ニホンザル
危険生物(動物・ヘビ)
食べ物を奪いに来る賢い隣人
見分け方
群れで行動し、観光地やキャンプ場では人の食べ物を覚えてしまった個体が居つきます。バッグのファスナーを開ける、テントの中を漁るなど学習能力が高く、追い払っても少し離れるだけですぐ戻ります。
危険・注意
目を合わせると威嚇と受け取られ、歯をむいて飛びかかることがあります。噛まれたり引っかかれたりすると傷から細菌が入って腫れや発熱を起こし、小さな子どもは驚いて転ぶけがも重なります。
出会ったら
食べ物を手に持って歩かない、見せない、絶対に与えないことが基本です。近づかれたら視線を外し、荷物を抱えて静かに離れます。噛まれた場合は流水で十分に洗い、その日のうちに受診してください。
解説動画: 下北半島の野生ニホンザル、出産期から冬越しまでの一年/どうぶつ奇想天外・WakuWaku【TBS公式】
概要: 本州最北の青森県下北半島で、野生のニホンザルを一年かけて追った記録である。厳しい冬が過ぎた五月の新緑から始まり、出産と子育て、夏の食べ物、秋の交尾期、そしてまたやってくる冬までを季節を追って見せていく。餌付けされた観光地の群れではなく、山で暮らす群れの営みが対象になっている。
三月から四月の出産と、母乳だけの一か月半: 下北半島のニホンザルの出産期は三月から四月ごろで、メスは冬の間に消耗した体力を懸命に食べて回復させながら赤ちゃんを迎える。赤ちゃんは生後五日ぐらいから身の回りのものを触りたがるが、一か月半ほどは絶えず母親のお腹につかまったままで母乳だけで育ち、四か月になるころに木の芽なども食べ始める。
左右で違う母ザルのおっぱい: 群れの中で中心的な存在だという十五歳のメスは、向かって右のおっぱいが長く伸び、左は小さいままだった。これは右側で赤ちゃんを育てた証拠で、赤ちゃんは気に入ったほうのおっぱいを決めると、もう一方はあまり吸わなくなるため、吸われない側はだんだんお乳が出なくなるのだという。見比べると左右の差ははっきりしていて、どちらで育てたかが体に残っている。
蜂に刺されても追いかける: 八月、鬱蒼と茂った木々はサルにとって最高の隠れがになる。餌を物色していたこのメスは蜂を食べようとして刺されてしまうが、それでも逃げた蜂を追って茂みへ入っていく。痛い思いをしてでも食べたいほどのごちそうらしい。取材班は十四頭ほどの群れが互いを意識しつつ、程よい間隔を取って暮らす様子も捉えている。
群れを離れるオスと、厳しい冬: 秋は夏毛から冬毛に変わり、仲間を呼ぶ声が頻繁に聞こえる交尾の季節になる。オスは三歳半ぐらいで群れを離れるものが出てきて、離れザルと呼ばれる。耳や額に喧嘩の傷を残す一頭は順位争いに負けて追い出されたらしいが、離れザルが別の群れのメスと交わることで血が濃くなりすぎるのを防いでいる。冬は木の皮や松ぼっくりしか食べるものがなく、初めての冬で命を落とす子どもも少なくない。