スズメバチ

危険生物(虫)

スズメバチは、夏から秋がいちばん危ない蜂。

見分け方

オオスズメバチは主に土の中に巣をつくり、働き蜂は最大40mm。キイロスズメバチ(働き蜂20〜24mm)は軒下・屋根裏・崖・枝の茂み・土の中・木の洞にも巣をつくります。コガタスズメバチは比較的おとなしいものの、人家の近くに巣をつくるため被害が多い種です。名古屋市の資料では、働き蜂の数のピークはオオスズメバチが9〜10月ごろで数百〜500頭以上、キイロが9月下旬〜10月上旬で1,000頭以上です。

危険・注意

刺されると激しい痛みと腫れが出ますが、本当に怖いのは全身に及ぶアナフィラキシーショックです。初めて刺されたときに無症状でも、二度目にアナフィラキシーを起こすことがあります(奈良県医師会)。亡くなる人は刺されてから平均15分で心臓や呼吸が止まり、数分で死に至る例もあります。一度に多くのハチに刺されると、ハチ毒そのものの急性症状で死亡することもあります(名古屋市)。

出会ったら

ハチは横の動きに反応するため、姿勢を低くして飛び去るのを待ち、手で払いません。巣に近づくと警戒、羽音での威嚇、集団での攻撃の順に進むため(林野庁)、オオスズメバチの巣からは少なくとも3〜4m離れます(1997年度の厚労科研)。黒い服や香水は避けます。刺されたら毒を絞り出して水で洗い、冷やし、じんましん・めまい・息苦しさが出たらすぐ受診します。アナフィラキシーが疑われるときはためらわず119番です。

出典

  1. 公的機関 名古屋市 健康福祉局 衛生研究所(2025) スズメバチ類・アシナガバチ類
  2. 公的機関 水谷澄(日本環境衛生センター)・厚生労働科学研究成果データベース(1997) ハチによる刺症事故防止に関する研究
  3. 公的機関 林野庁 蜂刺され災害を防ごう
  4. 公的機関 大阪市淀川区役所 保健福祉課(2012) ハチについて
  5. 公的機関 名古屋市 健康福祉局 生活衛生部 環境薬務課(2025) スズメバチ ハチに刺されないために
  6. 公的機関 東京都保健医療局 健康安全部 環境保健衛生課(2024) スズメバチ
  7. 資料 奈良県医師会(岩井務)(2018) アナフィラキシーショック(ハチ刺されに注意しましょう)

解説動画: ハチに刺されない方法とスズメバチが襲ってくる理由/むしハカセ ちょびひげ / You虫部

刺すのはメスだけ: 日本には3000種以上のハチがいるとされるが、刺してくるのはメスだけ。針はもともと卵を産むための管が変化したものなので、オスは針を持たず、刺そうとしても刺せない。またほとんどのハチはおとなしく、手で握るようなよほどのことがない限り刺さないと説明している。

覚えておくべき2種: 自分から攻撃してくるハチとして覚えておきたいのはアシナガバチとスズメバチの2つ。アシナガバチは飛ぶときに脚をだらんと下げるため脚が長く見えるのが名前の由来。スズメバチはアシナガバチより体が大きく、アシナガバチの巣を襲うこともあるほど強い。この2種だけは近づかれたら注意が必要だとしている。

攻撃してくる理由: ハチが襲ってくるのは人間が嫌いだからではなく、みんなで子育てをしている大きな巣を守っているため。巣に近づく相手に近づかないでと伝える行動が、人から見ると攻撃になる。またハチはいきなり刺すのではなく、まず近寄って羽音を立てながら相手がどんな存在なのかを確かめるので、この段階でどうするかが分かれ目になる。

近づかれたときの正解: 手で追い払うのでも走って逃げるのでもなく、石に化けてとにかく動かないのが正解。あわせてクマが天敵なので黒い服は襲われやすいこと、香りの強い洗剤や柔軟剤のにおいも怪しまれることを挙げている。夏の終わりから秋は巣で次の世代が育つ時期にあたり、スズメバチもアシナガバチも攻撃的になるため特に注意するよう締めくくっている。