さつまいも
ヒルガオ科のいも。旬は9〜11月、育てやすさは「やさしい」。


科
ヒルガオ科
旬
9〜11月
育てやすさ
やさしい
向く栽培環境
露地
区分
特定野菜
種まき
家庭菜園では「つる苗(挿し苗)」を購入して育てるのが基本です。種いもから採苗する場合は3〜4月に種いもを伏せ込み、伸びた茎を25〜30cmに切って苗にし、植え付けまで日陰に数日おくと活着が安定します。
植え付け
地温が15℃以上(平均気温18℃前後)になる4月下旬〜6月上旬に、水はけの良い高畝へ斜め植えや船底植えで植え付けます。株間30〜40cm、畝幅70〜90cmが目安です。
収穫
植え付けから約120〜140日後の9〜11月が収穫期です。葉やつるが黄ばんできたら試し掘りし、いもが十分肥大していれば、土が乾いた晴天日に掘り上げます。
日当たり
日当たりと水はけの良い露地向きで、生育適温は20〜30℃と高温を好み、やせ地でもよく育ちます。
水やり
乾燥に強いため基本は降雨まかせでよく、植え付け直後の活着までと極端な干ばつ時だけ水を与えます。
肥料
窒素が多いとつるや葉ばかり茂る「つるぼけ」でいもが太らないため、元肥はリン酸・カリ中心に控えめとし、追肥は基本的に不要です。
出やすい病害虫
サツマイモ基腐病:発病株や残さを持ち込まず処分し、健全苗の使用と排水改善で予防する ネコブセンチュウ:連作を避け、輪作や抵抗性品種を利用する コガネムシ類(幼虫):いもを食害するため、堆肥は完熟したものを使い植え付け前に土壌を確認する ナカジロシタバ・エビガラスズメ(葉を食う幼虫):見つけ次第捕殺し、多発時は早めに薬剤で防除する
連作
ヒルガオ科で比較的連作に強いものの、基腐病やセンチュウ被害を避けるため2〜3年は同じ場所での連作を控えます。
品種
ホクホク系の紅あずま、しっとり甘い紅はるか、焼き芋向きの安納いもなど、食感の好みで選ぶとよいです。
主産地
鹿児島県が全国一の産地で、茨城・千葉・宮崎・徳島などが続きます。
育て方のコツ
つるが地面に根を張ると養分が分散していもが太りにくいので、生育中期の「つる返し」が成功のコツです。掘り上げ後は2週間ほど風通しの良い場所で乾かしてから貯蔵すると甘みが増します。
資料
農林水産省・日本いも類研究会・都道府県栽培暦などを参照
解説動画
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サツマイモの上手な育て方(植え付けから収穫まで完全解説)サツマイモ栽培のコツとポイントが分かる!
概要
土作りから収穫までサツマイモ栽培の全体像をまとめた総合解説。原産地はメキシコを中心とした熱帯・亜熱帯の中南米で、日本ではジャガイモのように種芋を埋めるのではなく、種芋から挿し穂(苗)を作って植え付けるのが特徴。
3月の苗作りから11月の収穫まで半年以上かかるが、乾燥に強く植え付け後の手間が少ないので初心者向き。行灯仕立てやネットを使えばベランダなど狭い場所でも空中栽培ができる。ビタミンC・E、カルシウム、食物繊維を含み、料理の幅も広い。
プランターと土作り
路地栽培の土作りと畝作り
植え付けの2週間前に土作りを終え、1週間前に元肥を入れて畝を立てる。適した土壌酸度はpH5.5〜6.0で、pHを1.0上げるには石灰を1平米あたり400gが目安。
元肥は1平米あたり植物性堆肥2kg・普通化成肥料100gが目安だが、前作の跡地なら化成はリン酸とカリのみでよい。畝は幅60〜80cm・高さ20〜30cmの高畝にして排水性を高め、余分な窒素を残さず元肥を少なめにするのがポイント。
挿し穂作り・苗選び
挿し穂は種芋や苗から出るつるを切り取ったもの。作る時期は3月〜4月で、発芽適温は20〜30℃と高温なので20℃以上を確保する。
種芋はコンテナに並べ頭が少し見える程度に土を被せ、保温ハウスや発泡スチロールで加温する。発芽までは水やり不要。
ポット苗から作る場合は15〜20cm間隔で植え、葉が4〜5枚出たら20cmほどで切り取る。スーパーの芋からも作れるが黒斑病・つる割れ病・立枯病に感染していることがあるので、園芸店のウイルスフリー苗を選ぶのが安全。良い苗は長さ25〜30cm・7〜8節・葉5〜7枚。
苗の植え付け
植え付け適期は日中気温が20℃を超える5月上旬〜6月上旬。発根には地温15℃以上、芋の肥大には22℃以上が必要。
植え付け2〜3日前から日陰でしおれさせ、前日から水につけて給水させると「親から離れた」と苗が自覚し発根がよくなる。植え方には水平植え・斜め植え・船底植えなどがあり、地際に近い節に芋がつくため水平植えが最も収量が多い。
大きな芋が欲しいなら斜め植え。苗の切り口から数えて3〜4節を5cmほどの深さに埋め、植え付け後はたっぷり水やりする。低温期はマルチングで地温を確保。
つる返し・支柱栽培・水やり・追肥
土寄せや増し土で株元の用土を補い芋の肥大を助ける。つる返しは茂ったつるを裏返して途中から出る不定根を土から切り離す作業で、放置すると養分がつる葉に奪われつるぼけになる。
狭い場所では支柱栽培がおすすめで、太陽光がよく当たり光合成が増して芋が大きく甘くなる。苗が根づくまで約1週間は水やりするが、その後は乾燥気味に育て過湿を避ける。基本的に追肥は不要だが、生育が悪い時は窒素が少なくカリ・リン酸中心の化成肥料を1株10〜15g、様子を見ながら少しずつ与える。
収穫・保存・病害虫
収穫適期は植え付けから4〜5ヶ月後で、葉の色が薄くなり黄色や赤に変色し始めるのが目安。雨の翌日は貯蔵性が落ちるので晴天が続いた日を狙う。
地上部を地際から15cmほど残して切ってから引き抜き、収穫後は2〜3日天日で表面を乾かしてから日の当たらない場所で保存。収穫後1ヶ月ほど貯蔵すると甘みが増す。
呼吸しているので紙袋やナイロン袋(小穴を開ける)で保管。病害は黒斑病・立枯病・つる割れ病など。害虫はイモキバガやヨトウムシなど蛾の幼虫が葉を食害し、最も深刻なのはネコブセンチュウ(マリーゴールドの混植や完熟堆肥のすき込みで軽減)。
【さつまいも栽培】植え付けから収穫まで初心者でもできるさつまいもの育て方
概要
紅はるか・安納芋・シルクスイートの3品種を実際に栽培し、4月30日の土作りから9月の収穫まで、成長の記録と収穫結果を追った栽培日記。品種ごとの収穫本数やサイズも計測して比較している。
土作りと植え付け
サツマイモは肥料が多すぎるとつるぼけになるため肥料は控えめに。土はサラサラでふかふかが理想で、粘土質の畑にはもみ殻などを入れて改善する。
畝は幅60cm・高さ20cm、排水の悪い畑では高さ20cm程度に。黒マルチを張ると雑草抑制・地温上昇・乾燥防止の効果がある。
苗(つる)は植え付けまで葉を浸さないよう茎の下だけ水につけ、1日程度が理想。株間は30〜40cm、つるの節を3〜4節土に埋め、上の葉は土の上に出す。
植え方は活着がよいとされる船底植えを採用。販売は記載本数より少し多めに入っていることが多い。
活着とトラブル対応
植え付け後は活着するまで毎日水やり。通常10日ほどで芽が伸び始め、一旦枯れかかっても葉が元気になれば根づいた証拠。
朝晩が寒いのでビニールトンネル(横を開けて通気を確保)で保温を試みた。植え付け3日後にネキリムシかムクドリに葉を食べられたが、そのつるも新葉を出して活着した。
特に安納芋の活着率が悪く(11本中確実な活着は5本)、原因はマルチかと考え、追加のシルクスイート25本はマルチなし・活着率の高い垂直植えで補植したところ全て活着した。垂直植えは収穫芋は少なくなるが栽培期間が10〜20日ほど早い。
つる返しと収穫
8月に芋の肥大が進んだのでつる返しを実施。つるを軽く持ち上げて葉の上に返すことで、伸びたつるから新しい根が出るのを防ぎ株元の芋に栄養を集中させる。
最近はつる返し不要という考えもあるが、通路につるが広がるのを防ぐ意味もある。収穫の目安は積算温度2500〜3000℃、植え付けから100〜120日で、110日を過ぎると芋が太り、葉が黄色くなり地面が盛り上がってくる。
切り口から出る白い液は「ヤラピン」というサツマイモ特有の成分で品質に問題はない。収穫後は白い汁が傷口を湿らせて傷みの原因になるので、2〜3日風通しのよい日陰で乾燥させてから保存する。
サイズ別の収穫結果
収穫芋を重さで分類(200g未満=2S、〜400g=S、〜600g=M、〜800g=L、800g以上=2L)。家庭で扱いやすく保存性もよいのはMサイズで、大きすぎると火が通りにくく保存性も落ちる。
使い勝手・保存性ではM〜Lが良好という結論。品種別ではMサイズは全体の10〜20%、M・L合わせて20〜30%程度。
紅はるかは大きく育つが本数が少なく、安納芋・シルクスイートは本数が多かった。一般に1つのつるから3〜4本収穫できるとされ、今回は紅はるか約3本、シルクスイート約5本だった。
【7月のさつまいも】芋を大きくする作業とやってはいけない作業はコレです!!草勢で作業は変わります!
概要
7月にサツマイモの芋を大きくするためにやるべき作業とやってはいけない作業を、草勢(つるの勢い)に応じた判断基準とともに解説。5月頃に植えた株ではこの時期に地上部のつるが一気に広がり、地下では芋の肥大が本格化する重要な中間地点。
カレンダーだけを見て一律に「7月だから肥料」「7月だから水を切る」と作業すると逆に芋が小さくなる。植え付けから何日経ったか、つるの状態、土の乾湿を確認して判断すべきと強調する。
芋が肥大するメカニズム
サツマイモはジャガイモ(地下茎が肥大)と違い、根が肥大した塊根。植え付けた節付近から不定根が出て、その一部が太って芋になる(すべての根が芋になるわけではない)。
大きな芋を作るには、葉で作った糖分をいかに芋へ送れるかが最重要。そのために必要なのは①光合成する健康な葉、②糖分を塊根へ運ぶ働き、③芋が細胞分裂・肥大を続けられる適度な水分と養分の3つ。窒素が多すぎてつるばかり伸びると糖分が地上部に使われ、土が乾きすぎると細胞が膨らめず、過湿だと根の周りが酸欠になり養分吸収が落ちる。
植え付け日と草勢で作業を決める
同じ7月でも4月下旬植えと6月下旬植えでは生育段階が全く違う。4月下旬〜5月上旬植えは植え付け後60〜90日で塊根の肥大が進む段階、5月下旬〜6月上旬植えは30〜60日で塊根形成〜肥大初期、6月下旬植えはまだ活着〜初期で根を伸ばし葉数を確保する段階。
植え付け後30日程度なら活着確認と水分管理が中心、50日を超えていれば葉を健全に保ち過剰な窒素を避けて塊根肥大を止めない管理が中心になる。「いつ植えたか」「つるの伸び具合」「畝面の被覆度」の3点を確認して作業を決める。
追肥は草勢で判断する
7月だからと一律に追肥するのは危険。窒素は不足すると葉が小さく色が薄くなり光合成が落ちるが、多すぎるとつるぼけになる。
追肥するかはつるの状態で判断する。つるが太く勢いよく伸び葉が大きく色が濃すぎる場合は窒素過多の可能性。
逆に古い葉から均一に黄化する、周囲より明らかに生育が遅い、砂質土で大雨が続いた畑では追肥が必要。ただし葉の黄化は窒素不足だけでなく根腐れ・元腐れ病・過湿・ネコブセンチュウでも起こるので原因を見極める。
葉脈が緑で他が黄色ならマグネシウム不足。動画主は硫酸カリウムを畝全体がつるで覆われる頃に1株1つまみ与えるが、砂質は肥料が流れやすく粘土質は残りやすいので、土質で量や回数を変えている。カリを追加しても、リン酸不足・根の傷み・食害があれば芋は大きくならない。
水管理
サツマイモは乾燥に強いが、乾燥させるほど収量が増えるわけではない。土が極端に乾くと気孔を閉じて光合成速度が落ち、糖分が芋へ運ばれにくくなる。
逆に過湿では根が酸欠になる。理想は「適度に濡れている」状態で、表面は乾いていても地下3〜5cmが軽く濡れているくらい。
トマトと同程度、土を握って軽くほぐれるくらいの水分量が芋を大きくした。水やりは午前中の早い時間(6〜8時)に。
粘土質でマルチ内が常に濡れている畑では水やりを一切せず順調に育っており、畑の質によっては水やり不要という判断もある。過湿にすると芋が腐ったり小さくなる。
Care for growing sweet potatoes in your home garden or on a farm in July! Cut off the side shoots...
概要
7月後半、サツマイモのつるが伸びてきた時にやるべき作業とチェックポイントを紹介。5月末に植えた畑を例に、つるが茂って手がつけられなくなる前の、まだ見分けがつく段階での管理を解説する。過去には植え付け時の土寄せ(鎮圧)が不足して枯らしてしまった失敗経験も紹介。
害虫対策と枯れた株のリカバリー
つるが十分伸びていれば葉を多少食べられても影響は小さいが、この時期の食害は生育に悪影響が出るので早めに対応する。特に注意すべきはスズメガで、体が大きく食欲旺盛でサツマイモの葉を丸坊主にしてしまうため、見つけ次第除去する。
つるが伸びると葉の間に隠れて見つけづらくなるので今のうちに駆除する。植え付け時の鎮圧不足で株が枯れた場合はリカバリーが可能。
つるの方向調整
今後つるが伸びたらつる返しを行うが、まだつるが短く絡まっておらず根も出ていない今の時期なら、つるの伸びる方向を調整できる。通路にはみ出したつるや隣の株・作物と絡みそうなつるを、動かせるうちに方向づけしておく。つるが伸びきると制御が難しくなるので、短い段階で整理しておくとよい。
脇芽を使った補植
長く伸びたつるは植え替え用に使える。枯れた場所や空いた場所に植えたい時は、葉が7枚以上つくようにカットし、できれば水に挿して1〜2日水揚げさせてから植える。あらかじめ支柱で穴を開け、4節ほどをしっかり埋め、浅くならないように土を密着させて仕上げる。
雑草対策
これからつるが通路に広がると、雑草とつるが入り乱れて管理が非常にしづらくなる。今のうちに雑草を除去しておく。特に種ができかけているもの(エノコログサなど)は放置すると種が落ちたり風で飛散するので、株元から抜くかカットして早めに処理する。
[Sweet Potatoes] Three Tips! Turning the vines over makes them grow easily! We'll tell you how to...
概要
伸びすぎたサツマイモのつるをどう管理するか、実際の畑を見ながらつる返しの正しいやり方と3つの注意点を解説。つる返しをした畝と、植え付けから約2ヶ月間放置した畝を比較し、放置畝は隣の畝まで容赦なくつるが広がって畝間が見えない状態になっていることを示す。
サツマイモはつるが地面に接した部分から新しい根を張り、そこにも芋を作ろうとする習性があるため、他の畝や作物への侵食・管理のしづらさを防ぐためにつる返しが必要になる。
つる返しの基本と早めの実施
つる返しは、畝からはみ出したつるを持ち上げて、つるの先を元のサツマイモの畝の方へ返してやる作業。1つ目のポイントは、つるから生えた白いヒゲ根(不定根)が張りすぎると芋に養分を取られ、つる返しもしにくくなるので、根が張りすぎる前に早めに行うこと。
実際には他の畝に芋ができても元の芋が極端に小さくなることは少ないが、管理のしやすさと他作物への影響を考えて畝の中だけで芋をならせるのが望ましい。
そっと横に置く・長すぎるつるは切る
2つ目のポイントは返し方。めくり上げてそのまま畝の真ん中にドスンと置くと、そこで成長中のサツマイモの葉に重なって光合成ができなくなり、ひどいと枯れることもある。
真ん中ではなく、畝に沿って少し横へそっと軽く置くようにする。3つ目のポイントは、長すぎて邪魔なつるは思い切って切ること。
切ると植え付け時のような挿し穂の形のつるが取れ、タイミングよく空いた土壌に植えればまた芋が取れる。切る時は畝からはみ出した部分だけにし、畝の中央から1mくらいは残す。作業後は畝間の雑草も抜いておく(梅雨明けで雑草も伸びやすい時期)。
サツマイモがたくさん収穫できる土に共通点があった!肥料は入れても問題なし!
概要
「肥料を入れるとつるぼけになる」という定説に対し、実際の複数の畑での栽培結果から、収穫を左右するのは肥料成分ではなく栽培後半の土の水分量ではないか、という検証動画。
肥料も堆肥もたっぷり入れてよく耕してから栽培してもたくさん収穫できたことを踏まえ、東京大学と島根県立大学の研究(栽培後半の降水量が多いと収穫が少ない傾向)を紹介しつつ、今年の結果を共有している。
土の水分量で収穫が分かれた
全く同じ肥料・同じ品種で栽培したのに収穫量が明確に少ない畝があった。収穫の多い東側の畝と少ない西側の畝を比べると、少ない西側の土の方が黒く(湿って)見え、多い東側は深いところまで乾き気味でサラサラしていた。
この畑は東西に傾斜があり、西側は水が溜まりやすくじめつく(過湿)立地になる。別の畝でも、南側は満足のいく収穫だったのに北側は収穫が全くなくゴボウのような根だけで、北側の土は地表も地中深くも水分量が多く、握ると土の塊がすぐ崩れなかった。3箇所すべてで、収穫が良かった土は深いところまでサラサラで水分量が低かったという共通点が見られた。
肥料より水はけ、という結論
「肥料を入れるとつるぼけになる」は迷信で、堆肥を中心に何を入れても構わないというのが現時点の結論。ただしサツマイモは窒素固定細菌と共生しているため、他の野菜ほど肥料を入れる必要がないのは本当。
土の水はけは耕し方・高畝作り・目の粗い堆肥の投入などで改善できるが、立地によっては地下水位が高い・水が溜まりやすい場所もある。栽培がうまくいかない人は、畑の中でいろいろな場所の土を掘って乾き具合を確認し、少しでも乾きやすい場所を探すことを勧めている。
【危険】サツマイモ栽培で最初に肥料をやってはいけない理由とは?植付け時の3つのポイント
概要
サツマイモの植え付けを絶対に成功させる3つのポイント「水・天気・肥料」を解説。植え付け適期は中間地で5月中旬〜6月中旬(暖地はもう少し早め、寒冷地は2週間ほど遅め)。
植えたばかりの苗が弱々しく見えても問題ないと安心させつつ、この3点さえ守れば失敗しないと説く。栽培品種はシルクスイート。
水と天気
サツマイモの苗(つる)は夏野菜の苗と違って根が出ておらず、ただのつるを植えているだけなので、茎の切り口や表面からしか水を吸えず吸水力が弱い。だから水が非常に重要。
植え付け時の水やりに加えて天気も重要で、植えた後に晴天が続くと黒マルチが高温になり乾いて枯れてしまう。曇りや雨が続く日を狙って植えるのが理想(雨の多い今の時期が好機)。
曇りでも雨が降らない時は水やりを、プランターは乾きやすいので2日に1回程度。畑では夕方から雨になる日を狙って植えれば水やりはほぼ不要。つるを水につけて先に根を出させる作戦もあるが、根を出しすぎると折れやすく後で調子を崩すのであまり勧めない。
肥料は最初にやらない
サツマイモは肥料吸収力が非常に強いので元肥は控えめ、むしろやらなくてよいくらい。やりすぎると上のつるばかり茂って芋ができないつるぼけになり、後から肥料を抜くことはできず手遅れになる。
前作の残った養分が土にあればそれで十分育つ。理由は、植え付け最初の1ヶ月に出てくる根が芋になる貯蔵器官になる時期だから。
この時期に肥料が多いと、サツマイモが勘違いして上のつるを伸ばす方に養分を回してしまい、芋になる根が育たなくなる。だから元肥ではなく、植え付け1ヶ月後の追肥で補うのが正解。
追肥の時期と量
つるぼけを避けつつ葉の成長に必要な窒素を与えるには、時期と量が鍵。時期は植え付けから1ヶ月間は見守り、1ヶ月後に追肥する。
量の目安は窒素成分で1平米あたり3g、化成肥料(8-8-8)なら1平米あたり37.5g。ただし土に養分が残っているので個人的にはそれでも多く、実際はパラパラ巻く程度で十分、むしろやらなくてよいくらい。
植え付け後1ヶ月はあまり成長せず見た目は育たないが、下で芋になる根を作っているので優しく見守る。砂地や痩せた畑では1ヶ月後に追肥する。
【サツマイモ栽培】追肥の時期と上手な与え方(収量が増える追肥のタイミングと追肥の量を完全解説!)
概要
「つるばかり伸びて芋が太らない」という悩みの原因は追肥の与え方にあることが多い、としてサツマイモの追肥を徹底解説。「追肥しない方がいい」は半分正解・半分間違いで、サツマイモは肥料を欲しがる野菜ではないが、土の状態や株の様子によっては追肥した方がよいケースもある。
追肥が必要なケース・不要なケース、つるぼけとの関係、芋を太らせる管理法を扱う。
追肥の考え方
サツマイモは基本的に元肥中心で育てる野菜で、収穫期間中ずっと大量の肥料を必要とはせず、むしろ肥料が多すぎて失敗しやすい。植物には地上部を伸ばす栄養成長と、芋を充実させる貯蔵(生殖)成長があり、育ってほしいのは地下の芋。
窒素が多いと植物は葉やつるを伸ばそうとし、葉ばかり茂る・つるばかり伸びる・茎が太くなる、いわゆるつるぼけになる。葉がよく茂ると一見順調に見えるが、掘り上げると芋が太っていないことが多い。葉の勢いと芋の太りは必ずしも比例しないのがポイント。
追肥が必要なケースと見極め
葉の色がかなり薄い、つるが細く勢いが弱い、葉が小さい、植え付け後しばらくしても生育が止まっている、といった状態は肥料不足の可能性。砂地など保肥力の低い土は肥料が流れやすく、大雨が続いた年も養分が流亡して追肥が必要になることがある。
タイミングは植え付けから1ヶ月ほど経ちつるが伸び始めた頃が目安だが、時期だけで決めないことが重要。つるが勢いよく伸び葉色が濃く畑全体が茂っている場合は肥料が十分効いている状態で、ここで追肥するとつるぼけを悪化させる。地下へ栄養を送れる状態かどうかで判断する。
追肥する肥料の種類とやり方
水管理とつるぼけの対処
サツマイモは肥料と水のバランスで結果が大きく変わる。水が多すぎるとつるばかり伸び、特に窒素過多で水も多いとつるの成長が加速する。
逆に乾燥しすぎると芋の肥大が止まる。適度に乾燥気味に育てると糖分が地下の芋へ送られやすく、少し我慢させた状態の方がよい。
ただし極端な乾燥は株を弱らせるので「水を切る」ではなく「甘やかしすぎない」感覚。つるぼけになったら、まず追肥をやめ水やりを控えめにし、最も効果的なつる返しで栄養を親株側へ集中させる。
つる返しの頻繁なやりすぎは株のストレスになる。葉が込みすぎたら風通しを改善する。葉と芋のバランスを整えることが大きく甘い芋につながる。
Turn ONE Sweet Potato Into 100 LBS Of Sweet Potatoes By Growing SWEET POTATO SLIPS! [Complete Guide]
さつまいもは「いも」ではない。苗(スリップ)から育てる
アメリカ・ノースカロライナの菜園チャンネル。さつまいもはじゃがいもの仲間ではなく、アサガオ(ヒルガオ科)のつるにできる塊根。だから種いもを埋めるのではなく、いもから伸びた芽(スリップ)を切り取って挿し、そこから根を出させて育てる。作物としては高温多湿と大雨に強く、病気にほとんどかからず、害虫もほぼ付かず、数か月保存が効くという扱いやすさ。
苗は買わずに、食用のいもから作れる
苗をネットで買うと12本で25ドルということもあり、2〜4ドルぶんのいもに対して非常に割高。食用のさつまいもを2個ほど買えば、そこから何十本もの苗が取れる。作者はアジア系食材店で買える品種を勧めていて、紫皮・白肉の「Murasaki」白い皮でクレヨンのような紫の肉の「Okinawa(沖縄)」を挙げている。
時期:最終霜の1か月後に植える逆算
さつまいもは霜に弱いだけでなく、トマトやピーマンより寒さに弱い。トマト・ピーマンは3〜5℃程度なら耐えるが、さつまいもは完全な熱帯性で、夜間が10℃以上で安定するまで外に出してはいけない。実務上は最終霜日の3〜4週間後に定植。苗づくりはその60〜90日前から始める(苗ができるまで2〜3か月)。なお出遅れても致命的ではない。つるは霜で枯れても、地中のいもは土に守られて傷まないので、遅れて5月末〜6月に植えても、5か月ほどの生育期間が確保できる。
苗の作り方:水に挿すより、湿らせた用土に半分埋める
ネットでよく見るつまようじを刺してコップの水に半分浸ける方法は、時間がかかる。作者が勧めるのは保水性のある培養土を、握って形が残るが水は滴らない程度に湿らせる(雪玉くらい、という表現)。そこへさつまいもを横に寝かせて半分ほど埋める。容器は安いプラスチックの衣装ケースでよく、蓋を少しずらして載せる——湿度を保ちたいが、毎日新鮮な空気も入れたいから。置き場所は1日6時間以上日が当たる場所。日で温まることが発芽の引き金になり、いも全体から芽(スリップ)が出てくる。
【植えて120日】さつまいも 日数で掘ると失敗する理由|収穫時期を見極める方法【家庭菜園】
日数だけで掘ると失敗する
動画は、植えた日からの日数だけで収穫日を決めると失敗すると説明します。植えてから収穫までの目安は120日から140日と言われますが、資料には日数と並んで、植えた日から毎日の平均を足していった気温の積み重ねという目安も書かれているそうです。暑い夏はこの合計が早く溜まり、涼しい年は遅くなるので、同じ120日でも早すぎたり遅すぎたりすると話しています。
120日は試し掘りの合図
動画は、日数を掘る日ではなく試し掘りを始める日を決めるために使うと説明します。120日が近づいたら試し掘りをする日が来たと考え、一気に全部は掘りません。掘る日はカレンダーではなく芋が決めるとしています。話者は、夏がとても暑かった年は120日を待たずに早めに試し掘りを始め、涼しかった年は試し掘りをして小さければ待つそうです。
欲しい芋の大きさを先に決める
話者は、試し掘りの前に自分が欲しい芋の大きさを決めておくよう勧めています。芋は大きければいいわけではなく、焼き芋なら少し細めのほうが火が通りやすく食べやすい、天ぷらや煮物なら太めのほうが切りやすいと話します。先に大きさを決めておけば、掘るか待つかをすぐ判断できます。決めずに掘ると、なんとなく全部掘って大きすぎたり小さすぎたりするといいます。
試し掘りは畝の端を避ける
動画は、畝の端の株は掘らないよう強調します。端の株は内側の株より芋が太りやすく、端を見て全部掘ると中はまだ小さかったことが起きるといいます。掘るのは端から離れた真ん中あたりで、育ちが普通の株です。特別に元気な株も弱っている株も避けます。株元のつるを切り、株から少し離れたところからスコップを入れ、手で土をどけて1株を丸ごと掘り上げます。
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