繰越控除(3年)

税金の計算

変わりやすさ: 骨格は安定

今年の損は、来年以降の利益から引ける

どういう制度?

同じ年の損益通算をしてもなお引ききれなかった上場株式等の譲渡損失を、翌年以後3年間にわたって繰り越し、将来の上場株式等の譲渡益や、申告分離課税を選んだ配当から差し引ける制度です。国税庁のタックスアンサーによると、対象は金融商品取引業者等を通じた譲渡で、相対取引の損失は対象外、一般株式等の所得からも引けません。

使うとどうなる

損失を繰り越しておけば、利益が出た年の税金を減らせます。100万円の損を繰り越し、翌年100万円の利益が出れば税金はゼロで、実額で20万円前後の差です。サンデーマネーチャンネルは、70万円の損の後に20万円・20万円・50万円の利益が続く例で、税率20.315%で、税が約18万円から約4万円になると説明しています。

手続きと期限

損失が出た年に確定申告をし、その後も損失を使い切るか3年が過ぎるまで毎年申告する必要があります。国税庁によると、譲渡のなかった年も、付表と明細書を付けた申告が要ります。株式トレーダーの川合一啓(YouTube)は、作成コーナーで前年の繰越損失を入れ忘れると翌年に引き継がれないと、画面を見せて説明しています。

注意(変わりうるところ)

NISA口座内の損失は繰り越せませんし、3年を過ぎた損も使えなくなります(国税庁)。繰り越しのために申告すると、申告不要にできた株の利益も所得に含まれ、配偶者控除の判定や国保料に響きうると、サンデーマネーチャンネル(YouTube)は説明しています。損で相殺しきれない利益が大きい年ほど響くので、確認してから決めてください。

確認先(一次情報)

国税庁のタックスアンサー、確定申告書等作成コーナーの手引き。

出典

  1. 公的機関 国税庁(2026) No.1474 上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除
  2. 公的機関 国税庁(2026) No.1476 特定口座制度
  3. 動画 サンデーマネーチャンネル 株の3年間損失繰越控除の落とし穴!実は確定申告すると損をする?
  4. 動画 株式トレーダー川合一啓 公式YouTube 絶対やるべし!!株の損失「繰り越し」確定申告の仕方。詳しく解説します。

解説動画: 上場株式等の譲渡所得等及び配当所得の申告手続/国税庁動画チャンネル

連続して申告する必要がある: 国税庁が明言している最重要点。繰越控除の適用を受けるためには、連続して確定申告を行うことが必要。1年でも空けると権利が切れる。

取引が無かった年も申告する: 上場株式の売却がなかった年であっても、繰り越した譲渡損失を翌年に繰り越すためには確定申告が必要と、わざわざ注意として述べられている。ここを知らずに権利を失う人が多い部分。

損益通算とセットで理解する: 同じ回で譲渡損失の損益通算も扱われており、その年に相殺しきれなかった分を翌年以降へ送るのが繰越控除という関係で説明される。