マテバシイ
街路樹
触れたときの扱い: 特に知られた刺激はない / 見ごろ: 一年中
厚くて大きい葉に、鋸歯が一つもありません。縁がゆるく波打つだけの常緑の葉が枝先に集まり、秋には細長いドングリが落ちます。
ひと目の手がかり
葉のふちを指でなぞって、ぎざぎざが無いことを確かめます。マテバシイの葉は長さ10〜20cmと大きく、厚く硬く、鋸歯がまったく無い全縁で、縁がゆるく波打ちます。枝先に葉が集まるため、枝の先だけが濃く茂り、内側が空く樹形になります。名前の似たシラカシとは、鋸歯の有無で先に分かれます。全国調査では12万3783本。
葉と樹皮
葉は互生し、倒卵状の長楕円形で先が丸みを帯びます。表は濃い緑で強く光り、裏は淡い黄緑です。二つ折りにしても折れずに戻るほど厚みがあります。樹皮は暗い灰色で、若木ではほぼ平滑、成木に浅い縦筋が入ります。枝先に葉が輪のように集まる形を覚えると、冬も葉を落とさない常緑樹の中で見当がつきます(常緑と落葉)。
季節の見どころ(花・実・紅葉・冬芽)
花は6月に咲き、上向きに立つ穂状の雄花序が枝先を白く見せます。独特の強い匂いがあり、花期は木の下でそれと分かります。ドングリは二年かけて熟し、長さ2〜3cmの細長い形で秋に落ちます。殻斗は浅い皿形で、横縞のような輪が同心円に並びます(殻斗)。常緑なので冬も葉は残ります。秋に足元で見分けるなら、シラカシの1.5cm前後の卵形より明らかに細長い形が目印になります。
触れたらどうなるか
葉・樹皮・ドングリに知られた刺激の報告はありません。葉が硬いので、枝を払うときに葉先が目の高さに来ることだけ気をつけます。花期の6月は落ちた雄花序が舗装に散らばり、木の下に停めた車に付きます。落ちたドングリは粒が大きく、まとめて踏むと足を取られます。持ち出しの可否は落ちた実の持ち帰りで確かめます。
まちがえやすい木
鋸歯が無い点ではタブノキと重なります。タブノキは葉柄が赤みを帯び、春に大きな冬芽がほどけ、実は黒紫の球形ですから、ドングリが落ちていれば分かれます。ドングリの形が近いスダジイは、殻斗が実の全体を包み、熟すと三つに割れるのが決め手です。マテバシイの殻斗は皿形で、実の根元しか包みません。