ウルシ

有毒植物

触れただけであとからかぶれる木

見分け方

山でよく出会うのはヤマウルシで、赤みを帯びた葉軸に小葉が9〜17枚ならぶ羽状複葉をつけます。小葉は卵形から楕円形で先がとがり、縁はほぼなめらかです。林道の縁や伐採跡の明るい場所に多く、秋にはまわりの木より早く真っ赤に紅葉します。灰白色の幹を傷つけると乳白色の樹液がにじみ、空気に触れると黒く変わります。

危険・注意

樹液に含まれるウルシオールによる遅れて出るかぶれで、触れてから半日から二日ほどたって、激しいかゆみと赤い腫れ、水ぶくれが出ます。初めて触れたときは体が覚える段階なので出ないことも多く、二度目以降のほうが強く出るのが厄介なところです。体質によっては木の下を通っただけで反応し、枝を薪に混ぜて燃やすと、煙を浴びただけでも症状が出ます。

出会ったら

触れたと気づいたら石けんをよく泡立てて流水で時間をかけて洗い流します。樹液は水だけでは落ちず、手袋や服、道具に残って翌日また症状を起こします。かゆみにはステロイドの外用薬を使い、ふつう一週間から二週間で治まります。水ぶくれの中身に毒はなく、そこから体の他の場所や他人へうつることはありません。顔やまぶたが腫れる、水ぶくれや赤みが広がるときは皮膚科を受診してください。

解説動画: ヤマウルシの見分け方と、薪にしてはいけない理由/キャン旅 〜旅と焚火とキャンプ道具〜

概要: 触れるとかぶれるヤマウルシを特集した回。かぶれと聞いて侮ってはいけないとして、燃やした煙を吸うと気管や肺までかぶれ、呼吸困難を起こし最悪は死ぬこともあるという資料の記述を紹介する。皮膚のかぶれだけでも尋常でない痒みに襲われる。ごくわずかな量が触れただけでもアレルギー反応が起きるため、薄いビニール手袋程度では防御力は無いに等しいと注意している。かぶれない人も少数いるが、かぶれる人の割合の方が大きい。

遅れて出るのが厄介: ウルシのかぶれはアレルギー反応で、即効性がなく数時間から数日後に現れるのが厄介な性質。その間に触れた手であちこちを触ってしまい、触った場所すべてがかぶれる。男性なら排尿時に触れた性器がかぶれることもある。かぶれたら薬局で済ませず、すぐ皮膚科を受診するのがよい。投稿者自身も重度のかぶれを経験しており、重症化すると1か月以上治らない場合もあるという。

薪にしてはいけない: キャンプで最も怖いのが、ウルシの枝と気づかずに薪にしてしまうこと。被害は自分だけでなく、煙を吸ったその場の全員に及び、呼吸に関わる器官が内側からかぶれる。即効性がないのでその場では誰も気づかないが、間違いなく大きな被害になる。対策としてウルシの近くに落ちている木は拾わない、松ぼっくりが付いているなど明らかに違うと分かるもの以外、正体の分からない枝は拾わないことを勧めている。

ヤマウルシの見た目: ヤマウルシの見た目は、葉が1本の軸から放射状に四方八方へ伸びる形。トゲはなく、葉の軸は赤みを帯びていることが多い。葉の付き方は外側の葉が大きく、茎に近づくほど小さくなる。この特徴が見られたらウルシと思って間違いなく、判断がつかないときは近寄らない、触らない、周辺の枝も拾わない。またどの植物よりも早く紅葉し、場所によっては8月下旬から鮮やかな赤やオレンジになるので、その時期は比較的見分けやすい。

似た植物との違い: タラノキは一見似ているがトゲが生えているうえ、1本の軸からさらに何本も枝が出て葉がつく点が違う。ウルシは1本の軸がそのまま放射状に広がり、枝分かれしない。ニワウルシは名前にウルシと付くがかぶれることはなく、全長20mを超える高木で葉の数がやたら多く、トゲがあることもある。同じウルシ科のヌルデは葉の軸に翼があるので非常に簡単に見分けられ、ハゼノキは葉が細くスマートで下がり気味に付き、密集して大きく育つ。ただしヌルデもハゼノキも敏感な人はかぶれる。