ドクゼリ

有毒植物

ドクゼリは、セリそっくりの水辺に生える猛毒の植物。

見分け方

湿地や用水路、池のほとりに生え、花期には草丈1mに達し、セリよりずっと大きく育ちます。芽出しのころから葉柄が長く伸びるのも特徴です。いちばんの違いは地下にあり、タケノコのように節で区切られ、節と節の間が中空になった太い緑色の地下茎を持ちます。セリの根は白く細いひげ根です。春先は草丈が低く、葉はセリ、根茎はワサビと取り違えやすいと、新潟市は注意しています。

危険・注意

トリカブト、ドクウツギと並ぶ猛毒植物とされ、全草にシクトキシンを含み、少量でも嘔吐やけいれん、意識障害から呼吸停止に至ります。春の若い葉はセリと見分けがつきにくく、セリを摘む場所にそのまま混ざって生えていることが珍しくありません。ドクゼリの仲間の2022年の症例報告では、9歳の男児が公園の水生植物の根を噛み、約1時間後にけいれん重積となり、血液からシクトキシンが確認されました。

出会ったら

セリを採るときは根ごと引き抜き、地下茎が太く、割ると節で区切られて中空だったら、その場所のセリごと採るのをやめます。北米の仲間について、カナダのサスカチュワン州農業省は、根を切ると黄色みのある猛毒の油状の液が出るので、扱うときは手袋を着けるようにと説明しています。セリ特有の強い香りがないことも手がかりです。食べて口のしびれやけいれんが出たらためらわず119番に連絡してください。

出典

  1. 公的機関 新潟市 ドクゼリによる食中毒に注意しましょう
  2. 公的機関 国立医薬品食品衛生研究所 生化学部 ドクゼリ(植物性自然毒データベース MushPlant Data Base)
  3. 論文・英語 Arsenova R ほか(Pediatric Neurology)(2022) Beware of Neurotoxins in Common Plants: Water Hemlock Poisoning Presenting as Convulsive Status Epilepticus
  4. 動画・英語 Saskatchewan Agriculture Identifying Water Hemlock

解説動画: セリとドクゼリの見分け方(同じ水辺で採りながら)/JPSikaHunter

概要:同じ水辺に混じって生えている: セリが一面に生えた水場で、セリとドクゼリが同じ場所に混じって生えている様子を実物で指してもらいながら見分けを教わる内容である。分かっている人が一緒でないと区別できないとし、ごちゃまぜに採ったものを人に配って食べさせれば大変なことになると警告している。採るなら自分で採るか、勉強してから採ったほうがよいと繰り返している。

見分けの手がかり: 見分けの手がかりとして、まずドクゼリのほうが背が高く、株全体が大きいことを挙げている。茎が太くて根元でいっぱいに枝分かれし、葉も大きい。対してセリは地面から1本で立ち上がり、その上で2つに分かれる程度である。根元の色も違い、ドクゼリは根元まで緑色、セリは根元が茶色っぽい。見慣れればすぐ分かるようになるとも話している。

味見の場面が示す危うさ: 終盤では採ったセリをその場で生のまま味見しているが、思っていた味と違う強い苦味に驚き、飲み込まないほうがいいと止められて口から出す場面がある。もっと水にさらすべきではないか、調べる必要があるという話のまま動画は終わっており、自分の判断だけで採った山菜を口に入れることの危うさがそのまま映っている。