年間取引報告書

手続き

変わりやすさ: 骨格は安定

1年ぶんの成績と税金が、1枚に載っている

どういう制度?

特定口座ごとに、取引をした年の翌年1月31日までに証券会社から交付される書類です。特定口座は1社につき1つ(課税未成年者口座を除く)なので、報告書も証券会社ごとに別々です。証券会社が計算した特定口座内の譲渡損益や配当等の額、源泉徴収された税額が、年間の合計で載っています。源泉徴収ありの口座は、申告するかしないかを口座ごとに選べます。

使うとどうなる

特定口座内の損益は証券会社が計算するので、確定申告で1件ずつ計算し直す必要はありません。源泉徴収ありの口座で譲渡損失があると、配当等の総額から損失を引いた額に対して源泉徴収されます。損失を損益通算や繰越控除(3年)に使うには確定申告が必要で、譲渡のなかった年も繰越のための申告が要ります。NISA口座内の損失は、どちらの対象にもなりません。

手続きと期限

国税庁の確定申告書等作成コーナーでは、報告書の右上にある「源泉徴収の選択」(有・無)と「勘定の種類」を選び、年間の取引損益と源泉徴収税額などを入力します。源泉徴収口座では、申告に含めるものもその画面で選びます。報告書に載るのは特定口座の中の取引だけです。2019年4月1日以後に出す申告書では、報告書などの添付書類の提出は不要です。

注意(変わりうるところ)

複数の口座の損益を通算するには、通算したい口座の報告書がすべて要ります。税理士KOBAYASHIちゃんねる(YouTube)は、国税庁の案内にあるルールとして、申告する口座は選べても1回の売却ごとには選べないこと、譲渡損失を申告するなら同じ口座の配当等も合わせて申告すること、申告した内容は後から取り消しも追加もできないことを説明しています。

確認先(一次情報)

利用している証券会社の電子交付ページ、国税庁の確定申告の手引き。

出典

  1. 公的機関 国税庁(2026) No.1476 特定口座制度
  2. 公的機関 国税庁(2026) No.1474 上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除
  3. 公的機関 国税庁 【確定申告書等作成コーナー】-特定口座年間取引報告書を確認
  4. 公的機関 国税庁 【確定申告書等作成コーナー】-「金融・証券税制(特定口座)」画面の入力例
  5. 公的機関 国税庁 【確定申告書等作成コーナー】-「特定口座年間取引報告書」等の提出について
  6. 動画 税理士KOBAYASHIちゃんねる 【うまく使ったもん勝ち】このルールを知らずに特定口座の確定申告は無茶!複数の特定口座を持っている人は必見!譲渡損失の繰越控除/損益通算/配当控除

解説動画: 株式の売却・配当などの確定申告~自宅からスマホでかんたん手続き~/国税庁動画チャンネル

報告書の中身が自動で入る: 特定口座の場合、マイナポータル連携を使えば、証券会社から発行される特定口座年間取引報告書の内容が確定申告書に自動入力される。手で転記する作業がなくなる、というのがこの動画の主眼。

スマホだけで完結する: 確定申告書等作成コーナーを使えば、特定口座での取引も、特定口座以外での株式の売却も、配当の受け取りも、画面の案内に沿って入力するだけで申告書が作れる。必要なのはマイナンバーカードとスマホの2つだけ。

実際どれくらい使われているか: 令和6年分の所得税の申告ではおよそ4人に3人がe-Taxを利用しており、年々増えている、と実数で示される。手書きと比べて計算誤りが起きにくい点も利点として挙げられている。