、成獣は助走なしで1m以上の高さを飛び越えます。畑や林の縁、炊事場の裏など食べ物のにおいが残る場所に現れ、鼻で地面を掘り返した跡を残します。雑食で、春はタケノコ、秋は堅果…
ニホンザル(危険生物(動物・ヘビ))
ニホンザルは、食べ物を奪いに来る賢い野生動物。群れで行動し、高知県は群れの規模を10数頭から100頭超、多くは40〜50頭前後としています。カキやナシなどの果実を好む雑食で、群れを離れたハナレザルが山から10kmも離れた市街地に現れることがあります。岡山県は、本来は臆病な動物でも人慣れすると危険性が増し…
マムシ(危険生物(動物・ヘビ))
マムシは、小さくても油断できない毒蛇。全長は45〜60cmほどと短く太い体で、頭は三角形に張り、背中に銭形と呼ばれる丸い模様が並びます。平地から山地の森林や藪、水辺や田の畦、石垣、草の茂みにいて、卵胎生で1回に2〜13匹の幼蛇を産みます(札幌市円山動物園)。ジャパンスネークセンターを取材したTBSの番組は…
ヤマカガシ(危険生物(動物・ヘビ))
ヤマカガシは、おとなしいのに毒は強い蛇。全長70〜150cmで、背に赤と黒の斑が並び、若い個体は首に黄色い帯が入ります。カエルの多い水田や湿った草地にいます。性質はおとなしく、こちらから掴まなければまず咬みません。首の皮下には自分では毒を作らず、食べたヒキガエルの毒をそのまま体にためた腺があり…
ウルシ(有毒植物)
ウルシは、触れただけであとからかぶれる木。山でよく出会うのはヤマウルシで、赤みを帯びた葉軸に小葉が9〜17枚ならぶ羽状複葉をつけます。小葉は卵形から楕円形で先がとがり、縁はほぼなめらかです。林道の縁や伐採跡の明るい場所に多く、秋にはまわりの木より早く真っ赤に紅葉します。灰白色の幹を傷つけると乳白色の樹液がにじみ…
ツタウルシ(有毒植物)
ツタウルシは、木を登るつる性の植物で、葉は三枚一組。葉が三枚で一組になり、細かい付着根を出して木の幹や岩を這い登るつる性のウルシです。若い葉は縁がギザギザで、秋は黄から赤へ鮮やかに紅葉します。環境省近畿地方環境事務所の吉野地区のレンジャーは、大台ヶ原では10月の第2週ごろが紅葉の時期だと書き…
トリカブト(有毒植物)
トリカブトは、春の若葉が山菜に紛れる猛毒の植物。山地の湿った林床や沢沿いに生え、夏から秋に青紫色の兜のような花を咲かせます。危ないのは花のない春で、手のひら状に深く切れ込んだ若葉がヨモギやニリンソウ、モミジガサと似た姿で同じ斜面に混ざって出てきます。国内には三十種ほどが自生し、葉の形にも幅があります。
スイセン(有毒植物)
スイセンは、ニラやノビルと間違えられる花壇の毒草。庭や花壇に植えられ、早春に黄・白・橙の花を咲かせます。英語の解説(The Eagle's Nest)では、日当たりのよい場所を好み、手間がかからず、乾燥や鹿に食べられにくいとされます。香りがよく、切り花にもなり、鉢植えでもよく育ちます。…
バイケイソウ(有毒植物)
バイケイソウは、山菜と取り違えると命に関わる毒草。山地から亜高山の草地や湿った林に群生し、大人の腰から胸ほどまで伸びます。目印は付け根から平行に走る葉脈が深いしわになった大きな葉で、長い葉柄をもたず、茎を巻くように重なって出ます。春先の芽出しはオオバギボウシ(ウルイ)やギョウジャニンニクによく似ています。…
ドクゼリ(有毒植物)
ドクゼリは、セリそっくりの水辺に生える猛毒の植物。湿地や用水路、池のほとりに生え、花期には草丈1mに達し、セリよりずっと大きく育ちます。芽出しのころから葉柄が長く伸びるのも特徴です。いちばんの違いは地下にあり、タケノコのように節で区切られ、節と節の間が中空になった太い緑色の地下茎を持ちます。…
ヨモギ(食べられる野草)
ヨモギは、草餅の香りになる、春の定番の野草。河原や土手、林道の縁に群れて生えます。見分けの決め手は葉の裏にびっしり生えた白い綿毛と、指でもむと立ちのぼる独特の香りで、山形県衛生研究所も同じ2点を挙げます。三月から五月、茎が立ち上がる前の柔らかい若葉がいちばんおいしい時期です。…
セリ(食べられる野草)
セリは、春の七草にも数えられる、水辺の香り草。きれいな用水路や田の縁、湿った場所に広がって生え、摘みごろは草丈10〜15cm、伸びても30cm前後です。ぎざぎざの小葉が集まった葉をもち、摘むと爽やかで強い独特の香りがします。白く柔らかい根も、鍋に入れるとおいしい部分です。…
ノビル(食べられる野草)
ノビルは、掘り出して楽しい小さな球根の野草。土手や公園の芝地、畑の縁に生え、20〜40cmの細い葉が数本ずつ立ちます。地下にはらっきょうを小さくしたような白い球根があり、葉も球根もネギやニラそのままの強い香りがします。春先がいちばん柔らかい時期です。佐賀大学などのチームが国内47点の遺伝子を調べたところ…
タラの芽(食べられる野草)
タラの芽は、山菜の王様と呼ばれ、採り方に作法がある野草。日当たりのよい林縁や伐採跡に立つタラノキの新芽です。幹にも葉軸にも葉の付け根にも鋭いトゲが並ぶのが目印で、あきた森づくり活動サポートセンターは野ネズミなどに食べられないための武装と説明しています。四月から五月、枝先の芽が手のひらのようにほどける直前が食べごろで…
フキノトウ(食べられる野草)
フキノトウは、雪どけを知らせるほろ苦い花芽。雪が消えたばかりの二月から四月、川沿いや林道の斜面に顔を出すフキの花芽です。うろこ状の苞に包まれた丸いつぼみで、苞には白い綿毛が生えています。割ると小さな花がぎっしり詰まっており、ちぎると青くさく爽やかな香りが立ちます。農林水産省の調査では…
カラス(野鳥・生きもの)
カラスは、キャンプ場でいちばん賢い食料泥棒。キャンプ場でよく見るのはくちばしが太く額の出っ張ったハシブトガラスと、細いくちばしで濁った声のハシボソガラスです。東京都によると全長は平均でハシブト57cm、ハシボソ50cmで、ハシブトは肉食寄り、ハシボソはやや植物食寄りです。人をよく見ています。米国シアトル近郊の研究では…
トビ(野鳥・生きもの)
トビは、上空から弁当をさらう猛禽。カラスより大きく、「ピーヒョロロ」と鳴く濃い褐色のタカで、全長59〜69cm、翼を広げると157〜162cmあります。尾がバチ型で、ゆっくり羽ばたき、群れを作り、ほかの鳥があまり恐れないことも見分けの手がかりです。九州以北の水辺から山地にふつうにいて、死んだ魚や動物を食べ…
シジュウカラ(野鳥・生きもの)
シジュウカラは、白い頬に黒いネクタイ模様がある小鳥。全長14cmほどのスズメくらいの小鳥で、白い頬と、喉から腹へ伸びる黒いネクタイ模様が目印です。ネクタイの幅が広いほうがオス。市街地の公園から山の林まで幅広くすみ、キャンプ場では朝いちばんによく姿を見せます。声はさえずりのほか…
カワセミ(野鳥・生きもの)
カワセミは、水辺を走る青い光のように見える鳥。全長17cmほどでスズメ大、腹は鮮やかな橙色です。背中の青は色素でなく羽毛の微細な構造による構造色で、光の角度で青にも緑にも見えます。下のくちばしが赤いのがメス。川や湖、ため池、農地の細い水路のそばの枝や杭にとまり、水面へ飛び込んで小魚をとらえます。…
ホタル(野鳥・生きもの)
ホタルは、初夏の夜、水辺だけで見られる光を放つ虫。よく見られるのは光が強くゆっくり明滅するゲンジボタルと、小さく速く点滅するヘイケボタルです。五月の終わりから七月、きれいな流れや水田のそばで、蒸し暑く風のない、月明かりのない夜にいちばんよく光ります。科学解説チャンネルInsider Scienceは…