税と制度図鑑
特定口座(源泉徴収あり)(口座の種類)
証券会社が税金を計算して、引いて、納めてくれる。証券会社が売買のたびに損益を計算し、利益が出たらその場で税金を差し引いて、代わりに納めてくれる口座です。税率は所得税・復興特別所得税の15.315%に住民税5%を加えたものです。年間の損益は証券会社が年間取引報告書にまとめるので…
特定口座(源泉徴収なし)(口座の種類)
計算はしてくれる。納めるのは自分。証券会社が年間の損益を計算して年間取引報告書を作ってくれるところまでは同じですが、税金は引かれません。自分で確定申告して納めます。国税庁のタックスアンサー(No.1476)は、源泉徴収のあり・なしの選択は口座ごと・年単位で行い、年の途中では変更できないと説明しています。…
一般口座(口座の種類)
計算も申告も、全部自分でやる。証券会社は損益を計算してくれず、年間の譲渡損益を自分で計算して確定申告する口座です。計算の手間は、特定口座なら証券会社が肩代わりします。国税庁の説明では、譲渡価額から取得費と委託手数料等を引いた額が譲渡所得等の金額で、税率は20%(所得税15%・住民税5%)です。名前の「一般」は…
NISA口座(口座の種類)
1人1口座。利益に税金がかからない器。この口座の中で買った商品から生じた売却益と配当・分配金が非課税になる制度です。中にNISA つみたて投資枠とNISA 成長投資枠の2つの枠があり、2024年から現在の形になって非課税で持ち続けられる期間の制限が無くなりました。1人1口座で…
NISA つみたて投資枠(非課税の器)
金融庁の基準を通った商品だけを、積み立てで。毎月などの定期的な買付に限って使える非課税枠です。対象商品は、長期・積立・分散に適していると金融庁が基準を定めた投資信託・ETFに絞られています。具体的には、信託契約期間が無期限または20年以上で、毎月分配型でなく、ヘッジ目的以外のデリバティブ取引を使わないことが条件です。…
NISA 成長投資枠(非課税の器)
個別株もETFも、まとめて買える枠。個別株・ETF・J-REIT(不動産投資信託)・投資信託などを、積立でも一括でも買える非課税枠です。年間の枠は240万円で、つみたて投資枠と併用できます。ただし、つみたて投資枠と成長投資枠を別々の金融機関で使うことはできません。生涯の非課税保有限度額(総枠)は1,800万円で…
iDeCo(個人型確定拠出年金)(非課税の器)
税が3回効く代わりに、60歳まで出せない。自分で掛金を出して運用し、原則60歳以降に受け取る私的年金です。掛金の全額が所得控除になり、運用益も非課税、受け取り時にも控除があるという、税制上の優遇が3段階で効く仕組みです。
企業型DC(企業型確定拠出年金)(非課税の器)
会社が出してくれている、自分の年金。会社が掛金を出し(事業主掛金)、運用する商品は従業員が自分で選ぶ年金制度です。掛金の上限は月5.5万円から、DB等の他の企業年金の掛金相当額を引いた額です(厚生労働省)。運営管理機関が提示する投資信託・保険・預貯金などから選んで運用し、その結果がそのまま将来の受取額になります。…
非課税枠の再利用(非課税の器)
売れば、枠は翌年に戻ってくる。現行のNISAでは、保有商品を売却すると、その商品を買ったときの金額(簿価)のぶんだけ、翌年以降に非課税枠が復活します。以前の制度には無かった仕組みで、使い方の自由度を大きく変えました。
譲渡益課税(約20%)(税金の計算)
もうけの2割は、先に決まっている取り分。上場株式や投資信託を売って得た利益にかかる税金です。所得税15%・復興特別所得税0.315%・住民税5%の合計で、給与などと合算せずに、この部分だけで税率が決まります(申告分離課税)。復興特別所得税は、基準所得税額(15%)の2.1%です。国税庁の説明では…
配当課税と配当控除(税金の計算)
受け取り方を選べる、数少ない場面。配当金には上場株式等(大口株主等以外)の配当で20.315%が源泉徴収されます(国税庁)。上場株式等以外の配当は20.42%(住民税は別)です。確定申告をしなくても済む場合もありますが、申告する場合は申告分離課税か総合課税かを選べます。総合課税を選ぶと配当控除という税額控除が使え…
損益通算(税金の計算)
損と利益をぶつけて、税金を減らす。同じ年の中で、ある取引の損失と、別の取引の利益を相殺して、差し引きの利益にだけ課税してもらう仕組みです。国税庁によると、上場株式等の譲渡損失は、同じ区分の譲渡益のほか申告分離課税を選んだ配当所得とも通算でき、給与や事業の所得からは引けません。…
繰越控除(3年)(税金の計算)
今年の損は、来年以降の利益から引ける。同じ年の損益通算をしてもなお引ききれなかった上場株式等の譲渡損失を、翌年以後3年間にわたって繰り越し、将来の上場株式等の譲渡益や、申告分離課税を選んだ配当から差し引ける制度です。国税庁のタックスアンサーによると、対象は金融商品取引業者等を通じた譲渡で、相対取引の損失は対象外…
外国税額控除(税金の計算)
二重に取られた税を、取り戻す。外国株式の配当は、まず現地の国で源泉徴収され、その残りに対して日本でも課税されます。同じ配当に2か国が課税している状態で、これを調整するのが外国税額控除です。日米租税条約により、株式の売却益(譲渡所得)は現地で課税されず、二重課税が生じるのは配当だけです。ヒロ税理士(YouTube)は…
取得単価(平均取得価額)(税金の計算)
いくらで買ったことになっているか。同じ銘柄を何回かに分けて買い、一部を売るときの取得費は、総平均法に準ずる方法で出した1単位あたりの金額に売った数をかけて求めます。国税庁の式は(A+B)÷(C+D)で、Aは最初の購入時(すでに売ったなら直前の売却時)の購入額、Bはその後の購入額、C・Dはそれぞれの株数です。…
確定申告が必要になる場合(手続き)
したほうが得なとき、しないといけないとき。給与をもらっている人は、給与と退職金以外の所得の合計が年20万円を超えると、原則として確定申告が必要です(国税庁No.1900)。この合計には、株の利益や配当も入ります。ただし、申告不要を選んだ配当と、源泉徴収ありの特定口座で申告不要を選んだ譲渡益は除かれます。…
年間取引報告書(手続き)
1年ぶんの成績と税金が、1枚に載っている。特定口座ごとに、取引をした年の翌年1月31日までに証券会社から交付される書類です。特定口座は1社につき1つ(課税未成年者口座を除く)なので、報告書も証券会社ごとに別々です。証券会社が計算した特定口座内の譲渡損益や配当等の額、源泉徴収された税額が、年間の合計で載っています。…
金融機関の変更(手続き)
変えられるが、タイミングに制約がある。NISA口座は1人1口座ですが、年単位で金融機関を変更できます。金融庁の「よくある質問」は、非課税保有限度額は国税庁が利用者ごとに一括管理するため、変更しても枠の合計は変わらないと説明します。iDeCo(個人型確定拠出年金)も、運営管理機関を変更できます。どちらも…
特定口座への受け入れ(手続き)
一般口座の株を、計算してもらえる側へ移す。一般口座で持つ上場株を、特定口座へ自由に動かせるわけではありません。ある証券会社のよくある質問は、一般口座の上場株式は直接移管できないと説明し、受け入れられるのは特定口座で買った株、特定口座間の移管、株式分割・合併で得た株、上場時の振替などとしています。相続・贈与では…
iDeCoの受け取り方(受け取り方)
出口の選び方で、手取りが変わる。iDeCo(個人型確定拠出年金)の資産は、一時金(まとめて)、年金(分割)、またはその併用で受け取ります。iDeCo公式サイトによると、年金は5年以上20年以下の期間で受け取り、運営管理機関によっては終身年金も選べます。一時金は受給権発生後75歳までに請求が必要です。…
普通分配金と元本払戻金(受け取り方)
同じ分配金でも、中身は2種類ある。投資信託の分配金は、自分の個別元本(購入時の基準価額)を基準に2つに分かれます。日本証券業協会によると、決算時の基準価額が個別元本を上回る部分にあたる分配金が普通分配金(課税対象)、下回る部分にあたる分配金が元本払戻金(特別分配金)で…
相続と証券口座(受け取り方)
残された人が、いちばん困る手続き。口座の名義人が亡くなると、その口座は凍結され、売買できなくなります。相続人が手続きをして、自分の口座へ移管してから売却する流れになります。現金化してから分けることはできません。