Tバーロー
背中
軌道が安定した高重量向けのロー
効く筋肉
広背筋の中下部と僧帽筋中部、菱形筋が主役で、握るハンドルの幅によって当たる場所が変わります。バーの一端が床に固定されて軌道が決まるため、重い重量でもフォームを保ちやすいのが利点です。
やり方
バーの端をコーナーやランドマインに固定し、プレート側をまたいで立ちます。股関節から上体を45度前後まで倒し、みぞおちへ向けてハンドルを引き上げます。上で1秒止め、腕が伸び切るまで戻して8〜12回を3セット行います。
フォームの注意
膝を伸ばしたまま腰だけで前傾すると腰椎に負担が集中します。膝を軽く曲げ、胸を張った姿勢を保ってください。プレートを胸で受け止めて反動をつける動きは可動域が減るだけなので、自力で引き切れる重量まで落とします。
バリエーション・代替
ワイドグリップにすると背中の上部、狭いパラレルハンドルだと下部寄りに効きます。専用の器具がなければベントオーバーロー、腰を休めたい日はチェストサポーテッドローで近い刺激を得られます。
解説動画: Tバーローで上背部の厚みを作る:グリップと引く高さ/寺島遼 / Ryo Terashima
概要: Tバーローは大円筋から広背筋上部、僧帽筋の中部下部まで上背部にまとめて刺激が入る種目。狙う場所はグリップで変わり、外側を持つほど上、内側を持つほど下に入るという捉え方を勧めている。外に開きすぎると手で引けず肩甲骨主体になって僧帽のラインが強く入るため、真ん中のハの字ぐらいで持つと肘が動き、大円筋の収縮から最後に僧帽で押し込む流れを作れる。
上体と骨盤は固定する: 上体は基本的に固定し、動くのは引ききったときに胸がパッドから少し離れる程度。骨盤を強く前傾させると体が反りやすく、ただの背筋運動のような動きになってしまうため、フラットか少し立てるくらいにする。チーティングには足で踏ん張って上げる形と、下ろしたときに背中を丸めてから起こす形の2つがあり、肩甲骨が斜め上に回旋して僧帽が上に出るような丸まり方はよくないと注意している。
引く位置と首の向き: みぞおちがパッドから離れないところまで引くのが目安で、お腹が離れるほど引くと狙う位置が下にずれてしまう。この高さで引くと広背筋上部・大円筋・僧帽筋の角度になる。首は引くときに下げ、戻すときに上げている。肩甲骨が斜め上に回旋しやすい人は、下ろしたときに顔を上げると肩甲骨が横にスライドしやすいと説明しており、肩甲骨の動きが分からない人は背中の種目全般で使えるとしている。
ストレッチと握り方: 肘は伸ばし切らず、30度ほど曲げた状態でキープしたままストレッチをかける。伸ばし切ると動作が腕から始まってしまい、肩甲骨をロックできなくなるためである。肘が伸びなくても肩甲骨は外へ引っ張られるのでストレッチはかかる。引くときは肘先行で、最後に寄せられるだけ肩甲骨を寄せる。グリップは手のひらの奥、手根に近いところで握り込む。指先に引っ掛けると肩が上がり、肩甲骨と肘の動きがかみ合わなくなる。
重量・回数とマシンの違い: 回数は10回前後を4〜5セット、重い重量を持てるなら5〜6回でもよい。最近は背中の1種目目に置いているという。胸パッドのない立ち姿勢のTバーや、バーベルの端を持って引く簡易型は前傾姿勢を保てないので上背部狙いには向かない。これらは広背筋や僧帽筋の中部下部といった下側を狙う種目として使うのがよいとしている。