レッグエクステンション

脚・尻

前ももだけを取り出して効かせるマシン種目

効く筋肉

膝を伸ばす動きだけを取り出すため、大腿四頭筋に負荷が集中します。股関節もまたぐ大腿直筋を含めて働き、関節をひとつしか動かさない単関節種目なので狙いがはっきりしています。

やり方

膝の回転軸とマシンの軸を合わせて座り、パッドは足首の少し上に当てます。膝が伸び切る手前まで1〜2秒かけて上げ、上で1秒静止し、3秒かけて戻します。12〜15回を3セットが扱いやすい範囲です。

フォームの注意

反動で振り上げると膝の前面に強い負担がかかります。重量ではなく動作速度で効かせます。戻すときにウエイトを完全に着地させず、張りを保ったまま切り返すと刺激が途切れません。

バリエーション・代替

膝に不安がある場合は角度を浅くするか、レッグプレスのような多関節種目に置き換えます。スクワット前の準備として使うなら軽い重量で15回程度にとどめ、本番の力を残します。

解説動画: 脚のカットを作るレッグエクステンションの伸ばし切り/横川くんの筋肉ちゃんねる

フォームは教科書どおり: 稲妻が走ると言われる脚のカットを作るのに役立った種目として紹介している。スタートで腰を浮かせて行うやり方もあり実践者もいるが、本人はやらず、普通に座って普通にグリップを握る、極めてノーマルなフォームで通してきたという。マシンの種類も特にこだわらないとしている。

中途半端で止めず伸ばし切る: 意識しているのは1点だけで、上げたときに中途半端で止めず、ぐっと伸ばし切ること。背もたれが斜めになっている分、その傾きの延長線上まで脚を上げるイメージになる。多くの人はその手前で止まっており、ここまで上げるかどうかで刺激の入る範囲が大きく変わる。ゆっくりではなく、力を入れて一気に上げる。

セットの組み方: 5セット構成。最初の3セットは12〜15レップできる重量で行い、残り2セットはフルスタックまで重量を上げる。重い重量では伸ばし切れないが、膝を伸ばすだけの単純な種目なので効かないことがないという考えから、後半2セットはドロップセットを入れて追い込む。インターバルは2分程度。

シシースクワットとのスーパーセット: 好んでいるのが、レッグエクステンション1セットの直後にシシースクワットを行うスーパーセット。収縮で追い込んで痛くなった状態から、伸ばされた状態で刺激を入れられる組み合わせで、1セットでかなりパンパンになる。 ただし脚トレの1種目目でこれをやると2種目目がまったく動かなくなるので、最後の種目に回すのがよい。なお種目順は、最近は最初に持ってきて筋肉を温め膝に優しくする狙い、大会に出ていた頃は脚トレの最後に行っていたという。

解説動画(海外・英語): The Best & Worst QUAD Exercises (Ranked Using Science)/Jeff Nippard

20種目をS〜Fで並べたときの、3つの採点基準: Jeff Nippard が大腿四頭筋の種目20個をS(最高)からF(失格)までランク付けする動画。Sに入るには3つの条件が要るとしている。伸ばされた位置で四頭筋に高い張力がかかること、膝が痛くならず抵抗の出方が滑らかで、やっていて気持ちよく行えること、重量かレップを毎週足していける単純な形で漸進性オーバーロードができること。この基準でレッグエクステンションはAティアと評価された。総合1位はハックスクワット(置いていないジムなら高バーのバーベルスクワット)で、最下位はバランスボールを半分にしたボスボールの上で行うスクワットだった。

膝を壊すという評判は覆されている: レッグエクステンションは意外に賛否の分かれる種目で、「膝に悪い」と言われがちだが、その説はすでに徹底的に否定されている、という立場を取っている。他の四頭筋種目と比べてこの種目が特別に膝の問題を起こすという説得力のある証拠は無いとしつつ、もともと膝に不安がある人や、この種目で膝が痛む人は無理をせず軽めに扱うべきだとも述べている。痛みや既往がある場合は自己判断で押し切らず、扱う重量や可動域について医療者に相談してから決めたい。

股関節が固定されるから、大腿直筋にまで届く: この種目の最大の長所は股関節がシートで固定されていること。スクワット系では大腿直筋が膝側で縮みながら股関節側で伸びるので、他の3つの頭ほどには強く働かない(それでもスクワットで大腿直筋はきちんと育つ、という補足も付けている)。対してレッグエクステンションでは股関節が動かないので大腿直筋がきちんと伸び縮みし、動画で扱った中では大腿四頭筋の4つの頭すべてが強く働く初めての種目になる。この効果は背もたれを後ろに倒し、上体を寝かせた姿勢でさらに大きくなり、ごく新しい研究では、背もたれを倒した姿勢のほうが四頭筋全体の成長、とくに大腿直筋の成長が有意に大きかった。大腿直筋がより強く伸ばされる(少なくともより長い筋長で鍛えられる)ためだろうと説明している。

スクワットの代わりにはならない、という但し書き: 評価がSではなくAに留まる理由は、伸ばしていける余地の差にある。重量を足し続けられる幅がスクワット系ほど大きくない。レッグエクステンションとスクワットで脚の成長がほぼ同じだったとする研究もあるが、いずれも短期の研究であり、長期的にスクワットと同じだけの四頭筋の成長が得られるかは疑わしいという見方をしている。とはいえ本人も自分の脚の日には必ず入れている定番であり、プログラムに含める価値のある種目だと明言している。

マシンが無いならリバースノルディック: レッグエクステンションと同じ膝を伸ばす動作パターンを、器具なしで再現できるのがリバースノルディック(膝立ちから上体を後ろへ倒していく種目)。レッグエクステンションマシンが無い環境でもでき、四頭筋にはレッグエクステンションよりずっと深いストレッチがかかる。難点は単純にきついことで、初心者には難しく、重りも足しにくいのでオーバーロードの手段がレップを増やすか、より深く倒れるかに限られる。それでもストレッチの質はSティア級で手軽さもあるとして、こちらもAティアに置いている。動作がやりにくいと感じる人は1〜2段階下げて考えてよい、とも添えている。