ブルガリアンスクワット
脚・尻
器具: ダンベル / 難易度: 中級
ブルガリアンスクワットは、軽い重量でも効く片脚スクワット
効く筋肉
後ろ脚を台に預けて片脚で支えるため、前脚の大殿筋と大腿四頭筋に負荷が集中します。骨盤の横ブレを止める中殿筋も働き、左右差の修正に向く種目です。大学生世代の健康な男性9人の動きを解析した研究では、体重の0〜75%まで負荷を変えて比べたところ、大殿筋や大腿四頭筋にかかる力の伸び方は、ふつうのスクワットよりもこの種目のほうが大きい場面が多かったと報告されています(動作解析による推定値です)。
やり方
台に後ろ脚の甲か指先を乗せ、前脚は台から60〜80センチほど離して立ちます。上体をやや前傾させたまま真下に沈み、前脚のかかとで押して戻ります。片脚8〜12回を2〜3セット、まず自重で動作を安定させてから重量を足します。VALX 山本義徳 筋トレ大学は、つま先を乗せると後ろ脚の力も少し使えてバランスを取りやすく初心者向けで、甲だけだと後ろ脚を使いにくく前脚だけへの効かせやすさが増すと説明しています。
フォームの注意点
前脚の位置が近すぎると膝が大きく前に出て、膝の前面が痛みやすくなります。沈んだ位置で膝が直角前後になる距離に調整します。上体を少し前傾させるとお尻に、直立に近づけるほど前ももに寄ります。Max Euceda(2 Minute Tutorial)は、前脚と台の間をすねの長さの約2倍にすると目安が付けやすく、近すぎると膝、遠すぎると股関節前面に負担が寄ると説明しています。
バリエーション・代替種目
バランスが取りにくいうちは台を使わないスプリットスクワットから始めます。ダンベルを片手だけで持つと体幹の安定も同時に問われ、同じ回数でも一段強い刺激になります。鍛錬した女性アスリート21人の筋電図を比べた研究では、体幹をやや前に倒すバリエーションのほうが、直立に近い姿勢よりも大殿筋・ハムストリングス・大腿四頭筋の活動が高かったと報告されています。
出典
- 論文・英語 Kipp K, Kim H, Wolf WI(2022) Muscle Forces During the Squat, Split Squat, and Step-Up Across a Range of External Loads in College-Aged Men
- 論文・英語 Aygun-Polat E, Guzel NA, Guruhan S, Polat Y, Karatas N(2025) Targeted muscle activation in Bulgarian split squat variations: effects of trunk position and suspension-based execution
- 動画・英語 Max Euceda How to do the BULGARIAN SPLIT SQUAT! | 2 Minute Tutorial
- 動画 VALX 山本義徳 筋トレ大学 【脚トレの常識】ブルガリアンスクワットをやらないのはもったいない!【筋トレ】
解説動画: ブルガリアンスクワットで狙う場所を変える3つの調整/前田のまいにちセルフケア ! by GronG
概要: 鍛えたい方の足を前にし、後ろ足をベンチや台に乗せて行う。つま先より膝が前に出ないよう注意し、上体をやや前傾させてしゃがむ。前後の足幅・上半身の角度・足の重心という3つの要素で、太もも前に効かせるかお尻や裏ももに効かせるかを変えられるのがこの種目の特徴になる。
前後の足幅: 足幅が狭い状態でしゃがむと運動の中心が膝関節になり、太もも前の大腿四頭筋によく効く。逆に足の幅をしっかり広げて行うと運動の中心が股関節に移り、ハムストリングスやお尻を使えるようになる。どこを鍛えたいかによって幅を調節する。
上半身の角度: 上体が起きている状態だと股関節の屈曲が少なくなるため、足幅にかかわらず太もも前がよく働く。反対に上体をしっかり前傾させると、足幅を広げていなくても股関節を後ろに引く動作がメインになり、ハムストリングスやお尻を使う動作になる。
足の重心: つま先側、特に母趾球に体重をかけると重心が前に移動し、膝がメインで動くスクワットになる。かかとに体重が乗るようにすると股関節を後ろに引く動作がメインになる。お尻を鍛えたいならかかと、太もも前を狙うならやや前、全体を使いたいなら足裏全体を意識するとよい。
実践の目安: 3つのポイントを踏まえて左右10回ずつ行う。動画ではお尻に効かせるフォームとして、足幅を広め・前傾姿勢・かかと重心の組み合わせで実演している。お腹に力を入れ、股関節を後ろに下げるイメージで動作する。膝が内側に入らないようつま先の上に膝が来るようにする。