いちご
バラ科の果樹。旬は12〜5月、育てやすさは「ふつう」。


科
バラ科
旬
12〜5月
育てやすさ
ふつう
向く栽培環境
ハウス
区分
特定野菜
種まき
苗の植え付けは10月。ランナー(子株)で株を増やせる。
植え付け
株間25〜30cm。クラウン(株の中心)を埋めないよう浅植え。
収穫
12〜5月(露地は4〜5月)。赤く熟した実から収穫。
日当たり
日当たりのよい場所。ハウス・プランターでも育てやすい。
水やり
乾いたらたっぷり。実や葉に長く水がかかると病気が出やすい。
肥料
植え付け時の元肥と、春先の追肥。与えすぎは葉ばかり茂る。
出やすい病害虫
うどんこ病・灰色かび病 アブラムシ・ハダニ
連作
バラ科。連作を避ける。
育て方のコツ
受粉が不十分だと実がいびつに。ハウス・室内では筆で受粉を助ける。ランナーで翌年の苗を確保できる。
資料
農林水産省・e-Stat 作物統計調査(野菜)ほか
解説動画
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の解説動画
【家庭菜園のイチゴ】家庭菜園超初心者でも自宅で無限に苺を収穫できる超簡単ないちごの育て方【絶対に失敗しないコツ】
概要
全国20カ所以上のいちご農園で指導してきた講師が、栽培未経験の超初心者に向けて、プランター・鉢を使った失敗しないいちごの育て方を解説する。うまく育てれば同じ株から何年も収穫でき、ランナーで苗を増やしながら長く楽しめる植物であることを、実際の栽培例を見せながら紹介している。
苗と用土・肥料の選び方
容器と鉢底石
植え付けと株の高さ
苗は茶色く枯れた古い葉だけを取り除き、緑の葉は残す。根はほぐしたり切ったりせず、切ると断面から病気に入りやすいのでそのまま植える。
株間は20cmほど空ける。最重要ポイントは植える深さで、いちごはクラウン(奥にある芽=生長点)が土から出ていないと育たず、埋まると腐って枯れる。
土は容器の縁から5cm(指の第二関節ほど)下げてウォータースペースを残し、クラウンが土の上に少し顔を出す高さにする。植える向きは、ランナーの跡の反対側に実がなると言われるが実際は複数方向に出るため、一株植えや家庭菜園ではほとんど気にしなくてよい。
施肥・水やり・置き場所
元肥はいちごの根が浅いため、植え付け後に表面へ一つまみを株元を避けて容器の縁にパラパラとまき、軽く土と混ぜる。以降は春夏秋に月1回同量を追肥し、冬は施肥しない。
水やりは底から水が溢れるまでたっぷり。植え付け直後は土が乾いているのでしっかり与える。
以降は土の表面が乾いてからが基本で、判断が難しければ春夏秋は週2回を目安にする。冬は水を必要としないので控えめだが、乾燥しきると枯れるので表面が乾いたら与える。
置き場所は直射日光が6時間以上当たる場所が必須で、日照が2〜3時間しかない場所では育たない。病気予防のため葉には水をかけず株元に与え、雨の当たらない軒下やベランダが望ましい。
開花後の管理と苗の更新
春に暖かくなると花が咲くので、ミツバチが来ない環境では花が咲いた2日目から2日間、柔らかい筆で雌しべ雄しべ部分を撫でて人工授粉する。実がなったら収穫して食べる。
夏になると花が咲かなくなり代わりにランナーが伸びるので、これを使って苗を増やせる(人工授粉・苗の増やし方は別動画)。冬は屋外に置くだけで越冬でき、寒さに強い。
初めてのイチゴ栽培♪いちごをプランターで育てる最強の方法【植え付ける時のポイント】
概要
初めていちご栽培に挑戦する人や、去年うまくいかなかった人に向けて、プランターでの失敗しない育て方を植え付けのポイント中心に解説する動画。翌春においしいいちごを収穫することを目標にしている。
秋植えが大切な理由
いちごは春でも植え付けられるが、大きな実を収穫するには秋の植え付けが非常に重要。秋に植えて冬までに株を大きく育てると根に養分を蓄えられ、冬を越した春に花芽が大きく形成される。
この花芽の充実度で実の大きさが決まる。春植えでは養分を十分ためられず小さな花芽しかできないため、実も小さくなってしまう。
良い苗の選び方
品種による育てやすさの差は小さいので気に入ったものでよいが、選ぶ目安として、いちごの葉は3枚1セットで出るのでその3枚の形や大きさがそろっているものを選ぶ。形や大きさが不揃いなものは病気の可能性がある。
葉に厚みがあり緑色が濃く青々としたものが元気な苗で、葉に黒いシミのような点があるものは病気の疑いがあるので避ける。さらに、葉が出てくる成長点であるクラウン(株の根元)が太いものを選ぶと、今後葉がたくさん育ち元気に成長する。
用意するもの
植え付けの手順とポイント
プランター底に鉢底石を敷き、培養土は鉢底石の隙間を埋めるため数回に分けてトントンしながら入れる。これを怠ると水やりで土が締まって減ってしまう。
土は縁から5cmほど下げてウォータースペースを確保する。複数植えるときは株間を20cmほど空け、詰めすぎると根が伸びず葉が混み合って光合成できず、かえって育ちが悪くなる。
最重要ポイントは、成長点であるクラウン部分を地上に出して植えること。クラウンを埋めると生育不良や病気の原因になる。植える向きはランナーの跡の反対側に実がつくと言われ、そろえると管理しやすいが、実際は脇芽の数だけいろいろな方向に実がつくので家庭菜園では知識として覚えておく程度でよい。
水やり・追肥・置き場所
植え付け後はプランター底から水が出るまでたっぷり与える。以降も土の表面が乾いたらたっぷり与え、与えすぎは株を腐らせるので表面の乾きを見極める。
植え付け直後は元肥が効いているので追肥不要だが、肥料の入っていない土なら植え付け後すぐ与える。追肥は一株につき約10g(軽く一つまみ)を株の周りにまいて軽く土と混ぜると吸収がよい。
1回目は植え付け1カ月後、2回目は年明けの2月下旬〜3月上旬、3回目は3月下旬〜4月上旬が目安。冬場は休眠期なので追肥不要で、与えすぎは逆に株を弱らせ病気の原因になる。置き場所は庭やベランダなど日当たりのよい場所、できれば直射日光が6時間ほど当たる場所がよい。
驚きの収穫!吊るしたペットボトルで甘いいちごが大量に
概要
使い終わった日用品を活用し、ベランダで吊り下げ式にペットボトルでいちごを栽培して収穫量を得る方法を紹介する動画。完熟いちごから種を採って育苗し、廃材の容器と自作の給水システムで育てる一連の流れを見せている。
種からの育苗と容器づくり
完熟いちごから直接種を採取して育苗する。育苗ポットに土を入れ、栄養としてスライスしたじゃがいもを置き、種を含んだいちごの皮を薄く切って土の表面に置き、再び土をかぶせて風通しのよい場所に置く。
栽培容器には使用済みの5Lペットボトルを使い、底を切り取り、熱した工具で穴を開けて排水口を作る。3本紐のハンガーフックでベランダに吊るす。
水やりのために350mlペットボトルと吸水性のある布を使った自動給水システムも自作する。種まきから約10日で発芽し、このタイミングで5Lペットボトルに植え替える。
土づくりと施肥・世話
土には栄養豊富で環境にやさしく通気性を高める堆肥を混ぜて使う。ベランダ栽培は家族の身近な場所なので、人に害を与えず環境にやさしい肥料選びを心がけるとしている。
植え付け後はカルシウム豊富な卵の殻を長期的な栄養としてペットボトルに入れ、清潔な水を補充して湿度を保つ。植え付けから20日で成長した各株には適量の堆肥を与え、ビタミンB1(根の発育促進・養分と水分の吸収向上)を水に溶かして与える。
植え付けから約35日で開花し実をつける準備が整う。免疫力を高め害虫を防ぎ、開花結実を促す目的でレモンを水に混ぜて各株に均等にスプレーするとしている。この手順で使用済みペットボトルからいちごを収穫できたと結んでいる。
簡単いちご苗の増やし方(ランナーで育てる育苗の方法)
概要
来年もっと苗を増やしていちごをたくさん収穫したい人や、初めて株分けに挑戦する人に向けて、ランナーを使った苗の増やし方を家庭菜園向けにわかりやすく解説する動画。
ランナーと増やす時期
ランナーとは、クラウン(株元の成長点の集まり)から蔓のように伸びる茎のこと。いちごはランナーの先に子株(自分のクローン)を作り、そのランナーを切ることで株分けして増やせる。
種まきより簡単で、いちご農家も同じ方法で増やしている。増やす時期は収穫が終わった後で、一季なりなら5〜6月に収穫できるので増やすのは6月以降。
栽培中もランナーは伸びるが、収穫が終わるまでは定期的に根元から切って花や実に養分を回すのがよい。収穫後はランナーを切らずに伸ばすと、先に子株、さらに孫株・ひ孫株とどんどん増える。苗作りは100%成功せず、10株作っても最終的に6株ほどしか残らないこともあるので、育てたい数より多めに作るのがおすすめ。
親株の選び方と病気の見極め
子株の受け方と適した子株
ランナーの先に子株ができたら、直径9cmのポットに野菜用培養土(弱酸性を好むため。市販品は酸度調整済みですぐ使える)を入れ、その上に子株を置く。
露地なら培養土なしで育てたい場所に直接置いてもよい。近年は仮植えせず、隣に新しいプランターを置いてランナーを固定して育てる方法もあり、上げる手間がかからず注目されているが、良い苗を選別できず広いスペースが必要というデメリットもある。
使える苗は本葉が3〜4枚付いた子株。ランナーから出た1つ目の子株は昔は病気を受け継ぐとされ不向きと言われたが、近年は問題なく育つとされる(投稿者も1つ目の子株を育てて実をつけた)。一般には2つ目・3つ目の子株が最適とされる。
固定と植え付け・株分け
子株を植えるときは深く埋めず、クラウンに土が入ると新芽が伸びづらく失敗するため、子株のお尻と土が数ミリ密着する程度に置くだけでよい。動かないよう園芸用ビニタイやランナーピン(両端を釣り針状に曲げてランナーの株元に刺す)で固定する。
1週間ほどで根が伸び、株を手で触ってぐらつくかで根張りを確認し、約1カ月で定着する。十分育ったらランナーを切って株分けする。
切る位置は親株側のランナーを2〜3cm残して切り、子株を増やそうと伸びたランナーは短く切り詰める。親株側を残すのは、いちごが親株側ランナーの反対側に実をつけるためで、向きをそろえて栽培しやすくするため。
育苗期は気温18〜25℃が適温で暑さを苦手とするので、秋の植え付け時期までは空調の効いた室内の窓際か、屋外の明るい日陰など涼しい場所で管理し、乾燥させないよう朝方にたっぷり水やりする。
植え付けは8月後半〜9月頃に行い、秋にしっかり養分を蓄えさせると翌春に大きな実が収穫できる。12月など寒い時期の植え付けは実が大きくならないので避ける。
栽培が安定するイチゴの立ち上げ作業(苗作り・鉢上げ)
概要
家庭菜園でいちごを栽培する下道さんが、栽培を安定させるための8月中の苗作りと「立ち上げ(鉢上げ)」作業を解説する。冬越しするいちごは状態の悪い苗を植えても後から良くならず、最初の苗作り・調達で勝負が決まるため、苗を元気にする作業が非常に重要だとしている。
夏の苗作りと株の見分け方
5月に収穫を終え、苗作りのために親株を残しておくとランナーが伸びてたくさんの子株ができる。夏場の高温では葉が焼けたり病気になったりするので、遮光率30〜40%の遮光ネットをかけて日陰を作り良い苗を作る(この遮光率なら光合成に問題はない)。
親株から最初に出る子株を太郎株、2つ目を次郎株、3つ目を三郎株と呼び、1本のランナーに5〜6本の芽が出る。この年は次郎株と三郎株を苗にする。太郎株は立派で大きいが株自体が古く良い実がならず、親株の病気(モザイク病の疑いなど)が転移している可能性があるため使わない。
夏の水やり
8月は乾燥が続き、いちごは特に乾燥に弱いので朝1回・夕方1回の水やりが望ましい。子株が込み合ってどれに与えるか迷う場合の効率的な方法として、親株にだけたっぷり水やりすると、親株からランナーを伝って各子株に水分が回る。
畑ではホースで全体にかけているが、株数が少ない場合はこの方法が便利。子株にはすでに根が付いているので、しっかり管理できる人は太郎株・次郎株・三郎株にも直接与えて構わない。
立ち上げ(鉢上げ)作業の手順
立ち上げは8月中旬頃に行い、その後10〜11月頃に本植えする間の約1カ月半はポットに植えたまま管理する。メリットは本植えの際、普通の野菜苗のように穴を開けてそのまま植えられて簡単なこと、遠い場所に運ぶのが楽なこと。
デメリットは毎日朝晩2回の水やりが必要になることで、管理できない人は畑に直接植えたほうがよい。準備するものは直径9cmのポット(小さいと根が回る)、固定用の針金ピン、そして培養土(畑の土は固くなり育ちが悪く、培養土なら肥料分も含み生育によい)。
作業は隣の苗の根を切らないよう注意しながら、次郎株を移植ごてで掘り上げ、小さなランナーは根元から切ってよく、根がたくさん出ている場合は3分の1ほどカットする。古い葉を取り除き、ポットに培養土を入れて株を据え、根が出ているものはしっかり植え込むと活着がよい。
最後にピンで親株側から来たランナーの根元を刺して安定させる。根がまだ出ていない三郎株はフラフラするが土に埋め込む必要はなく、ランナーをピンで挟んで根が土に触れる程度にすれば数日で活着する。
先のほうの不要なランナーは切る。鉢上げ後そのままだと1日でカラカラに乾くので、ポットを半分からやや深めに土に埋めておくと蒸発を防げる。
頑丈なイチゴの苗を無限に増やす増殖方法
概要
シェア畑アドバイザーの下道さんが、頑丈で病気に強いいちごの苗を無限に増やす増殖方法を紹介する。家庭菜園歴30年でこの方法を使い病気になった記憶はほとんどないという。
市販苗は薬剤で予防対策されたものが多いが、この方法はシンプルながら病気に強い健康な苗を作れる。畑にスペースがある人向けの内容。
残す親株の数と作れる苗数
収穫が終わったら株作りに移行する。投稿者の農園ではたくさん植えるため親株を2株残しているが、家庭菜園なら1株で十分間に合う。
1株からおおよそ20本ほどの苗ができ、これだけあれば栄養の分散も防げ家庭菜園には十分。元気な苗が20個できれば家庭菜園では足りる。
ランナーの間引きと整理
より良い苗を作るにはしっかりしたランナーを育てることが重要なので、細い不要なランナーはカットする。ある株では7本ほど出ているランナーを8〜9本程度に間引く(混み合った場所や細いものを間引く)。
細くて芽が少なく短いランナーを、太くて充実したランナーと見比べて根元からカットする。1株から7〜8本育てれば十分な株数ができる。
すいか栽培と同様にランナーをきれいに並べて伸ばすことがポイントで、ぐしゃぐしゃにすると株がどこにできているかわからなくなる。ハンガーを曲げたコの字型のピンを差し込み、ランナーが目的の方向に伸びるよう時々差し替えて押さえていく。家庭にある不要なハンガーを再利用できる。
丈夫な根を伸ばす畑育苗
2つ目のポイントは丈夫な根を伸ばすこと。根をしっかり伸び伸びと育てると、丈夫で病気にかかりにくい苗ができる。
丈夫な苗にするにはランナーから出る1つ目の芽は使わず、2つ目と3つ目を主に使う(4つ目も使う場合あり)。1つ目は親株に病気があると転移する可能性があるため安全面から使わない。
通常はポットで育苗するが、投稿者はあえてポットを使わず畑に直接根を張らせる方法をとっており、そのほうが根がよく伸びて上部が丈夫になり、水管理も不要で自然にぐんぐん育ち、病害虫にも強くなるという。
仮植えと本植え
畑育苗ではポットより一工程多く、2番目・3番目の芽の本葉が2〜3枚出た頃に一度掘り起こして畝の上に仮植えする。仮植えの前に、その苗の前後にあるランナーを両方からカットし、移植ごてで掘り起こして仮植えする。
こうすることで徒長を防ぎ、植える時期に最適な苗に計画的に仕上げる。仮植えは9月中旬頃に行い、いちご同様に元肥を入れた畝に植える。
本植えの際は根をなるべく切らずに移植するのも重要なポイント。工程は面倒だが植え替えることで効果があるとしている。
ランナーをきれいに整理しながら伸ばすのは、どの株も根がよく伸びるようにするためで、混み合っていると苗を抜くとき絡まったり根が詰まって伸びていなかったりするので、必ず整理して育てる。
【家庭菜園のいちご】いちごの脇芽を取るコツとベストな芽数の考え方
概要
いちごの脇芽の見分け方と脇芽取り(芽かき)のやり方を、実家で育てている多数の株を使って解説する動画。株ごとに芽の数を数えながら、芽数の調整の考え方まで説明している。
芽(生長点)とは何か
芽とは、人間の目には新しい葉が出てくる場所として見え、植物学的には生長点がある部分のこと。生長点自体は分化前で0.2mmほどしかなく株元の奥深くにあり肉眼では見えないので、数えるときは新しい葉が出ている中心部(その周りに数週間前にできた葉がある場所)が何個あるかで数える。
芽の数=生長点の数になる。一株しか植えていなくても、いちごは脇芽が発生し株の中に複数の生長点ができるため、1つが2つ、2つが4つと分かれてどんどん増え、10個以上の芽になることもある。
芽数のメリット・デメリット
芽が多いメリットは、葉の枚数が増え、花が出る場所も増えるため花数=実数が増えること。デメリットは、葉が多すぎて混み合い徒長したり光合成効率が落ちたり、株同士が重なって光が遮られ、風通しが悪くなって病気にかかりやすく害虫が増え隠れやすくなること。
さらに花が多すぎると「なり疲れ」を起こし、一気に枯れたり生育や収穫が悪くなる。そのため芽数の調整が大切になる。
ベストな芽数の考え方
最適な芽数は品種・育て方・栽培者の目的によって違い一概には言えないが、大きな傾向として、芽の数が少ないほど一粒のサイズは大きく味も良くなるがトータル収量は減る。逆に芽が多いほど一粒は小さくなり甘さも少し下がるが、一株あたりの収量は多くなる。
質より量でとにかくたくさん採りたい人は芽を取らずできるだけ多く残し、量より質で大粒で甘い実を作りたい人は実の数を1〜2つに制限するとよい。ただし品種や時期・栽培方法によって奇形果が出やすかったり芯止まりという現象が起きたりするので注意。
脇芽の取り方
家庭菜園では増やすより、増えた脇芽を減らして調整するのが基本。やり方は、出ている芽を手で取るだけで簡単。
どれを取るかは、小さいものから順に取って大きいものを残すのが基本。隣の株やプランターの端に密接している芽も取ってよい。
大きさは見た目の茎(芽)の太さで判断すればよく、厳密に測る必要はない。芽が増えると手で取るとき隣の芽まで一緒に取れてしまいやすいので、心配ならマイナスドライバーを使って狙った芽だけをクリッと取ると取りやすい。
取る前に絡み合った葉を分けておくと作業しやすい。葉が多くてもっさりしているとき、葉かきではなく芽かきをすると1芽につき葉が5〜6枚減ってスッキリでき、残った芽に養分を集中させられるので有効。
脇芽の挿し木利用
裏技として、取った脇芽は挿し木にも使える。8月に植えて毎日水をやると根が生えて株として使えるようになる(成功率は100%ではなく枯れるものもある)。
ランナーの発生数が非常に少ない品種では、この脇芽の挿し木で苗を増やす。日本の品種ではまれだが、いちごの脇芽が挿し木に使えることを紹介している。
いちごの上手な育て方(苗の植え付けから収穫までを完全解説)苺栽培のコツとポイントが分かる!
概要
いちごの苗の植え付けから収穫までを完全解説する教科書的な動画。いちごはバラ科の多年性作物で北アメリカ東部やチリ南部が原産、江戸時代後期にオランダから伝来した。
栽培期間は秋から翌春までとやや長いが、コツをつかめば家庭菜園でも上手に育てられる。この動画では露地栽培と半促成栽培を中心に解説する(促成栽培は加温ハウスが必要な上級者向け)。
品種・コンテナ・用土
品種は春だけ実る一季なりと、一年中実る四季なりがある。四季なりは以前は果実が小さかったが、ペチカやスイートチャーミーなど品質の良い品種も増えた。
露地向けは宝交早生・章姫・ダナー・さちのか・とちおとめなどで、とちおとめや章姫は苗が入手しやすく味も良い人気品種。葉裏の茎(クラウン)が太くがっちりしたもの、ウイルスフリー表示のある苗を選ぶ。
コンテナは60cm以上が標準で2〜3株、1株なら10号鉢でも可。いちごは乾燥に弱いので保水性の高い用土で育てる。
専用培養土が便利だが、自分で配合するなら赤玉土7:腐葉土3にバーミキュライト1、用土10Lあたり苦土石灰10gと化成肥料10〜20gを混ぜ、植え付け2週間前に土作りを済ませる。ウォータースペースを縁から数cm残す。
露地の土作りと畝
苗の植え付け
収穫を早めたいなら一季なりの秋植えがおすすめで、一季なりを春に植えると収穫まで1年以上かかる。露地・半促成の植え付け適期は寒くなる前の10月中旬〜下旬で、11月以降の低温期は苗が休眠期に入り失敗しやすい。
いちごは親側のランナーの反対側に実がつくので、親側ランナーの向きをそろえると収穫しやすい(内なり方式は親側ランナーを外向き、外なり方式は内向きに)。ポットから抜くときは根鉢を崩さないよう底穴から指で押し出す。
根詰まりしていれば軽く根鉢を崩すと活着が良くなる。植える深さが重要で、クラウン(成長点)が少し隠れる程度に植える。
浅植えで根鉢が地上に出ると活着が遅れ生育が悪くなる。ランナーを土中に埋めると株が安定し、実がつくランナーの反対面を太陽に向けると果実の品質が良くなる。露地では南北方向に畝を立てると冬の日当たりが良い。
ランナー・摘花・芽かき・人工授粉
春に気温が上がると新葉が伸び始める。冬の低温で枯れたり褐色に変色した葉は新葉の発生を促すため早めに摘む。
開花・結実が始まるとランナーが次々伸びるが、養分が実に回らなくなるので収穫前と収穫中に伸びるランナーはすべて摘み取る。晩秋〜冬前に咲いた花や蕾は寒さで実が肥大せず、開花・結実は大きなエネルギーを使うので必ず摘む(摘花・摘蕾)。
これで茎の太い大きな株が育ち春以降の収量が増える。芽かきは、株が過繁茂になると開花・結実に養分が回らず収量が減るので、各株の根元にある脇芽を2つ残して後から伸びる脇芽はすべて摘む。
人工授粉は、昆虫の少ない市街地やマンション高層階、ハウス栽培などで自然受粉しにくい場合、細かいブラシや耳かきの羽毛で花の中心部を軽くこすって行う。受粉に失敗すると奇形果(先詰まり果・先細り果・くびれ果)の原因になり、小さいうちに摘む。
冬の管理と半促成のトンネル掛け
11月に気温10℃を下回ると休眠期に入り株がわい化(固有の大きさに育たず成熟すること)する。いちご農家は休眠の浅い品種に電照やジベレリン処理をしてわい化を防ぎ12月頃から収穫するが、家庭菜園ではハードルが高いので、特別な理由がなければ促成栽培はしなくてよい。
いちごは耐寒性があるので保温設備なしで育て、冬の管理は基本的に水やりのみ。乾燥を嫌うので低温期も水切れさせないが、休眠期は水分量・回数を控えめにし気温の高い日の日中に与える。
半促成栽培はトンネル掛けで収穫期間を長くでき、加温・保温で生育を早める。休眠が明けて葉が伸び始める2月上旬〜中旬に設置。
保温初期は30〜35℃、実が見え始めたら日中20〜30℃以下・夜間5℃以上を維持し、裾をめくって換気する。朝夕の開閉が重要で、実がなる4月以降は高温障害を避けるため撤去する。
水やりと追肥
植え付けから根付くまでの約1週間はしっかり水やりし、以降は用土表面が乾いたタイミングで与える。カラカラに乾かさないよう注意。
果実肥大につれ給水量が増えるので、開花が始まったら徐々に増やす。1株1回あたりの水分量は植え付け〜開花開始まで0.5L、開花後は1L、収穫後半は2〜3Lまで徐々に増やす。
泥はねは灰色かび病を助長するので葉にかけないよう丁寧に与え、もみ殻を株元に敷くと乾燥・泥はね対策になる。追肥は開花後に窒素とカリの吸収が増えるので、植え付け〜開花までは緩効性の元肥中心、開花〜収穫終了までは追肥で草勢維持する。
追肥は収穫までに2回、1回目は葉が伸び始める直前の2月中旬〜下旬、2回目は開花直前。露地は1平米あたり化成肥料約20g、マルチありやコンテナは1株あたり3〜5g。いちごは根が弱く肥料焼けしやすいので強い肥料や過剰施肥は避け、自信がなければ薄めた液肥を週1回か専用肥料を使う。
収穫・株分け・病害虫対策
収穫は開花から低温期40〜60日、高温期25〜30日で適期になり、色づいたものからヘタの近くをハサミで切り取る。傷つけると痛みが早いので優しく扱い、果実温の低い早朝収穫が痛みを軽減する。
色づくと鳥害に遭いやすいので防鳥ネットで対策する。翌年の苗作りは、6月頃にランナーの先にできる子株を秋までポットで育苗し親株として利用する。
子株は親株の性質を引き継ぐので果実の良かった親株のランナーを残す。ランナーから切り離さず用土に固定し、根付いたら孫株側ランナーを根元で切り親株側は2〜3cm残して切る(植え付け時の目印になる)。
親株から1つ目の子株は病害虫を受け継ぐことが多いので2つ目以降を使い、何年も続けると育ちが悪くなるので3〜4年で親株を切り替える。育苗中は高温・乾燥に弱く真夏は寒冷紗で対策し、早朝か夕方前にたっぷり水やりする。
発生しやすい病害は炭疽病・灰色かび病・うどんこ病・萎黄病などで特に灰色かび病とうどんこ病が多い。高温多湿や低温多湿、連作で発生しやすく、排水対策を徹底し発生させない栽培環境を目指す。
病株の残渣は必ず圃場外で処分する。害虫は栽培の大半が低温期なので比較的少ないが、暖かい春〜秋はアブラムシ・ナメクジ・ハダニ・コガネムシなどが出やすく、数が増える前に早めに駆除し、防虫ネットのトンネル掛けが有効。
Strawberry Growing Masterclass: My Top Tips for Huge Harvests
いちごは3つの型に分かれる。組み合わせると長く穫れる
イギリスの菜園チャンネルGrowVeg。長く収穫したいなら収穫期の違う品種を組み合わせるのが基本で、いちごは大きく3つに分かれる。一季なり(June bearing/summer fruiting)は2〜3週間に集中して一気に穫れる型で、この中でさらに早生・中生・晩生に分かれる。四季なり(ever bearer/perpetual)は夏じゅう断続的に、暖かければ秋口まで穫れる。日長に影響されない「日中性(day neutral)」は、量は少ないが生育期間を通してこつこつ穫れる。用途で選び分けるとよく、ジャムのように一度にたくさん要るなら一季なり、少しずつ摘みたいなら四季なり。これらとは別枠でアルパイン(野生種系)は実は非常に小さいが香りと味が濃い。世話が楽で、縁取りや石垣の隙間でも育つ。品種選びに迷うなら病害虫への強さや信頼性で表彰されているもの(AAS、英国王立園芸協会のAGM)から入るのが無難、としている。
日照と土づくり
いちごはどこでも育つが、甘く香りの良い実をたくさん穫るなら最低6時間、理想は8時間以上の日照。土はよく腐熟した堆肥をバケツ数杯すき込み、バランスの取れた有機の万能肥料をひとつかみ(動画では blood, fish and bone。ヴィーガン向けの代替もあるとしている)。
マルチ:黒プラスチックの代わりに何を敷くか
商業栽培では黒いプラスチックフィルムを張って、その穴に植える。春先に地温を上げ、水分を保ち、雑草を抑え、実が泥に触れないという4つの効果がある。家庭でまねるなら培養土の空き袋を縫い目に沿って開き、黒い面を上にして敷き、端を留めてピンで固定する。植えるときはX字の切り込みを入れて開き、株を入れてから折り戻す。ただし作者自身はプラスチックを土の上に長く敷くのは好まない(下にナメクジが潜むこともある)として、代替にヤシ繊維(コイア)製のいちごマット(株の幅を覆えるだけの大きさがあるか確認する)や、名前どおりの「わら(straw)」を勧めている。
株間と、植える深さ
動画の畝では株間・条間とも45cm(18インチ)で6株。深さが重要で、ポット苗はポットにあったのと同じ深さで植えるだけでよい。難しいのは裸苗(ランナー苗)で、深すぎると株が腐り、浅すぎると風で揺れて乾き、もろく弱い株になる。なお裸苗は葉がほとんど無く貧相に見えるが割安で、土に植えればすぐ走り出すので、見た目で敬遠しなくてよい。
【いちご】良い苗と悪い苗はここを見ると見極めることができます
徒長した株は避ける
大阪でプランター栽培をしている投稿者は、茎が15〜20cmほど長く伸びた株(徒長)はできたら選ばないほうがいいと話しています。光を求めて伸びたり、水のやりすぎなど、いろいろな要因で伸びるそうです。細胞の厚みが風船のように薄くなるため、病害虫に侵されやすいといいます。狙う品種がそれしかないなら仕方ないが、ほかにあれば茎の短く詰まった株を選ぶとしています。
葉色とクラウンの太さ
投稿者は、葉色が濃い緑のものは育っている証拠だと話しています。薄い緑のものは、育つときに肥料や栄養が足りなかったためだといいます。株の中心にあるクラウンは、できるだけ太いものを選ぶよう勧めています。イチゴはクラウンに栄養を貯めるため、太いほど貯蔵できるエネルギーが大きくなると説明しています。
害虫と黒い点を確かめる
投稿者は、葉の裏表とクラウンのまわりにアブラムシやハダニがいないか確かめるよう勧めています。イチゴには、この2つが結構つくといいます。葉に1〜5mmほどの黒い点があるものは、炭疽病などの病気が出ている証拠なので選ばないほうがいいとしています。黒い点があっても育つことはあるが、枯れる可能性もゼロではないと説明しています。
新芽・根・副葉を見る
投稿者は、新しい芽が出ているかを確かめるよう勧めています。成長が止まった「芯止まり」の株があるためです。裏側から根が出ているかも見るとし、根がたくさんあるほど今後の成長がいいと話しています。本葉の下に小さな副葉が出ている株は、栄養がある証拠だといいます。副葉はなくてもいいが、あればなおいいとしています。
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