カワセミ

野鳥・生きもの

カワセミは、水辺を走る青い光のように見える鳥。

見分け方

全長17cmほどでスズメ大、腹は鮮やかな橙色です。背中の青は色素でなく羽毛の微細な構造による構造色で、光の角度で青にも緑にも見えます。下のくちばしが赤いのがメス。川や湖、ため池、農地の細い水路のそばの枝や杭にとまり、水面へ飛び込んで小魚をとらえます。Crandellらの2019年の研究は71種のカワセミを比べ、飛び込んで狩る種は陸で狩る種よりくちばしが細長く、模型の実験では水に入るときの減速が小さいと報告しています。

危険・注意

人に害はありませんが警戒心が強く、人が水際に立つと狩り場を離れてしまいます。繁殖期は土の崖の斜面に横穴を掘って営巣するため、崖に近づいたり三脚で追い回したりするのは避けます。皇居と赤坂御用地の12年の調査では、1シーズンに1〜3回繁殖し、1回で平均6.23羽が巣立ち、2回以上ならほぼ同じ巣穴を使っていました。

出会ったら

「チーッ」という細く鋭い声が聞こえたら、水面すれすれを低く直線的に飛ぶ姿を目で追ってみてください。野鳥解説のイーパさんは、見つけ方では鳴き声への意識がいちばん大事だと話し、飛ばしても追わず、とまっていた枝の近くで待つと戻ることもあるそうです。観察は対岸から静かに眺めるのが基本です。巣穴の場所は言いふらさないことです。

出典

  1. 資料 公益財団法人 日本野鳥の会 BIRD FAN カワセミ
  2. 論文・英語 Crandell KE, Howe RO, Falkingham PL(Journal of the Royal Society Interface)(2019) Repeated evolution of drag reduction at the air-water interface in diving kingfishers
  3. 論文 紀宮清子・鹿野谷幸栄・安藤達彦・柿澤亮三(山階鳥類研究所研究報告 34巻1号)(2002) 皇居と赤坂御用地におけるカワセミ Alcedo atthis の繁殖状況
  4. 動画 野鳥解説のイーパさん(2023) 【解説】初心者必見!幸せの青い鳥カワセミの生態&見つけ方!

解説動画: 野鳥に出会う確率を上げる探し方のコツ/鳥探しチャンネル

時間帯を選ぶ: 野鳥はとても早起きで、明け方には活動を始め、縄張りの主張や朝の採餌で動くため遭遇率が高い。感覚的な目安として朝は早い時間から10時ごろまで、夕方は4時から暗くなるまでがチャンスとしている。昼は直射日光を避けて葉陰で休んでいるが、他の鳥が縄張りに近づいたときなどに藪から出てくることもあり、可能性がゼロになるわけではない。

風のない日を選ぶ: 野鳥が出てきやすい天候として、風のない日を挙げている。人には心地よい程度の風でも、小さな鳥にとっては強風にあたるため、風のある日は藪の中や葉陰で休んでしまう。裏を返せば風が収まった翌日は野鳥が一斉に餌獲りに出るので、多くの個体に出会える可能性があるとしている。

見方と歩き方: 歩きながら木を一本ずつ凝視するのではなく、全体をぼんやり眺めて、動くものや枝の不自然な塊・出っ張りを探すのがコツである。周りの自然と明らかに違う色味も手がかりになる。また鳥が出てきそうな場所を先読みし、道と藪の境目を見ながら歩くと、一瞬しか姿を見せない小鳥でも撮影できることがある。

鳴き声を手がかりにする: 鳴き声を頼りにすれば、遠くの木にいる鳥でも見つけられる。要点はどの方向から、どれくらいの距離で鳴いているのかを、山勘で外れてもよいので考えながら聞くことで、近づいてきたなら待ち、到底行けない場所なら諦めて別の機会に移るという判断ができる。姿を見るより先に気づけるので、物陰に隠れながら回り込んで接近することもできる。

ルートと場所の選び方: 逆光になるルートでは鳥が黒く潰れて見えず、しかも相手からは順光になって自分の動きがばれやすい。地図を見て南から北へ向かうルートを選ぶと順光を得やすい。またきれいに草刈りされ整備された公園より、人の手が入っていない荒れた場所のほうが野鳥は多い。藪は天敵から身を隠す家の役目を果たし、食べ物も豊富だからである。車がほとんど通らない裏道や旧道も狙い目としつつ、立入禁止の場所には入らないよう補足している。