スイセン
有毒植物
ニラやノビルと間違える花壇の毒
見分け方
キャンプ場の植え込みや土手にも植えられ、冬から春に白や黄色の花を咲かせます。葉は幅1cm前後とニラより広く、青みがかった白緑色で、先のほうまで厚みがあり、断面は中央がへこんだV字形です。地下にはノビルやタマネギに似た球根があり、花のない時期はただの細長い葉の茂みに見えます。
危険・注意
全草にリコリンやガランタミンなどの毒があり、国内の植物性食中毒でも件数の多い植物です。ニラと間違えて炒め物にし、食後三十分以内に激しい嘔吐や下痢、頭痛を起こす例が毎年報告されています。量が多ければ血圧が下がって意識がもうろうとし、死亡例もあります。
出会ったら
見分けの決め手はにおいで、葉をちぎるとニラやノビルは強いネギ臭、スイセンはほとんど無臭です。ニラの葉は薄く平たくて柔らかく、根元に球根がないことも手がかりになります。調理の直前に切り口のにおいをもう一度確かめるようにし、においで確かめられないものは食べないでください。食べてしまったら口をすすぎ、無理に吐かせようとせず、何をどれだけ食べたか伝えて受診します。
解説動画: 花のないスイセンとニラを見分けられるか、決め手は匂い/長野朝日放送
概要: 毎年春から夏にかけて多発する有毒植物の食中毒を受け、ニラとスイセンの葉を並べて見分けがつくかを問うニュースである。花が咲いていればまず間違えることはないが、隣に置かれた花のついていない株はニラと非常によく似た姿で、この状態がいちばん間違えやすいと専門家が指摘している。
十年で二百件、その三割: 去年までの十年間に全国で起きた有毒植物による食中毒は二百件あり、そのうちおよそ三割がスイセンによるものである。ニラと間違えて食べてしまう例が繰り返されており、長野県内でも二年続けて食中毒が発生し、患者には吐き気や嘔吐などの症状が出た。場合によっては昏睡状態になり、亡くなったケースもあると伝えている。
葉の形は決め手にならない: 見た目の違いとしてはニラの葉は平たく、スイセンはく字型に真ん中がくぼんでいると言われる。ただし専門家は株の状態によっても様々で、外観から区別するのはかなり難しいと話しており、葉の形だけを頼りにするのは危うい。実際に並べられた二枚も、言われなければ区別できないほど似ている。
匂いで確かめ、分からないものは口にしない: いちばん大事なのは匂いで区別することで、ニラには特有の匂いがあるのに対しスイセンはほぼ無臭である。スイセンと紛らわしいノビルもツンとした匂いがするので、食べる前に一度嗅ぐことが重要になる。保健所は身近な園芸植物にも有毒成分を含むものがあるとして、よく分からないものは採らない、食べない、売らない、人にあげないよう呼びかけている。