スティフレッグデッドリフト
脚・尻
器具: バーベル / 難易度: 上級
スティフレッグデッドリフトは、膝を伸ばしたまま太もも裏を最大限に伸ばす
効く筋肉
膝をほぼ伸ばしたまま股関節を折るため、ハムストリングスがより強く引き伸ばされます。大殿筋と脊柱起立筋も働き、柔軟性と背中を固める力の両方が問われる種目です。筋トレ経験のある男性10人の表面筋電図(Schoenfeldら、2015年)は、股関節主体のスティフレッグデッドリフトは、膝を曲げるレッグカールと比べてハムストリングス下部の活動が低かったと報告している。
やり方
台の上に立つかプレートで高さを作り、バーを肩幅で持ちます。膝を伸ばしたまま股関節から折り、バーがすねの中ほどに届く高さまで下ろして戻します。8〜10回を3セット、重量は控えめに設定して可動域を優先します。息を大きく吸ってお腹に力を入れてから動き出すと体幹が安定します。重量が上がって握力が先に尽きるときはパワーグリップで握りの負担を減らせます。
フォームの注意点
柔軟性が足りないまま深く下ろすと骨盤が丸まり、腰を痛めます。骨盤をまっすぐ保てる高さが可動域の限界です。あごを軽く引き、視線を斜め前に置くと背中が丸まりにくくなります。近い動きのルーマニアンデッドリフトの解説でJeff Nippard(カナダのボディビルダー)は、膝が前へ出るとハムストリングスから太もも前面へ負荷が逃げると説明している。
バリエーション・代替種目
膝を少し曲げてよいルーマニアンデッドリフトのほうが扱う重量は伸ばせます。ダンベルで行うと軌道が自由になり、自分の柔軟性に合わせて下ろす角度を作れるので、硬さが気になる人はこちらから始めます。Jeff Nippardは、ラックから始めて膝下で終えるルーマニアンデッドリフトに対し、この種目は床から始めてプレートが床に触れるまで下ろす種目だと整理している。
出典
- 論文・英語 Schoenfeld BJ ほか(2015) Regional differences in muscle activation during hamstrings exercise
- 動画・英語 Jeff Nippard HOW TO DO ROMANIAN DEADLIFTS (RDLs): Build Beefy Hamstrings With Perfect Technique
- 動画 ビーレジェンド チャンネル 【初心者】スティッフレッグデッドリフトの効果的なやり方 | ハムストリングに効かせる!【ビーレジェンド プロテイン】
解説動画: スティフレッグデッドリフトのフォームと可動域の決め方/Slope〜筋トレチャンネル〜
概要: 膝の曲げ伸ばしを抑えたまま股関節だけを折る種目で、ハムストリングスと大殿筋に集中して負荷を乗せられるのが通常のデッドリフトとの違いになる。バーベルで行うのが一般的で、足幅は腰幅程度かやや狭め。一本目は通常のデッドリフトと同じフォームで引き上げるか、ラックから外して構えたところから始めてよい。
下ろし方とバーの軌道: 膝をなるべく曲げずに下ろしていき、地面に着く寸前、またはハムストリングスが十分に伸びたと感じるところで切り返す。バーの軌道は垂直で、体のすぐそばを通すのが理想とされる。上げるときは腰を曲げ伸ばしするのではなく、お尻の穴を後ろへ向けてから下へ向け直す意識でいくと、股関節の動きでバーを持ち上げられる。
膝は伸ばし切らず可動域は柔軟性に合わせる: 膝関節を動かさないのが基本だが、完全に伸ばそうとして膝が逆側へ反る反張膝のような形になるのは危険。腰の位置を高く保つ種目と捉えると柔軟性に合わせて実施できる。腰が丸まる・腰が痛いという問題は重量が重すぎるときや、ヒンジ動作を保てない範囲まで下ろしたときに起こる。股関節を中心にしたヒンジで動ける範囲にとどめ、そこから徐々に広げていく。
ダンベル・スミスマシン・片足のやり方: バーベルでは軽い設定でもフォームが乱れる人には、小さい重量から始められるダンベル版を勧めている。深いストレッチポジションから始められ、不安定な分だけ刺激も変わる。柔軟性に余裕があれば手幅を広げたスナッチグリップで可動域を伸ばせる。スミスマシンは軌道が安定し股関節の動きに集中でき、片足版は体幹への負荷が半分、足への負荷が2倍で、腰がねじれないよう注意すれば腰は痛めにくい。
効果とメニューへの入れ方: ハムストリングスと大殿筋の柔軟性と強さが高まると脊柱起立筋とのバランスが整い、スクワットや通常のデッドリフトで腰が丸まりにくくなる。背中の日と足の日のどちらに入れるか迷うなら、足の日にスティフレッグ、背中の日にハーフデッドリフトという分け方を挙げている。スクワットの前に追い込むと腰が丸まりやすくなるので、前に入れるならアップ程度にとどめる。