作物図鑑 | オトモアグリ

ショウガ科のいも。旬は7〜9月、育てやすさは「やさしい」。

みょうが
写真: ‘Uncle Carl’ (カールおじさん). / CC BY-SA 3.0(Wikimedia Commons)

科

ショウガ科

旬

7〜9月

育てやすさ

やさしい

向く栽培環境

露地

区分

特定野菜

種まき

種ではなく地下茎(根株)で殖やすため種まきは行わない。市販の苗用根株を用意し、芽を上に向けて植え付ける。

植え付け

植え付け適期は地温が上がる3〜4月か、休眠期の10〜11月。深さ5〜7cm、株間15〜20cmで根株を横向きに寝かせて置く。

収穫

地際に出る花穂(つぼみ)を収穫し、夏みょうがは7〜8月、秋みょうがは8〜10月が目安。花が開くと風味と食感が落ちるため、つぼみが固く締まったうちに早めに収穫する。

日当たり

強い直射日光を嫌い、半日陰や落葉樹の下、建物の北側など明るい日陰を好み、生育適温は20〜23℃前後。

水やり

乾燥に弱いので土の表面が乾く前にたっぷり与え、特に夏は敷きわらで乾燥を防ぎ水切れさせない。

肥料

植え付け時に堆肥と緩効性肥料を元肥として施し、生育期の6月と8月ごろに追肥、収穫後の秋にお礼肥を与えると翌年の勢いが安定する。

出やすい病害虫

根茎腐敗病:水はけを良くし、発病株は掘り取って処分し、連作を避ける 葉枯病:風通しを確保し、傷んだ下葉はこまめに取り除く アブラムシ:新芽に付きやすいので見つけ次第取り除き、多発時は薬剤で防除する ハダニ:乾燥時に多発するため葉裏への葉水で予防する

連作

ショウガ科の宿根性多年草で同じ場所で数年栽培できるが、3〜4年ごとに株分けして植え替え、ショウガなど同科作物との連作は病害を招くため避ける。

品種

つぼみを食べる花みょうがが中心で、収穫期により早生の夏みょうがと大ぶりの秋みょうがを選べる。

主産地

露地・施設栽培とも高知県が全国生産量の約9割を占める圧倒的な主産地となっている。

育て方のコツ

一度根付けば数年収穫でき手間が少ないのが魅力。乾燥と強い日差しを避け、半日陰で常に適度な湿りを保つことが太いつぼみを多く採るコツ。

資料

農水省e-Stat(地域特産野菜生産状況調査)/高知県・群馬県など主産地の農業技術情報・栽培暦

解説動画

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ミョウガの上手な育て方(植え付けから収穫まで完全解説!)茗荷栽培のコツとポイントが分

概要

ミョウガは本州から沖縄に自生する日本原産のショウガ科多年草で、食用にしているのは主に地下から出る花みょうが(つぼみ)。旬は7〜8月で、食用栽培されているのはほぼ日本だけ。

独特の香りはα-ピネンという成分で、食欲増進・発汗・集中力向上の効果があり、夏バテ防止にぴったりの香味野菜とされる。高温多湿を好み日当たりの良い場所は苦手なので、ベランダなど日当たりの悪い場所でも育てられる。

植え付け適期は3〜4月で、収穫は植え付けから約4か月後。花のつぼみを食べるほか、遮光栽培して若い茎を食べるミョウガタケも楽しめる。

品種選び

在来種が多く、収穫までが短い早生の「夏みょうが」(花みょうがが小ぶりで濃緑色・香りが強い)と、長い晩生の「秋みょうが」(大きく淡紅色で色鮮やか)に大別される。早生に合わせみょうが・中手みょうが、晩生に奥手みょうが・陣田1号・2号などがある。

園芸店では早生・中生・晩生と表示されるので、住まいの地域の気候や用途に合う品種を選ぶことが成功のポイント。

コンテナと土作り

コンテナは中型60cm以上、乾燥を嫌うので深型がおすすめ。株数が少なければ15号鉢や土のう袋でも可能で、中型コンテナなら1〜2株栽培できる。

用土は市販の培養土が手軽。自分で配合するなら赤玉土に腐葉土2.5・バーミキュライト1を合わせ、用土10Lあたり苦土石灰と普通化成をそれぞれ10〜20g混ぜる。

露地では植え付けの2週間前に1平米あたり苦土石灰100gをまいて耕し、直前に石灰を入れると傷みの原因になるので早めに酸度調整を済ませる。1週間前に堆肥2kgと普通化成肥料100gを全面にまいて耕し、畝幅60cm以上・高さ10〜15cmの畝を立てる。

根株の植え付け

植え付け適期は3〜4月。凍結のない温暖地なら秋植えも可能だが収穫は翌年の秋。

種からではなく「根株」という根茎の切れ端から育てる。市販品を買うほか、栽培中なら親株の根の先端を掘り出して再利用できる。

発芽適温は15〜25℃で、2月頃に埋めておけば気温が上がると自然に発芽する。花みょうがが直射日光に当たると緑や褐色になるので、他の植物の陰になる場所や遮光率50%程度の遮光シートで良質なものが収穫できる。

植え付けは、目が3〜4個つくよう根株を10〜15cmに切り、幅10cm・深さ10cmの溝を掘って親株2〜3株を株間20〜30cmで並べ、周囲と同じ高さまで用土をかけて軽く押さえ密着させる。

乾燥防止に敷きわらを被せてたっぷり水やりする。植え付ける間隔は30〜40cmが目安で、覆土が深すぎると発芽不良や遅れの原因になるので適量を。

間引き・土寄せ・乾燥対策

間引きは収量増と品質向上に大事な作業で、株の混み合いを防いで太くきれいな茎に育てる。適期は5月中旬〜6月頃、本葉6枚頃に不要な茎を根元から切り7〜8cm間隔にする。

用土は自然に減るので、根が露出する前に早めに土寄せをし、コンテナでは新しい用土を足す。ミョウガは極度の乾燥で株が弱り収量が激減するため、梅雨明け以降は敷きわらや黒マルチで乾燥対策を。

保水性はビニールマルチが高いが、新芽が伸びる時期に撤去が必要なので、自然分解する敷きわらなど有機マルチがおすすめ。マルチングは雑草対策にもなる。

水やりと追肥

極度の乾燥を嫌うので、5月下旬以降に日中20℃を超えたら表面が乾いたタイミングでこまめに水やり。コンテナは鉢底から染み出るくらい、露地は1株あたり2〜2.5Lが目安で、中までしっかり染み込ませる。

多年性で肥料を好むため、収穫までに2回、年越し前に1回追肥する。発芽後(植え付けから3週間・草丈20〜30cm)に1回目、その1か月後に2回目。

地上部が枯れたら翌年に向け3回目を施す。1回量はコンテナで1株あたり普通化成5〜10g、露地で1平米あたり20〜30g。

液肥を水やり代わりに週1回与えてもよい。与えすぎると軟弱に育って病害虫に遭いやすくなるので適量を守る。

ミョウガタケと収穫

ミョウガタケは新芽を遮光栽培したもので、茎と葉を生のまま食べられ、癖がなくさっぱりして美味しい。株元を敷きわら・もみ殻・黒マルチで覆って光を遮り、芽が顔を出したら覆いを積み増す。

芽が5cm頃と15cm頃に2〜3日弱めの日光を当て再び遮光し、草丈40cm以上で株元から切り取る。花みょうがは植え付けから約4か月で収穫期を迎え、夏みょうがは7〜8月、秋みょうがは9〜10月頃。

花が咲くと風味が落ちるので、開花直前のよく締まったつぼみの状態で収穫するのがポイント。つぼみは株元から次々伸びるので、ハサミやナイフで根元から切るか手でねじり切る。

収穫後は濡れたキッチンペーパーで包んでナイロン袋に入れ野菜室へ。密閉すれば冷凍保存も可能。

夏は8月末、秋は10月末頃まで収穫でき、冬に地上部は枯れても地中の根は生きている。冬前に追肥しておけば翌春また収穫でき、冬の水やりは不要。数年に1度は込み合った地下茎を植え替える。

病害虫対策

よく見られる病気は葉枯病・炭疽病・根茎腐敗病・斑葉病・紋枯病など。主な原因は日当たりが良すぎる、株元の葉が混んで風通しが悪い、水不足・肥料不足など。

特に乾燥に弱く強い光の下では葉が枯れ込む。予防は腐植質が多く水持ちの良い土で育てる、敷きわらで乾燥を避ける、半日陰で育てる、適正な株間を確保するなど。

発病株は抜き取るか薬剤で治療して感染拡大を防ぐ。発生しやすい害虫はヨトウムシ・アブラムシ・アワノメイガ・センチュウ・ヨトウ類など。

大きくなる前・数が増える前の早期駆除が大切で、葉裏も観察して卵や虫を見つけたら除去する。残渣を撤去し株間を確保して風通しを良くすることで害虫のすみかを減らせる。

出典: 野菜作りの教科書 Vegetable Beginners Guide(YouTube)で動画を見る ▶