トウカエデ
街路樹
触れたときの扱い: 特に知られた刺激はない / 見ごろ: 秋(9〜11月)
葉の先が浅く三つに分かれ、ふちにぎざぎざがありません。中国から渡った木で、短冊のようにめくれる樹皮も決め手になります。
ひと目の手がかり
三つに浅く裂けた葉と短冊のように縦へめくれる樹皮の二つで決まります。葉のふちは鋸歯がほとんどなく、なめらかな線を描き、裂けた三枚は先を前へ揃えます。幹は灰褐色で、薄い皮が縦長にはがれて垂れ、下から橙色を帯びた肌が出ます。令和3年度末の国土技術政策総合研究所の調査では29万7308本を数え、刈り込みに耐えるため車道沿いに並びます。強い剪定を受けた木は枝先がこぶだらけになります。
葉と樹皮
葉は枝に向かい合って二枚ずつつきます(葉序)。互い違いにつく木はカエデ属ではないので、ここでまず絞れます。長さ4〜8cmほどで、裂け方には幅があり、日陰の枝ではほとんど裂けない葉も混じります。裏は白みを帯び、秋は裏側から色が変わります。樹皮のめくれは幹が太りはじめてから目立つもので、若木のうちはなめらかなため、この手がかりが使えません。若い枝は細く、赤褐色をしています。
季節の見どころ(花・実・紅葉・冬芽)
4月ごろに黄緑の小さな花が房で咲きますが、目立ちません。夏を過ぎると、二枚の羽が根もとでつながったプロペラ形の実が下がります(翼果)。二枚の開き方は狭く、ほぼ平行に立ちます。熟すと回りながら落ち、歩道で拾えるのは秋から冬です。色づきは11月から12月に進み、黄・橙・赤が一本の木に混じって、都市の道では葉を長く残します。日陰の枝は黄色止まりで終わることもあります。
触れたらどうなるか
葉と翼果、樹皮のどれにも刺激の報告がありません。春先に枝を折ると透明な樹液がにじみますが、粘りは弱く、手に付いても水で流せます。めくれた樹皮は縁が薄く硬いので、引っぱると指を切ることがあります。低い枝を出しやすい木なので、目の高さに来た枝先には顔を近づけないところです。花粉で皮膚が荒れたという報告も見当たりません。落ち葉は乾くと丸まり、風でよく動きます。
まちがえやすい木
「かえで」の見た目で紛れるのはイロハモミジで、こちらは掌状に5〜7枚へ深く裂け、鋸歯が細かく並びます。裂片が三枚でふちがなめらかならトウカエデです。もう一つはモミジバフウで、葉の形は似ますが枝への付き方が互い違いです。向かい合っていればカエデ属、互い違いならフウ属の順で見ると迷いません。フウ属の実はとげのある球形で、形からして違います。同じ通りに両方が植えられることもあります。