シラカシ
街路樹
触れたときの扱い: 特に知られた刺激はない / 見ごろ: 一年中
名前は白でも、幹は黒っぽく見えます。白いのは材の色で、樹皮は灰緑を帯びた暗い色です。細長い葉のふちに浅い鋸歯が並ぶ常緑のカシです。
ひと目の手がかり
名前と見た目のずれを先に片づけます。白いのは材の色で、樹皮は黒っぽい灰緑色です。見分けは葉の形と縁で、長さ7〜12cm、幅2〜3cmの細長い葉に、浅く細かい鋸歯が縁の広い範囲まで続きます(鋸歯)。葉を一枚とり、縁の下のほうにも歯があるかを見ます。常緑なので冬も同じ手がかりが使えます。
葉と樹皮
葉は互生し、革質で表に光沢、裏は白みを帯びた緑です。落ち葉になっても形が崩れにくく、歩道にたまった葉から樹種を引けます。樹皮は暗い灰緑色で、若い幹はほぼ平滑、太るにつれて浅い縦筋が出ます。全国調査では13万5656本。関東では屋敷林や境の生垣として刈り込まれてきた木で、落ち葉が隣地へ回ることもあります(隣に落ちる落ち葉)。
季節の見どころ(花・実・紅葉・冬芽)
常緑で一年中葉があるため、見ごろは季節に縛られません。花は4〜5月で、黄色みを帯びた雄花序が枝から垂れ、風が花粉を運びます。ドングリはその年の秋に熟し、長さ1.5cm前後の卵形で、殻斗には同心円状の輪が並びます(殻斗)。冬は落ちた実と暗い樹皮、細い葉の三つで引けます。ドングリが一年で熟すのは、二年かけて熟すマテバシイとの分かれ目でもあります。
触れたらどうなるか
葉・樹皮・ドングリのいずれにも、知られた刺激の報告はありません。ただし革質で硬いので、落ち葉のふちや先端で指を浅く切ることがあり、素手でまとめて掻き集めるときだけ注意します(葉のふちで切る傷)。刈り込まれた生垣では切り口が鋭く残り、枝の断面が手のひらに当たります。素手で扱わずに済ませたいときは薄手のニトリル手袋を挟むと、ふちも切り口も指に当たりません。
まちがえやすい木
一番の相手はアラカシです。アラカシは葉が幅広く、鋸歯が上半分にだけ粗く出るのに対し、シラカシは細かい鋸歯が広い範囲に続きます。ウバメガシは葉が長さ3〜5cmと小さく丸いので離れます。スダジイは葉裏が金褐色に光り、実を包む殻斗の作りも別です。足元の実で決めるなら、同心円の輪が並ぶ浅い殻斗が残っていればカシの側、実の全体を包む殻斗が三つに割れて落ちていればスダジイです。