レッグカール

脚・尻

太もも裏に的を絞る単関節種目

効く筋肉

膝を曲げる動きでハムストリングスに的を絞れます。膝をまたぐ下腿三頭筋(腓腹筋・ヒラメ筋)の腓腹筋も補助的に働き、前ももに偏りがちな太ももの前後バランスを整えられるのがこの種目の役割です。

やり方

うつ伏せ型なら骨盤をパッドへ密着させ、パッドをアキレス腱の少し上に当てます。かかとがお尻に近づくところまで曲げ、上で一瞬止めてから3秒ほどかけて戻します。10〜15回を3セットが目安です。

フォームの注意

腰を反らせて骨盤を浮かせると負荷が太もも裏から抜け、腰に移ります。つま先をすね側へ引くとハムの関与が高まり、伸ばすとふくらはぎが手伝うので、足首の角度で狙いを調整します。

バリエーション・代替

座って行うシーテッド型は股関節が曲がった状態で伸ばされるぶん刺激が強く出ます。フリーウェイトで補うならルーマニアンデッドリフトが代表的で、伸ばす局面での負荷を足したい日に向きます。

解説動画: レッグカールのセット方法ともも裏の意識の作り方/ルネサンスチャンネル

マシンのセッティング: 座って行うタイプのレッグカールの使い方を解説している。シートに座り、上下のパッドの間に足を通してセットする。膝が曲がる中心がマシンの回転軸に来るよう、先にパッドの位置を調整するのが最初の手順。動作中は左右のグリップを握って体を安定させる。

つま先の向きは自分で決める: ポイントとして挙げているのが、つま先を上げるか下ろすかでもも裏の感じ方が変わること。上げた方が太もも裏を意識しやすい人もいれば、下ろした方が意識しやすい人もいる。どちらが正解というより、何も考えずに動かすのではなく、自分が太もも裏を感じられる方に決めて、意識しながら行うことが大事だと述べている。

解説動画(海外・英語): SEATED vs LYING Leg Curl: Which Builds More Muscle?/Dr. Milo Wolf

ヒップヒンジ系だけではハムを追い込みきれない: シーテッドとライイング、どちらが筋肥大に有利かを直接比較した研究がある、という切り口で Dr. Milo Wolf が解説している。前提として、多くの人がハムの種目にするルーマニアンデッドリフトやグッドモーニング、デッドリフト、バックエクステンションはいずれも股関節を曲げ伸ばしする動きで、ハムストリングスは確かに使うものの、同時に大殿筋や内転筋群といった他の股関節伸展筋、さらに腰も動員する。ハムより先に他の部位が音を上げてしまうので、ハムを限界近くまで追い込めているとは限らない。多関節種目に近い性質上、高レップ域とも相性が良くない。その点レッグカールは膝を曲げる動作だけを取り出せる。

4つ目の頭はヒップヒンジでは鍛えられない: ハムストリングスは4つの頭からなる(最近の研究では5つ目があるかもしれないという報告もあるとのこと)。うち3つは股関節を伸ばす働きを持つのでヒップヒンジ系で十分に鍛えられるが、大腿二頭筋短頭だけは股関節をまたがず、膝を曲げる働きしか持たない。つまり下半身の成長を取りこぼしたくないなら、プログラムのどこかにレッグカール系の種目を入れておく必要がある、というのが解剖から出てくる結論。おまけとして、膝をまたいで膝の曲げにも働く腓腹筋(下腿三頭筋(腓腹筋・ヒラメ筋)の一部)にもいくらか刺激が入るため、カーフレイズをサボりがちな人にはふくらはぎの追加刺激にもなると付け加えている。

座るか、うつ伏せかで伸ばされる筋肉が入れ替わる: 座って行うシーテッドレッグカールは股関節が曲がった姿勢なので、股関節をまたぐ3つの頭(大腿二頭筋長頭・半腱様筋・半膜様筋)がより伸ばされた状態で鍛えられる。うつ伏せのライイングレッグカールは逆に股関節が伸びた姿勢になる。膝を曲げる筋肉は他にもあって、縫工筋は膝を曲げると同時に股関節を曲げる働きも持つため、股関節が伸びるライイングのほうが伸ばされる。薄筋は股関節の内転筋だが、どちらの種目も股関節の開き具合は変わらないので差は出ないはず。大腿二頭筋短頭も股関節の姿勢の影響を受けないはず。ここまでを解剖だけから予測として立て、そのうえで研究結果に入る構成になっている。

予測どおりの結果が出た比較研究: 解説者の同僚の研究グループが、シーテッドとライイングを直接比較し、ハムストリングス4頭に加えて薄筋と縫工筋の肥大まで測定した。結果は解剖からの予測とほぼ一致していて、シーテッドのほうが大腿二頭筋長頭・半腱様筋・半膜様筋の3つで大きく成長し、逆に縫工筋はライイングのほうがよく成長した。股関節の姿勢に影響されないはずの大腿二頭筋短頭と薄筋は、どちらの種目でもほぼ同じ成長だった。筋肉が長く伸ばされた位置で鍛えるほど育ちやすい、という近年の筋長に関する研究の流れとも矛盾しない形になっている。

配分の目安と、伸ばされた位置へ寄せる工夫: 結論として、ハムの成長が目的ならシーテッドのほうがほぼ確実に良く、座った姿勢からさらに少し前傾するとストレッチが増して刺激を高められる。ただしライイングでしか伸びにくい縫工筋のぶんを取りこぼさないよう、レッグカールの70〜90%をシーテッド、残り10〜30%をライイングという配分を勧めている。伸ばされた位置の重要性については、未発表(学会発表段階)の研究として、マルチヒップマシンでのヒンジ動作をフル可動域で行う群と、伸ばされた側の半分だけを繰り返す群をMRIで比較し、部分反復の群がおよそ2倍の肥大を示したという話も紹介している(未発表データなので扱いは慎重に)。ノルディックカールは難易度が高く二関節のハムのストレッチはシーテッドほどではないが、抵抗が伸ばされた位置に強く寄るため、きれいに5レップできる人なら時々入れる価値があるとしている。