メタセコイア

街路樹

触れたときの扱い: 特に知られた刺激はない / 見ごろ: 秋(9〜11月)

針葉樹なのに、秋にはレンガ色になって落ちます。1945年に中国で生きた木が見つかり、戦後の日本へ渡って、公園と川沿いの並木に植えられてきました。

ひと目の手がかり

幹がまっすぐ立ち、細い枝が円錐形に整う姿で並びます。近づくと小枝と葉が左右きれいに向かい合って付くのが分かり、葉序でいう対生がこの木の決め手になります。根元は深くくびれて板のように張り出し、幹の下だけが太って見えます。秋には葉が小枝ごとレンガ色に染まって落ちます。国土技術政策総合研究所『わが国の街路樹Ⅸ』では51位、1万9777本で、河川沿いや公園の並木として植えられてきました。

葉と樹皮

葉は長さ1〜2cmの平たい線形で、小枝の左右に羽根のように並びます。この小枝ごと秋に落ちるため、足もとには葉ではなく羽根の形をした小枝がたまります。並びは葉も小枝も対生で、枝分かれの根もとが左右そろっているかを見ます。枝は幹から水平に出て、下の枝ほど長く垂れ気味になります。樹皮は赤褐色で薄く剥がれ、太い幹ほど溝が深く、この樹皮の裂け方は遠目にも効きます。

季節の見どころ(花・実・紅葉・冬芽)

見どころは11月下旬から12月上旬で、緑からレンガ色を経て褐色へ変わり、1週間ほどのうちに小枝ごと落ちます。落ちた小枝は歩道に厚く積もり、濡れると滑ります。球果は直径1.5〜2.5cm、長い柄で垂れ下がり、鱗片が十字に並びます。雌雄異株ではなく同じ木に雄花と雌花が付くので、どの木の下にも球果が落ちます。春の芽出しは明るい黄緑で、色の変わりが年に二度あります。

触れたらどうなるか

葉・小枝・樹皮・球果のどれも、触れて肌に何か起きたという記録がありません。針葉樹といっても葉は柔らかく、握っても刺さりません。樹皮は薄く剥がれて手に付きますが、繊維が細かく、とげにはなりません。困るのは落ちた小枝の量で、濡れて重なった小枝は路面を滑らせます。松脂に含まれるロジンのような、かぶれの原因として知られた樹脂が幹から出ることもありません。

まちがえやすい木

見分ける相手はラクウショウです。ラクウショウは葉も小枝も互生で、枝分かれの根もとが左右にずれます。根元も違い、ラクウショウは水辺で膝のような気根を立て、板根が広がります。メタセコイアの根元は深くくびれるだけで、気根は出しません。並木の途中で急に根元の広がる木が混じるなら、そこが入れ替わりです。落ちた小枝を一本拾い、葉が向かい合っているか、ずれているかを見れば決まります。