ナンキンハゼ

街路樹

触れたときの扱い: 樹液・毛・汁に注意(触れたら洗う) / 見ごろ: 秋(9〜11月)

葉は先の尖った菱形で、他の街路樹と重なりません。秋に殻が三つに割れると、白い種子が枝に残って冬まで見えます。

ひと目の手がかり

菱形に近い葉が互い違いにつくところで決まります。葉先が尾のように細く伸び、縁に鋸歯がありません(葉序)。長い葉柄で葉が水平に下がり、風でよく回ります。秋の終わりには黒く熟した殻が三つに割れ、直径7〜8mmの白い種子が枝に残るので、落葉後もこれで引けます。全国調査では10万5608本。

葉と樹皮

葉は互生し、長さ4〜9cmの菱状卵形で、両面とも毛がなく滑らかです。葉柄の先、葉身の付け根に小さな腺点が二つあり、拡大すると確かめられます(ハンドルーペ)。樹皮は灰褐色で縦に浅く裂けます。葉柄や枝を折ると白い乳液がにじむので、確かめるために折らずに済ませます(白い乳液)。落ち葉でも菱形の輪郭と尾のように伸びた先は崩れずに残るので、見上げなくても足元で引けます。

季節の見どころ(花・実・紅葉・冬芽)

10月下旬から12月の紅葉が見どころで、赤・橙・紫紅・黄が一枚の葉の中で混ざります。花は6〜7月、黄緑色の穂が枝先に立ち、根元に雌花、先のほうに雄花がつきます(花序)。実は直径1cm強の蒴果で、秋に黒褐色に熟して三つに裂け、白い蝋に包まれた種子が残ります。この白い粒が冬の目印です。

触れたらどうなるか

枝や葉柄を切ると出る白い乳液が注意すべき部位です。トウダイグサ科の乳液は皮膚のかぶれと、目に入ったときの強い痛みを起こすことがあります。剪定枝を拾う、落ち葉をちぎるといった場面で手に付きます。付いたらこすらずに流水と石けんで洗い、目に入ったときは洗い流します(汁が目に入ったとき)。落ちた種子の白い蝋も手に残ります。

まちがえやすい木

名前の似たハゼノキと取り違えられます。ハゼノキはウルシ科で葉が羽状複葉、ナンキンハゼは一枚の葉ですから、葉の作りで分かれます(単葉と複葉)。かぶれの元も別で、ハゼノキはウルシオール、こちらは白い乳液です。紅葉が混ざる点ではモミジバフウに似ますが、葉の形がまったく違います。モミジバフウは掌状に5〜7つ裂ける葉、こちらは切れ込みのない菱形ですから、落ち葉一枚でも離れます。