Tバーロー

背中

器具: バーベル / 難易度: 中級

Tバーローは、軌道が安定した高重量向けのロー

効く筋肉

広背筋が主役で、僧帽筋中部・菱形筋・三角筋後部も働きます。握る幅で当たる場所が変わります。JONNI SHREVE は、脊柱起立筋も使うと説明しています。バーの一端が固定されて軌道が決まるため、重い重量でもフォームを保ちやすいのが利点です。今古賀翔【トレーニング科学】は、バーベルのベントローより腰の負担を減らせる一方、姿勢を保つ問題は残ると説明しています。

やり方

katochan33 の解説では、バーの反対側を壁に押し付けて動かないようにし、プレートをつけた側をまたいで立ちます。つま先はバーの付け根の線に合わせ、重さを増やすほど前へ出します。骨盤を前に倒して背中をまっすぐにし、膝は軽く曲げます。ハンドルはお尻のほうへ、真上ではなく斜めに引き、肩甲骨を寄せます。Colossus Fitness は、肘が少し曲がるところで止めて、ゆっくり戻すよう勧めています。

フォームの注意点

JONNI SHREVE は、腰が痛むのは体が後ろすぎるか前すぎるかのどちらかだと説明しています。katochan33 は、重りを重くしすぎると反対側が浮いて、バーが股間に当たるおそれがあると注意しています。男性7人の研究では、立ったまま前傾するベントオーバーローが、逆さローや片手ケーブルローより腰椎への負荷が大きいと報告されています(Fenwick ら 2009)。

バリエーション・代替種目

胸当てつきのTバーローマシンは、胸をパッドに預けて前傾を保てるので、腰の負担を減らせます。Colossus Fitness は、胸がパッドから浮くと腰に負担がかかり、広く握ると上背部と後ろの肩、狭く握ると背中の中央に効くと説明しています。重りの円盤を大きくすると、胸に当たるまでの可動域が狭まります(katochan33)。専用のバーがなければベントオーバーロー、腰を休めたい日はチェストサポーテッドローを選びます。

出典

  1. 論文・英語 Fenwick CM, Brown SH, McGill SM(2009) Comparison of different rowing exercises: trunk muscle activation and lumbar spine motion, load, and stiffness
  2. 動画・英語 JONNI SHREVE The Ultimate Tbar Row Tutorial for Massive Back Gains
  3. 動画・英語 Colossus Fitness How to PROPERLY Machine T-Bar Row (FIX YOUR FORM)
  4. 動画 今古賀翔【トレーニング科学】 背中の筋肥大に最も良い種目は?【背中のティアリスト】
  5. 動画 katochan33 Tバーローイングのやり方!広背筋に効く3つのフォームのポイントを実演

解説動画: Tバーローで上背部の厚みを作る:グリップと引く高さ/寺島遼 / Ryo Terashima

概要: Tバーローは大円筋から広背筋上部、僧帽筋の中部下部まで上背部にまとめて刺激が入る種目。狙う場所はグリップで変わり、外側を持つほど上、内側を持つほど下に入るという捉え方を勧めている。外に開きすぎると手で引けず肩甲骨主体になって僧帽のラインが強く入るため、真ん中のハの字ぐらいで持つと肘が動き、大円筋の収縮から最後に僧帽で押し込む流れを作れる。

上体と骨盤は固定する: 上体は基本的に固定し、動くのは引ききったときに胸がパッドから少し離れる程度。骨盤を強く前傾させると体が反りやすく、ただの背筋運動のような動きになってしまうため、フラットか少し立てるくらいにする。チーティングには足で踏ん張って上げる形と、下ろしたときに背中を丸めてから起こす形の2つがあり、肩甲骨が斜め上に回旋して僧帽が上に出るような丸まり方はよくないと注意している。

引く位置と首の向き: みぞおちがパッドから離れないところまで引くのが目安で、お腹が離れるほど引くと狙う位置が下にずれてしまう。この高さで引くと広背筋上部・大円筋・僧帽筋の角度になる。首は引くときに下げ、戻すときに上げている。肩甲骨が斜め上に回旋しやすい人は、下ろしたときに顔を上げると肩甲骨が横にスライドしやすいと説明しており、肩甲骨の動きが分からない人は背中の種目全般で使えるとしている。

ストレッチと握り方: 肘は伸ばし切らず、30度ほど曲げた状態でキープしたままストレッチをかける。伸ばし切ると動作が腕から始まってしまい、肩甲骨をロックできなくなるためである。肘が伸びなくても肩甲骨は外へ引っ張られるのでストレッチはかかる。引くときは肘先行で、最後に寄せられるだけ肩甲骨を寄せる。グリップは手のひらの奥、手根に近いところで握り込む。指先に引っ掛けると肩が上がり、肩甲骨と肘の動きがかみ合わなくなる。

重量・回数とマシンの違い: 回数は10回前後を4〜5セット、重い重量を持てるなら5〜6回でもよい。最近は背中の1種目目に置いているという。胸パッドのない立ち姿勢のTバーや、バーベルの端を持って引く簡易型は前傾姿勢を保てないので上背部狙いには向かない。これらは広背筋や僧帽筋の中部下部といった下側を狙う種目として使うのがよいとしている。