カラス
野鳥・生きもの
カラスは、キャンプ場でいちばん賢い食料泥棒。
見分け方
キャンプ場でよく見るのはくちばしが太く額の出っ張ったハシブトガラスと、細いくちばしで濁った声のハシボソガラスです。東京都によると全長は平均でハシブト57cm、ハシボソ50cmで、ハシブトは肉食寄り、ハシボソはやや植物食寄りです。人をよく見ています。米国シアトル近郊の研究では、マスクをつけた研究者に捕獲されたアメリカガラスから、そのマスクへの警戒が周りの鳥にも広まりました。
危険・注意
テーブルに出したままの食材やゴミ袋は、目を離した数分で荒らされます。軽いふたなら自分で開けることもあります。東京都は3月下旬から7月上旬を繁殖期とし、巣や落ちたヒナに近づく人を、子を守るために威嚇・攻撃することがあると案内しています。巣の近くを通る人の後ろから頭を蹴られ、驚いて転ぶほうが危険です。
出会ったら
食材とゴミはハードクーラーボックスや車の中へ入れ、生ゴミを一晩サイトに残さないのが最大の対策です。しつこく鳴かれる場所は巣が近いので騒がず静かに離れること。餌づけは、たとえ残り物でもしないでください。米国の国立公園局によると、人のそばで増えたワタリガラスは砂漠のカメの幼体を襲っており、サイトの食料とゴミの管理を求めています。
出典
- 公的機関 東京都環境局(2018) ハシブトガラスとハシボソガラスの違い|カラス対策
- 公的機関 東京都環境局(2025) カラスに関するQ&A|カラス対策
- 論文・英語 Cornell HN, Marzluff JM, Pecoraro S(Proceedings of the Royal Society B)(2012) Social learning spreads knowledge about dangerous humans among American crows
- 公的機関・英語 米国 National Park Service(ジョシュアツリー国立公園のレンジャー Caryn Davidson)(2017) Ravens
解説動画: 【ゆっくり解説】知らなきゃヤバい!カラスに襲われる人8選!カラスが人を襲う”ある理由”とは?過去の実例、対処法、生態から行動パターンまで!これを見たらカラスに襲われない!/ゆっくり鳥のトリビア【ゆっくり解説】
襲うのはどちらのカラス: 動画はまず、日本のカラスは2種類だと説明します。くちばしが太く湾曲し、おでこが直角で跳ねて歩くのがハシブトガラス、細いくちばしで平らなおでこ、両足でトコトコ歩くのがハシボソガラスです。出る場所も違い、ハシブトはビルの多い街でゴミを漁り、ハシボソは田んぼや川の近くに多いと言います。人を襲う可能性が高いのはハシブトのほうです。
狙われるのは子育ての時期: 襲われやすいのは繁殖期で、3月から8月ごろ、巣を作り始めるのが4月、ヒナが巣立つ6月から7月ごろがいちばん警戒の強い時期だとします。ハシブトは巣に近づくだけでも襲いかかってくることがあると述べ、北海道千歳市では令和4年度に相談が73件、急降下して後頭部を蹴る、くちばしで頭を突くといった実例を挙げます。
襲われやすい人の特徴: 光る物を持つ人、銀色や派手な色の服の人、巣より高い歩道橋やビルの階段にいる人、巣をじっと見つめる人が挙がります。地面に落ちたヒナに触れれば親鳥が飛んでくるので、拾わず別の道を行くようにと言います。黄色が苦手という説は否定され、黄色いゴミ袋が効くのは紫外線をカットして中身が見えなくなるからで、においには鈍感でスプレーは効かないとも説明します。
やってはいけない2つ: 襲われたときのNG行動として、石を投げる、大声を出す、追いかけ回すといった反撃と、背を向けて走って逃げることの2つを挙げます。反撃すると警戒度が上がってその後も狙われやすくなり、逃げれば弱い相手だと認識されて動物としての本能を刺激してしまうためです。顔や特徴を5年以上覚え、仲間にも伝えるとも述べます。
警告動作と身の守り方: 攻撃の前には、見つめる、大きな声で鳴く、頭上を旋回する、くちばしを擦る、枝や葉を落とす、という段階があると整理します。これが見えたら急いでルートを変えるのが安全です。片腕か両腕をまっすぐ上げて歩くと、翼を傷つけたくないカラスは近づけません。傘で頭を隠すのも有効で、巣から20〜100mの縄張りの外に出れば攻撃はやむと結びます。