レッグプレス

脚・尻

腰の負担を抑えて重い負荷を扱える種目

効く筋肉

シートに支えられるため体幹の負担が小さく、大腿四頭筋と大殿筋に重い負荷をかけられます。足をプレートの高い位置に置くとハムストリングスの関与が増え、腰を守りながら脚を追い込めるのが利点です。

やり方

背中と腰をシートにつけ、プレートに肩幅で足を置きます。ロックを外し、膝が90度を少し超えるまでゆっくり下ろして押し戻します。10〜15回を3セット、押し切る手前で止めて筋肉から負荷が抜けないようにします。

フォームの注意

深く下ろしすぎて腰がシートから浮くと腰椎が丸まり危険です。浮く手前が可動域の限界だと考えます。膝を完全に伸ばしてロックしないことも大切で、関節ではなく筋肉で支え続けます。

バリエーション・代替

片脚ずつ行うと左右差の確認と修正ができます。フリーウェイトへ広げるならバーベルスクワット、前ももへ強く寄せたい日はハックスクワットが近く、脚の日の主種目としてどれか1つを選びます。

解説動画: 45度レッグプレスでやりがちな5つの失敗/Hidetada Yamagishi - Big Hide Channel OFFICIAL

背もたれを立てすぎない: 45度レッグプレスでよく犯すミスの検証。1つ目は背もたれの角度を高くしすぎること。角度が高いほど膝の曲がる範囲が浅くなって動作は楽になるが、可動範囲が狭まって大腿四頭筋への効果が落ちる。あえて高くする場合を除き、低いほど可動範囲は広く取れる。

足を置く位置: フットプレートで足を高い位置に置くと可動範囲が狭まり、その分重い重量が扱える。ただし高い位置はハムストリングスや臀部に効く配置なので、大腿四頭筋を狙うなら足は低めに置く方が効果が高い。ハムや臀部を鍛えたい場合に高くするのは問題ない。

スタンスが狭すぎる: 足幅が狭すぎると、下ろしたときに膝がお腹に当たってしまい可動域が取れない。かかとが肩幅か、やや広いくらいに開く。そのうえで相撲の四股を踏むように、股関節の間へお腹を入れるイメージで下ろすと深く下ろせるようになる。

可動域とお尻の浮き: 4つ目は膝の曲げが浅いこと。レッグプレスは安全に高重量を扱えるのが利点だが、重さを追って可動域が狭くなると目的が達成されない。扱える重さで深く下ろすことが効果を引き出す最大の鍵になる。 一方で5つ目の失敗が、下ろしすぎてお尻が浮くこと。腰が丸まって腰を痛める危険があるので、自分の可動範囲を超えて下ろさない。

解説動画(海外・英語): The Best & Worst QUAD Exercises (Ranked Using Science)/Jeff Nippard

20種目を並べるのに使った3つの条件: ジェフ・ニパードが筋肥大の観点から大腿四頭筋の種目20個をS(最高)からF(落第)まで並べた回。S評価に入る条件は3つで、伸ばされた位置で四頭筋に強い張力がかかること、膝が痛くならず抵抗の変化が滑らかで気持ちよくできること、そして重量か回数を毎週足していける単純な伸ばし方ができること。前提として大腿四頭筋は内側広筋(ティアドロップ)・中間広筋・外側広筋・大腿直筋の4つからなり、4つとも膝を伸ばす働きを持つ。ただし大腿直筋だけは骨盤側にも付いていて股関節を曲げる働きも兼ねるため、スクワット系では膝側で縮みながら股関節側で伸ばされる。最近の解剖学の論文では5つ目の頭の存在も指摘されているが、トレーニング上の扱いは変わらないというのが彼の見解。

45度レッグプレスはA評価、引っかかるのは深さ: 本題のレッグプレス、動画が扱うのは45度に傾いたタイプ。膝を曲げ伸ばしする動作なので四頭筋に高い張力がかかることはまず認めている。引っかかるのは深さで、多くの機種はスクワットほど深く下ろせない。筋肥大では深く下ろせるほど良いというのが彼の前提なので、ふくらはぎがお尻に付くあたりまで沈められない機種だと、深いスクワットほどのものは取り切れないかもしれない、という言い方をしている。それ以外は文句がなく、やっていて気持ちよく、重量も足しやすいので漸進的過負荷に向く。差し引きしてS評価には一歩届かないA評価、という位置づけになった。

座って水平に押すタイプはC評価まで下がる: 同じレッグプレスでも、座って水平方向に押すタイプは彼の中でもっと分が悪い。ほとんどの機種で可動域がさらに狭く、いちばん効かせたい深く伸びた位置で張力を稼ぎにくい。加えて脚がある程度強くなるとマシンの最大重量を使い切ってしまうので、中級者から上級者になるほど重量を足す余地が無くなる。この2点でC評価。45度型がA、水平型がCと2段の差がついているので、ジムに両方あるなら45度型を選ぶのが、この動画から素直に出てくる結論になる。

レッグプレスの上に何が並んでいるか: S評価に入ったのはバーベルスクワット、ハックスクワット、ペンデュラムスクワット、スミスマシンスクワット、ブルガリアンスクワットの5つ。マシン系が高いのは、追い込んでやる限りフリーウェイトとマシンの筋肥大効果は平均すれば同等という最新の研究をふまえているため。総合1位はハックスクワットで、感触ではペンデュラムのほうが良いが置いているジムが少ないから、という理由。機種の作りで底まで下ろせない場合は肩にヨガブロックを乗せて可動域を作る手があり、ジムに無ければハイバーのバーベルスクワットが代わりになるという。レッグプレスと同じA評価にはフロントスクワット、バーを5〜8cm下げるローバースクワット(扱える重量は増えるが張力が大殿筋側に逃げるぶんSには届かない)、レッグエクステンション(股関節が固定されるので大腿直筋も伸び縮みする。シートを後ろに倒した姿勢のほうが四頭筋全体、特に大腿直筋の成長が大きかったという新しい研究がある)、そしてリバースノルディック(マシンが要らず四頭筋をより深く伸ばせるが、きつくて重量を足しにくい)が並ぶ。

下位の顔ぶれと、実際に使うときの注意: レッグプレスより下は、四頭筋の種目としてはランジとゴブレットスクワット、つま先立ちで膝を前に出すシシースクワットがB、水平型レッグプレスとデッドリフト(横から見ると四頭筋にとってはクォータースクワット同然)、ステップアップ、ピストルスクワットがC、ジャンプスクワットとBOSU(半球型のバランス器具)に乗ったスクワット、スクワット+プレスのようなコンボ種目がF。コンボが落第なのは四頭筋より先に肩や腕が疲れて終わってしまうから。全20種目の最下位はBOSUスクワットで、足首が安定を取る仕事に回って四頭筋に張力が乗らず、ボールを外せばそのまま安全で効く種目になる、という言われようだった。レッグプレスを主役にするなら、まずレッグプレスマシンのシートと足の位置を調整して、自分がどこまで深く下ろせるかを確かめるのが先。なお彼はレッグエクステンションが膝を壊すという通説は否定されたとしつつ、膝に不安がある人は無理をしないよう言い添えている。痛みが出るなら押し切らず医療者に相談を。