グッドモーニング
背中
器具: バーベル / 難易度: 上級
グッドモーニングは、バーを担いで股関節を折るもも裏強化
効く筋肉
ハムストリングスと大殿筋が伸ばされながら働き、上体を支える脊柱起立筋には強い等尺性の負荷がかかります。デッドリフトの前半姿勢をそのまま鍛えられるため、引く力の弱点補強に向きます。スイスの研究チームが女性8人を筋骨格モデルで調べた比較では、バックスクワットやスプリットスクワットより大殿筋(とくに内側部)の力が大きく出ていました。
やり方
バーをローバースクワットのように三角筋後部へ乗せ、肩幅よりやや広く握って腰幅に立ちます。膝を軽く曲げた角度で固定し、お尻を後ろへ引きながら上体を前へ倒します。海外のJeff Nippardはルーマニアンデッドリフトと同じ感覚で股関節から折ると説明しています。床と平行になる手前、6〜12回を3セットが目安です。
フォームの注意点
重量を競う種目ではありません。背中が丸まると腰椎に大きなずれの力がかかります。背中をまっすぐ保てる範囲までが可動域です。国内のトレーニングラボ|ノリは、かかと重心になると大殿筋が抜けてハムストリングスと腰だけに負担が集中すると説明し、足裏全体で踏ん張るよう勧めています。Jeff Nippardは、膝を曲げすぎるとスクワットに近づきもも裏への効きが落ちると注意しています。
バリエーション・代替種目
怖さがある人はチューブや棒だけで動きを練習し、フォームが安定してからバーを足します。Jeff Nippardは、慣れてもスクワット1RMの40〜50%を超えない重さを勧めています。同じ筋肉をより安全に狙うならルーマニアンデッドリフト、腰の負担を抑えたいならバックエクステンションが代わりになります。
出典
- 論文・英語 Jaeggi JS, Achermann B, Lorenzetti SR(2024) Female Lower Body Muscle Forces: A Musculoskeletal Modeling Comparison of Back Squats, Split Squats and Good Mornings
- 動画・英語 Jeff Nippard HOW TO DO THE GOOD MORNING EXERCISE: Build Your Glutes, Hamstrings And Squat With Perfect Technique
- 動画 トレーニングラボ|ノリ 【最強の筋トレ】腰痛を改善する『グッドモーニング』の正しいやり方
解説動画: 【グッドモーニング】腰痛を予防するために必要なトレーニングとストレッチ/タロー・トレーニング強化書
腰の予防という切り口: 動画は腰の痛みにつながる要因を筋力の低下と柔軟性の不足の二つに絞り、その予防という切り口からこの種目を紹介します。腰まわりの力が弱いと背骨を支えきれず、関節にかかる負担が大きくなるという説明で、動作では脊柱起立筋とお尻の殿筋群、もも裏がまとめて働くと整理します。腰の痛みには他の原因もあるとしたうえで、この二つに絞る立場です。
もも裏の硬さを先に測る: 柔軟性の側は確認から入ります。腰幅に立ち、膝を伸ばしたまま床を触ります。指先が床に届けば問題なしで、届かなければもも裏が硬い疑いとして扱います。もも裏が硬いと骨盤が後ろへ引かれ、腰の側に負担が回ってくるからです。無理に担ぐと腰を痛めかねないので、先にストレッチを勧めています。指と床の距離を見る確認で、腰が痛む人ほど届きにくいそうです。
股関節を軸に折りたたむ: 土台になるのは股関節を軸にした折りたたみです。お尻を後ろへ突き出しながらお辞儀します。もも裏が突っ張ったら、今度はお尻を前へ突き出して起き上がる。このとき背中は一直線を保つのが条件で、この動きが作れないうちは担がないほうがよく、先に身につけてからフォームに入るよう勧めています。ルーマニアンデッドリフトでおなじみの動きだとも補足します。
担ぐ位置と脛の角度を守る: バーは僧帽筋の上でも三角筋後部の上でもよく、担ぐ位置はどちらでも構いません。足幅は腰幅ほど。腹圧を高めてからお尻を引き、もも裏が突っ張ったら膝を軽く曲げて構いません。上体は床と平行あたりまで倒します。気をつけたいのは重心で、脛が寝ると腰に負担が集まります。後ろへ流れるともも裏では耐えられなくなるので、脛は地面と垂直のつもりで立てます。
軽い重さで10回3セット: 膝が曲がり込んでいくとスクワットに近い別の運動になります。もも裏の張りは抜かないようにします。重さは、初めての人なら10kgのバーから始め、20kgでも最初はきついという前提で、10回を3セットを目安に少しずつ足していきます。担いでいる間は腹圧を入れ続け、折りたたむ形を保つことを意識します。最後に、いま腰が痛む人には向かないと釘を刺して結びます。