車窓図鑑
桁橋(橋)
桁橋は、橋脚の上に桁をまっすぐ渡した、いちばん基本の橋です。窓から見ると、道の上にも横にも骨組みや塔がなく、平らな道がそのまま空中を伸びています。橋の下をのぞくと、橋脚が間隔をあけて並んでいます。走ると、継ぎ目を越える音が一定の間隔で聞こえます。近くでは、桁の断面がT形や箱形に見えることもあります。遠くからでも…
トラス橋(橋)
トラス橋は、鋼材を三角形に組んだ骨組みで支える橋です。道の両脇や頭の上に、細い鋼材が三角のくり返しで組まれています。走り抜けると、三角形の影が車内を規則正しく流れていきます。上までつながって骨組みのトンネルになる形と、両脇だけに低く立つ形があります。三角の大きさがそろっていて…
アーチ橋(橋)
アーチ橋は、弓なりの曲線で重さを両端へ流して支える橋です。道の上か下に、大きな弧が見えます。弧が道の上にあれば、弧から下がる棒で路面を吊っています。弧が道の下にあれば、車は弧の上を走ります。上に三角の骨組みが無く、弧の線が大きく一本だけ描かれているので、桁橋ともトラス橋ともすぐ見分けられます。弧の下が空いているので…
吊り橋(橋)
吊り橋は、高い塔から垂らした太いケーブルで道を吊る橋です。高い塔が立ち、その間に大きな曲線を描く太いケーブルが渡っています。そこから細いケーブルが垂直に下がって、路面を水平に保っています。ケーブルが塔から塔へ渡る点で、塔から桁へ斜めに張る斜張橋と見分けられます。塔の頂上でケーブルが折れ曲がるように見え…
斜張橋(橋)
斜張橋は、塔から斜めに張ったケーブルで橋桁を直接支える橋です。塔から路面へ向かって、扇やハープの弦のように、斜めのケーブルが何本も張られています。吊り橋のような大きな曲線のケーブルはなく、まっすぐな線が塔と桁を結んでいます。通過中は、斜めの線が窓の外を次々と流れます。塔の高さと比べてケーブルの角度が急なほど…
石のアーチ橋(橋)
石のアーチ橋は、石を積んでアーチを作った古い橋です。石を一つずつ積んだ、丸いアーチが水面に映って眼鏡のように見えます。表面は直方体に近い石が整って並び、道幅は狭く、周りは草木が茂りがちです。大きな橋のような鋼材は見えません。アーチの内側を下から見ると、石がくさびのように組まれているのが分かります。橋は小さめで…
沈下橋(橋)
沈下橋は、増水すると水に沈むように造った、欄干の無い低い橋です。川面すれすれの低い位置に、欄干の無い平らな路面がまっすぐ川を横切っています。橋脚は低く、橋全体が川原の高さに近く造られています。車が渡る姿は、水の上をすべっていくように見えます。欄干がないぶん、橋の端から端まで見通せて、空と川が広く感じられます。…
ループ橋(道の仕掛け)
ループ橋は、道が輪を描いて少しずつ高さを稼ぐ橋です。道が大きな輪を描き、ぐるりと回りながら自分の上や下をくぐります。山の斜面に、らせん状の高架が積み重なるように見えます。輪の内側には、山の斜面や谷底の森がのぞきます。走っている間、窓の景色は少しずつ向きを変えながら流れます。少し前に走ってきた道が…
メロディーロード(道の仕掛け)
メロディーロードは、路面の溝で曲が聞こえる道です。路面の車線の中に、横向きの細い溝が並んだ区間があります。溝の上を通ると、タイヤの振動が音になり、窓を閉めていてもメロディーが聞こえます。溝の間隔が広いところは低い音、狭いところは高い音になります。区間の手前には、曲名や案内の看板が立つことがあります。通り過ぎると…
スノーシェッド(道の仕掛け)
スノーシェッドは、雪崩や落石から道を守る屋根付きの構造物です。山側が壁、谷側が柱で支えられた、片側の開いた屋根が道に沿って続いています。外から見ると長い箱のようで、柱の間から外の景色がちらちらと見えます。中に入ると急に暗くなり、タイヤの音の響き方が変わります。屋根が途切れると、また明るい景色に戻ります。…
矢羽根(道の仕掛け)
矢羽根は、雪で道の端が隠れても路肩を示す、赤白の矢印の柱です。道の上から、赤と白のしま模様をした下向きの矢印が吊り下がって見えます。柱の先に矢羽根のような矢印が付いた形で、雪に埋もれにくい高い位置にあります。カーブでは矢印が連なって、道の曲がり方をなぞります。夜はヘッドライトを受けて光ります。一本ずつは細い柱ですが…
消雪パイプ(道の仕掛け)
消雪パイプは、道路から地下水を噴き出して雪を溶かす仕掛けです。雪の日の道路の中央付近で、水が扇のように噴き出して見えます。窓の外では、雪の道にそこだけ黒く濡れた帯が長く続きます。鉄分の多い地下水の場所では、路面や車に赤茶色の筋や汚れが残ることもあります。水の出る道と出ない道では、雪の量がはっきり違って見えます。…
チェーン着脱場(道の仕掛け)
チェーン着脱場は、雪道の手前でチェーンを付け外しする広い路肩です。峠の登り口や高速の入口近くに、道幅の広がった停車スペースが現れます。雪の季節は何台もの車が並び、人がタイヤのそばにかがんで作業する様子が窓から見えます。雪のない季節は空いていて、ただの広い待避所や駐車場のように見えます。入口の手前に…
登坂車線(道の仕掛け)
登坂車線は、急な上り坂で遅い車が寄るための、追加の車線です。上り坂の左側に、もう一本の車線が坂の始まりで現れ、終わりで消えます。大型トラックがゆっくりと進み、後ろの車の流れがそこで二手に分かれます。窓の外では、坂とともに道幅が一段広がったように見えます。二車線の道が三車線に見えたら、登坂車線のしるしです。車線の端には…
緊急退避所(道の仕掛け)
緊急退避所は、ブレーキが効かなくなった大型車を止めるための逃げ場です。長い下り坂の途中で脇から分かれる、砂利や砂を敷いた短い道です。多くは上り勾配で、行き止まりで終わります。道路脇に本線と違う砂利の色が見えたら、それがいちばんの目印です。ふだんは車が入らず、きれいにならした砂利のまま静かに残っています。入口の手前には…
動物注意の標識(道の目印)
動物注意の標識は、動物が道に出てくることを知らせる黄色いひし形の標識です。黄色いひし形に、黒い動物のシルエットが描かれています。多くはシカですが、地域によってタヌキ、サル、カエルなど絵が変わります。角の向きや目の周りの白さなど、細部の違いも見分けどころです。窓の外で一瞬だけ目に入るので、同乗者の目が頼りです。…
国道の標識(道の目印)
国道の標識は、走っている道の国道番号を示す、青い逆三角形の標識です。青地に白で番号が入った、角の丸い逆三角形をしています。おにぎりの形と呼ばれることもあります。県道の六角形とは形がはっきり違うので、遠くからでも見分けられる目印です。窓の外では、交差点や道路脇に青い目印として次々と流れていきます。同じ青でも…
都道府県道の標識(道の目印)
都道府県道の標識は、都道府県が管理する道の番号を示す青い六角形の標識です。青地に白い縁取りのある、角が少し丸い六角形をしています。上段に「県道」などの文字、中央に番号、下段に都道府県名が入ります。道路好きの間では、ヘキサという呼び名で親しまれています。国道のおにぎり形とは、角の数で見分けるのが簡単です。…
キロポスト(道の目印)
キロポストは、道路の起点からの距離を示す、小さな標識です。道路脇に、数字だけを書いた小さな標識が一定の間隔で立っています。色や形は、道や管理する所によって違います。窓の外を、一定のリズムで数字が次々と流れていきます。気づくと、いつの間にか通り過ぎている控えめな目印です。数字は上り線と下り線で共通で…
キャリアカー(働く車)
キャリアカーは、新車などの車を何台も荷台に載せて運ぶトラックです。上下2段の荷台に、車が少し斜めに傾いて並んで載っています。背が高く、横から載った車が見えるため、高速道路で前を行く姿はとてもよく目立ちます。荷台を引く頭の部分と荷台が分かれたタイプは、さらに多くの車を一度に載せています。先頭から最後尾まで…
タンクローリー(働く車)
タンクローリーは、荷台に丸いタンクを載せて、液体を運ぶ車です。荷台に、丸みのある横長のタンクが載っています。タンクの前後は楕円形で、ほかのトラックとは形が違って見えます。積み荷を示す表示が車体に付いていて、黒地に黄色い文字で「危」と書いた板を掲げた車もあります。窓から見ると、丸みのある車体が目に残ります。…
ミキサー車(働く車)
ミキサー車は、回り続ける大きなドラムで生コンクリートを運ぶ車です。荷台に斜めに載った丸いドラムが、ゆっくり回っているのが目印です。ドラムの外側には渦を巻くような筋が見えます。荷台が回らないダンプカーとは、この動きで見分けられます。走っている間もドラムは止まらず、渦の模様が動いて見えます。色や塗装は車ごとに違っても…
ロータリー除雪車(働く車)
ロータリー除雪車は、回る刃で雪をかき込み、遠くへ飛ばす除雪車です。車体の前に大きな回転する刃があり、上には曲がった筒が付いています。雪煙が弧を描いて道の脇へ飛んでいく様子が、窓からもはっきり見えます。板で雪を押し分けるふつうの除雪車とは、刃と筒の形で見分けられます。走る速さはゆっくりですが、雪煙は高く舞い上がり…
道路パトロールカー(働く車)
道路パトロールカーは、道を見回って困りごとに対応する車です。目立つ黄色い車体に、屋根の回転灯と文字の出る表示板が付いています。白と黒の警察のパトカーとは別の車です。屋根の表示板には、後ろの車へ向けた文字や矢印が出ます。窓から見ると、前を行く車列の中で黄色い車体がひときわよく目立ちます。路肩に止まって…
高所作業車(働く車)
高所作業車は、伸びる腕の先のかごに人を乗せて持ち上げる車です。トラックの荷台から折れ曲がる腕が立ち上がり、先に人の乗るかごが付いています。腕が伸びると、電柱の上や街灯の高さまで届きます。クレーン車は荷を吊りますが、この車の腕の先には人のかごがあります。腕を支えるために…
風車(道から見える景色)
風車は、風の力で電気をつくる、白く大きな三枚羽の塔です。細長い塔の先に、三枚の羽根がゆっくり回っています。遠くでは小さく見えても、近づくと羽根の先が大きな弧を描いて、空を横切ります。塔の先にある箱のようなナセルの中に、発電機が入っています。白い塔は、緑の山や青い海を背景にくっきり浮かびます。数本が並ぶと…
送電鉄塔(道から見える景色)
送電鉄塔は、遠くへ電気を運ぶ電線を支える、鉄骨の塔です。鉄骨を組んだ背の高い塔で、横に伸びた腕から太い電線が垂れ下がっています。街なかの一本柱の電柱とは、高さも形もまるで違います。腕に並ぶ碍子の列も、近づくと見えます。赤と白に塗り分けた塔は、空を飛ぶ航空機から見えやすくするためのものです。遠くの山の上に並ぶ姿は…
ダム(道から見える景色)
ダムは、川をせき止めて水を貯める大きな壁です。谷をふさぐ巨大な壁で、手前には湖のように広い水面があり、下には川が続きます。壁には、重さで支える三角形の厚いもの、薄く弧を描くもの、土や岩を盛り上げたものがあります。壁の上部には、道や手すりのような線が見えることがあります。水を逃がす設備が…
灯台(道から見える景色)
灯台は、船に位置や岩礁の危険を光で知らせる塔です。岬の先や港の入り口に立つ、白く細長い塔です。青い海と空の中で昼でもよく目立ち、遠くからでも見つけやすい姿です。てっぺんの光を出す部分は、昼間は大きな窓のように見えます。赤白の縞など、昼間の目印として模様がつくものもあります。塔の形も、丸いもの、四角いもの…
棚田(道から見える景色)
棚田は、山の斜面に階段のように重なった水田です。斜面に細長い田が段々に連なり、縁が曲線を描いて並びます。水を張った季節は、水面が空を映して光ります。夏は緑に、収穫の前は稲が黄金色に染まります。石やあぜで囲まれた段の縁が、等高線のように重なって見えます。山の上から見ると、段の幅は場所ごとにばらばらで…
茶畑(道から見える景色)
茶畑は、丸く刈り込んだ茶の木が畝になって並ぶ畑です。丸く整えた緑の畝が縞模様になり、斜面や台地に続きます。畑のあちこちに、扇風機のような防霜ファンが柱の上に立っています。ファンは畑の中に間隔をあけて並び、遠くからでも目に入ります。羽根は、空気を畑へ送るため少し下を向いています。畝の緑は一年を通して濃く…
防風林(道から見える景色)
防風林は、畑や家を風から守るために植えた木の列です。平らな畑のなかに、背の高い木が一列や格子状に並んでいます。遠くから見ると、緑の長い壁が畑の端から端までつながって見えます。木の列は畑の境目で、定規で引いたようにまっすぐ続きます。家のまわりを高い木がぐるりと囲む屋敷林も、同じ役目の林です。…
防雪柵(道から見える景色)
防雪柵は、吹雪の雪を止め、道の視界を守る道路脇の柵です。道路の脇に支柱と板を並べた柵が、ずっと連なっています。板にすきまを空けて並べたものが多く、板が斜めに傾いて並ぶものもあります。冬だけ板を閉じ、雪のない季節は板を畳んで開けておく型もあります。雪のない季節は、道の脇の背の高い柵として目に入ります。柵の高さは…
