自然・危険生物図鑑

スズメバチ(危険生物(虫))

夏から秋がいちばん危ない蜂。働き蜂の体長は種によって差があり、キイロスズメバチで17〜24mm、最大のオオスズメバチは27〜40mmです。腹の黄色と黒の縞がはっきりしています。軒下や木の洞に球形の巣をつくる種のほか、オオスズメバチは土の中や木の根元に営巣します。8月から10月は巣が大きくなり、特に気が立っています。

アシナガバチ(危険生物(虫))

細い体で脚を垂らして飛ぶ蜂。体長15〜26mmで腰が細く、後ろ脚をだらりと下げてゆっくり飛びます。巣はシャワーヘッドのような形で巣穴がむき出しになっており、軒下やベンチの裏、たたんだままのタープの内側にも作られます。

マダニ(危険生物(虫))

草むらで服に取りつく吸血ダニ。大きさは3〜8mmほどで、血を吸うと小豆大まで膨らみます。シカやイノシシが通る草地や林の縁の葉先で待ち構え、通りかかった人の服から皮膚へ移り、数日かけて食いついたまま吸血します。

ツツガムシ(危険生物(虫))

見えない幼虫が運ぶ発熱の病。人を刺すのは0.2〜0.3mmの幼虫で、肉眼ではほとんど見えません。河川敷や山あいの草地に潜み、地域によって差はありますが春と、秋から初冬に活動が高まります。

ヤマビル(危険生物(虫))

雨の日の登山道で足元から。伸びると3cmほどになる陸のヒルで、雨の日や雨上がりの湿った落ち葉の上に潜んでいます。シカやイノシシの多い低い山で増えており、靴の隙間や袖口からじわじわ這い上がってきます。

ブユ(ブヨ)(危険生物(虫))

小さいのに腫れが長引く虫。体長2〜5mmの小さなハエの仲間で、きれいな渓流沿いの朝夕に群れて飛びます。蚊のように刺すのではなく、皮膚を噛み切って出血させ、にじんだ血を吸うので、その場で赤い点になります。

アブ(危険生物(虫))

夏の日中に襲ってくる大型の虫。体長10〜30mmと大きく、羽音も低く重い虫です。夏の日中、水辺や牧場の近くに多く、黒っぽい車や服、汗のにおいに寄ってくる性質があります。窓を開けた車内にも入り込みます。

蚊(危険生物(虫))

身近だけれど病気も運ぶ虫。日中に藪の陰で刺すヒトスジシマカと、夜に室内まで入ってくるアカイエカがよく知られています。バケツや古タイヤのわずかな水でも繁殖するので、サイトの周りの溜まり水を捨てるだけで数が変わります。

ムカデ(危険生物(虫))

寝袋や靴に入り込む夜の虫。大きなものは体長20cm近くになり、湿った石や落ち葉の下、積んである薪の中に潜んでいます。夜行性で、暗くなると動き回り、脱いだ靴や広げたままの寝袋にもぐり込むことがあります。

イラガ(危険生物(虫))

触れた瞬間に電気が走る毛虫。緑色でずんぐりした幼虫の体に、毒のあるトゲがびっしり並びます。カキ・ウメ・サクラ・カエデなどの葉の裏につくため、木陰にタープを張るときや枝を掴んだときに触れやすい虫です。

ツキノワグマ(危険生物(動物・ヘビ))

本州の山に普通にいるクマ。本州と四国に分布し、体長110〜150cm、体重50〜120kgほど。胸の白い月の輪が名前の由来ですが、模様のない個体もいます。ドングリが不作の年は里まで下り、キャンプ場の周辺にも現れます。

ヒグマ(危険生物(動物・ヘビ))

北海道の山で最も警戒すべき。北海道だけに生息し、体長2m前後、オスは150kgを超えます。ツキノワグマよりはるかに大きく力も桁違いです。朝夕と、見通しの悪い笹藪や川沿いで遭遇しやすくなります。

イノシシ(危険生物(動物・ヘビ))

夜に生ゴミを狙って現れる。体重は50〜150kgあり、短い距離なら時速40km近くで走ります。畑や林の縁、炊事場の裏など食べ物のにおいが残る場所に夜間現れ、地面を鼻で掘り返した跡を残していきます。

ニホンザル(危険生物(動物・ヘビ))

食べ物を奪いに来る賢い隣人。群れで行動し、観光地やキャンプ場では人の食べ物を覚えてしまった個体が居つきます。バッグのファスナーを開ける、テントの中を漁るなど学習能力が高く、追い払っても少し離れるだけですぐ戻ります。

マムシ(危険生物(動物・ヘビ))

小さくても油断できない毒蛇。全長45〜60cmと短く太い体で、頭は三角形に張っています。背中には銭形と呼ばれる丸い模様が並びます。水辺や田の畦、石垣、草の茂みに潜み、踏まれるまでじっと動かないことがよくあります。

ヤマカガシ(危険生物(動物・ヘビ))

おとなしいのに毒は強い蛇。全長70〜150cmで、背に赤と黒の斑が並び、若い個体は首に黄色い帯が入ります。カエルの多い水田や湿った草地にいます。性質はおとなしく、こちらから掴まなければまず咬みません。

ウルシ(有毒植物)

触れただけであとからかぶれる木。山でよく出会うのはヤマウルシで、赤みを帯びた葉軸に小葉が9〜17枚ならぶ羽状複葉をつけます。小葉は卵形から楕円形で先がとがり、縁はほぼなめらかです。林道の縁や伐採跡の明るい場所に多く、秋にはまわりの木より早く真っ赤に紅葉します。灰白色の幹を傷つけると乳白色の樹液がにじみ…

ツタウルシ(有毒植物)

木を登るつる、葉は三枚一組。葉が三枚で一組になり、細かい付着根を出して木の幹や岩を這い登るつる性のウルシです。若い葉には浅い切れ込みと光沢があり、秋はまわりより早く鮮やかに紅葉するので、写真を撮ろうと近づいて触れてしまいがちです。

トリカブト(有毒植物)

春の若葉が山菜に紛れる猛毒。山地の湿った林床や沢沿いに生え、夏から秋に青紫色の兜のような花を咲かせます。危ないのは花のない春で、手のひら状に深く切れ込んだ若葉がヨモギやニリンソウ、モミジガサと似た姿で同じ斜面に混ざって出てきます。国内には三十種ほどが自生し、葉の形にも幅があります。

スイセン(有毒植物)

ニラやノビルと間違える花壇の毒。キャンプ場の植え込みや土手にも植えられ、冬から春に白や黄色の花を咲かせます。葉は幅1cm前後とニラより広く、青みがかった白緑色で、先のほうまで厚みがあり、断面は中央がへこんだV字形です。地下にはノビルやタマネギに似た球根があり、花のない時期はただの細長い葉の茂みに見えます。

バイケイソウ(有毒植物)

山菜と取り違えると命に関わる。山地から亜高山の草地や湿った林に群生し、大人の腰から胸ほどまで伸びます。目印は付け根から平行に走る葉脈が深いしわになった大きな葉で、長い葉柄をもたず、茎を巻くように重なって出ます。春先の芽出しはオオバギボウシ(ウルイ)やギョウジャニンニクによく似ています。

ドクゼリ(有毒植物)

セリそっくりの水辺の猛毒。湿地や用水路、池のほとりに生え、花期には草丈1mに達し、セリよりずっと大きく育ちます。芽出しのころから葉柄が長く伸びるのも特徴です。いちばんの違いは地下にあり、タケノコのように節で区切られ、節と節の間が中空になった太い緑色の地下茎を持ちます。セリの根は白く細いひげ根です。

ヨモギ(食べられる野草)

草餅の香り、春の定番。河原や土手、林道の縁に群れて生えます。見分けの決め手は葉の裏にびっしり生えた白い綿毛と、指でもむと立ちのぼる独特の香りです。三月から五月、茎が立ち上がる前の柔らかい若葉がいちばんおいしい時期です。

セリ(食べられる野草)

春の七草、水辺の香り草。きれいな用水路や田の縁、湿った場所に広がって生え、摘みごろは草丈10〜15cm、伸びても30cm前後です。ぎざぎざの小葉が集まった葉をもち、摘むと爽やかで強い独特の香りがします。白く柔らかい根も、鍋に入れるとおいしい部分です。

ノビル(食べられる野草)

掘り出して楽しい小さな球根。土手や公園の芝地、畑の縁に生え、20〜40cmの細い葉が数本ずつ立ちます。地下にはらっきょうを小さくしたような白い球根があり、葉も球根もネギやニラそのままの強い香りがします。春先がいちばん柔らかい時期です。

タラの芽(食べられる野草)

山菜の王様、採り方に作法あり。日当たりのよい林縁や伐採跡に立つタラノキの新芽です。幹にも葉軸にも葉の付け根にも鋭いトゲが並ぶのが目印で、四月から五月、枝先の芽が手のひらのようにほどける直前が食べごろ。天ぷらにすると独特の甘みと香りが出ます。

フキノトウ(食べられる野草)

雪どけを知らせるほろ苦い花芽。雪が消えたばかりの二月から四月、川沿いや林道の斜面に顔を出すフキの花芽です。うろこ状の苞に包まれた丸いつぼみで、割ると小さな花が詰まっており、ちぎると青くさく爽やかな香りが立ちます。

カラス(野鳥・生きもの)

いちばん賢い食料泥棒。キャンプ場でよく見るのはくちばしが太く額の出っ張ったハシブトガラスと、細いくちばしでお辞儀をしながら濁った声で鳴くハシボソガラスです。全長は50cm前後。人の行動をよく見ていて、食べ物の置き場所を覚えます。

トビ(野鳥・生きもの)

上空から弁当をさらう猛禽。「ピーヒョロロ」と鳴きながら旋回する茶色いタカで、翼を広げると150cm前後あります。尾の先が三味線のバチのようにへこむのが、飛んでいる姿での見分け方です。海辺や大きな川沿い、開けた河川敷に多くいます。

シジュウカラ(野鳥・生きもの)

白い頬に黒いネクタイの小鳥。全長14cmほどのスズメくらいの小鳥で、白い頬と、喉から腹へ伸びる黒いネクタイ模様が目印です。ネクタイの幅が広いほうがオス。市街地の公園から山の林まで幅広くすみ、キャンプ場では朝いちばんによく姿を見せます。

カワセミ(野鳥・生きもの)

水辺を走る青い光。全長17cmほどでくちばしが長く、背中は光の角度で青にも緑にも見え、腹は鮮やかな橙色です。下のくちばしが赤いのがメス。川や池のそばの枝や杭にとまり、水面へ一直線に飛び込んで小魚をとらえます。

ホタル(野鳥・生きもの)

初夏の夜、水辺だけの光。よく見られるのは光が強くゆっくり明滅するゲンジボタルと、小さく速く点滅するヘイケボタルです。五月の終わりから七月、きれいな流れや水田のそばで、蒸し暑く風のない、月明かりのない夜にいちばんよく光ります。