シーテッドロー
背中
座って水平に引く背中の厚みづくり
効く筋肉
広背筋の中下部に加えて僧帽筋中部と菱形筋がしっかり働き、背中の厚みと姿勢を支える力が高まります。肘を曲げる上腕二頭筋、上体を起こしておく脊柱起立筋も補助として動員されます。
やり方
足をプレートに置き、膝を軽く曲げて座ります。腕を伸ばして広背筋が伸びるところまで前傾し、上体を垂直に戻しながら肘をわき腹に沿って後ろへ引きます。みぞおちに触れたら1秒静止し、10〜12回を3セット行います。
フォームの注意
上体を大きく前後へ揺らすと腰椎が丸まって負担が集まります。前傾は背中を丸めずに股関節から折るだけにとどめてください。肩がすくむ人は引く前に肩を下げてから肘を送ると、僧帽筋上部へ逃げにくくなります。
バリエーション・代替
アタッチメントをワイドバーに替えると背中の上部、Vバーだと下部寄りに効きます。ケーブルが空いていないときはワンハンドダンベルローやチェストサポーテッドローでほぼ同じ軌道を再現できます。
解説動画: 背中の厚みをつくるシーテッドロウのフォーム/Miyako's Channel
ラットプルダウンとの違い: ラットプルダウンが背中の外側の広がりをつくる種目なのに対し、シーテッドロウは前から引いて背中の厚みと肩甲骨まわりをつくる種目だと位置づけている。肩甲骨を寄せる動きが入るので、背中を大きくしたくない人でも姿勢を正しく保てるようになるという理由ですすめている。
マシンの種類と重量設定: 左右が一体になったケーブルのタイプと、独立して動くタイプがある。一体型は体との距離が近いぶん動く幅が出せずストレッチをかけづらいので、距離が取れる独立したタイプの方がよい。専用のシートがないジムでは、ケーブルの前にベンチを置いて即席で作る方法も紹介している。重さは最初から重くすると腕が痛くなるので、一番軽いところか三段階目くらいから始めるとよい。
構えと持ち方: 足はフットプレートに置き、シートに軽く背中がつく程度で上体を立てる。グリップは持ち手の真ん中あたりを手の腹側で持ち、握り込まずふわっと持つ。強く握り込むと前腕や力こぶに効いてしまう。引き始める前に肩甲骨を落として重さを乗せる。これをやらずに引くと、僧帽筋の上部や首に力が入りやすい。
手を使わずに引く練習: 背中の筋肉でコントロールする感覚をつかむために、重さを乗せない状態で肩甲骨を寄せて戻す動きだけを先に練習するとよいと勧めている。持ち手を握るとつい強く掴みたくなるので、手を開いたまま肩甲骨だけを寄せる・戻すを繰り返す。狙ったところ以外に動きを逃がさない練習が大事だと説明している。
よくあるミス: 多いのが骨盤が前傾しすぎて反り腰になり、お腹の力が完全に抜けている状態。フォームが定まらずブレるため、重さも背中に乗りにくくなる。骨盤はニュートラルに戻し、どの種目でも常に腹部に力を入れておくよう注意している。
解説動画(海外・英語): How to do the SEATED CABLE ROW! | 2 Minute Tutorial/Max Euceda
背中全体に効く種目。専用マシンが無くても形は同じ: Max Euceda の2分フォーム解説から、シーテッドケーブルローの回。背中全体に効く種目で、なかでも広背筋、菱形筋、そして僧帽筋の下部に効かせる意識で行うと説明している。動画では専用のロウマシンではなく、ケーブルマシンとトレーニングベンチ、足置き台の代わりにダンベルという組み合わせで実演しているが、フォームそのものは専用マシンでもまったく同じだという。準備はケーブルの高さを合わせてアタッチメントを掛けるところから。彼が好むのはVバーで、手のひらを向かい合わせにする狭いニュートラルグリップになるため、肘を体側に締めやすく広背筋を使いやすいから。握りは手のひらの奥でしっかりと、親指はバーに掛けても回して握ってもよい。
引き始める前に作るスタートポジション: ベンチに座り、足はプレート(動画ではダンベル)にまっすぐ乗せ、ひざは伸ばし切らず少しゆるめておく。いったんバーを引いて胸を張り、姿勢を伸ばしてから、肩甲骨を左右に開いて前へ押し出し、上体をわずかに前傾させて広背筋を最大限に伸ばした位置を作る。この時点での形は、ひざが軽く曲がり、上体はやや前傾、腕は完全に伸び、背骨はニュートラル、肩甲骨は下げたまま前へ出ている状態。肩がすくんで耳に近づかないよう、動作を通して肩は下げたままにしておく。動画はこの形を一つずつ挙げて確認したうえで、引く局面に入っていく。
腕ではなく背中で引く。肘の軌道とバーの通り道: 引く局面は肩甲骨を寄せる動きから始める。肘は体の横に締めたまま、腕で引くのではなく広背筋で動作を始める意識を持ち、肘を腰に向かって下へ、そして後ろへ振り下ろす。脇の下で何かを挟んで潰すようなイメージ、という言い方をしている。バーはへその少し上をめがけてまっすぐ後ろへ引く。引き切ったところで上背部が軽く反るのは問題なく、広背筋の収縮を感じられて腰がニュートラルのままであれば許容範囲だとしている。ここでも肩は耳から遠ざけたまま保つ。
戻す局面と、姿勢を固めすぎないほうがいい理由: 戻す局面は肩甲骨を前へ送り出すところから始める。肘は締めたまま、肩は下げたままで、バーを追いかけるように上体をわずかに前傾させていく。ただし重さに引っ張られて姿勢が崩れるのは別物なので、コントロールを失わない範囲にとどめる。広背筋を伸ばすことに集中し、腕を完全に伸ばしてスタート位置へ戻す。上体をまったく動かさない厳格な姿勢は一見よさそうだが、可動域が狭くなり背中への意識も切れやすくなるというのが彼の主張で、スタートで前傾し、引き切ったところで上体を起こすことでストレッチと収縮の両方を取りにいく。組み込み方は中〜高重量で3〜4セット、8〜15レップ。