道具と材料図鑑

乾燥米麹(麹と種菌)

乾燥米麹は、蒸した米に麹菌を育てて乾燥させたもので、常温で保存できるぶん扱いやすい麹です。蒸した米に麹菌を育てた生麹を、約40℃の温風で乾かしたものです(糀ちゃんねる)。水分を飛ばすぶん常温でも保存でき、扱いやすい—— 塩麹・甘酒・味噌のどれから始めるにしても、最初に買うのはこれで構いません。…

生米麹(麹と種菌)

生米麹は、乾燥させていないできたての麹で、香りは強いぶん日持ちがしません。乾燥させていない、できたての麹です。麹菌が生きたまま残っていて、酵素の力が強いと言われます(発酵食大学・ゆきこうじ料理チャンネル)。実験室の研究では、α-アミラーゼ活性は麹菌が増える途中でピークを迎え…

ヨーグルトの種菌(麹と種菌)

ヨーグルトの種菌は、市販のプレーンヨーグルトを種にする方法と、粉末の専用種菌を使う方法の2つがあります。牛乳を固める乳酸菌を、種として加えて作るヨーグルトです。種には、生きた菌が入った市販のプレーンヨーグルトを使う方法と、粉末の専用種菌を使う方法があります。どちらも、牛乳を185°F(約85℃)まで加熱してから…

納豆菌(種菌)(麹と種菌)

納豆菌(種菌)は、乾燥大豆500gに対して1gほどで仕込める菌です。市販の納豆を冷凍して小さく切り、種にする方法もあります。枯草菌の仲間で、熱に強い芽胞(胞子の殻)を作ります。熱に強い芽胞はパンの焼成でも残ると、パンの糸引きを扱った総説が述べています。納豆の作り方の数字は、動画ごとに違うので…

米ぬか(麹と種菌)

米ぬかは、糠床の本体そのものであり乳酸菌や酵母の餌にもなる材料で、栄養が多いぶん傷みやすい特徴があります。玄米を精米したときに削られる外側の部分(外皮や胚芽)です。糠床の本体そのものであり、乳酸菌や酵母の餌にもなります。糠床は、米ぬかに塩と水を混ぜた床に野菜を漬けて発酵させるものです。精米のあとから傷みやすく…

塩(塩と材料)

塩は、仕込みでは調味ではなく、腐敗菌を止めて狙った菌だけを残すための条件として働きます。仕込みの塩は調味ではなく、腐敗菌を止めて狙った菌だけを残すための条件です。だからレシピの塩分を自己判断で減らすと、失敗ではなく危険側に振れます。バージニア工科大学の資料は、塩が少ないとカビや汚染菌が増え…

大豆(塩と材料)

大豆は、味噌・納豆・醤油・テンペの主原料で、たんぱく質を麹菌や納豆菌がうま味(アミノ酸)に変えます。味噌・納豆・醤油・テンペの主原料です。たんぱく質が多く、麹菌や納豆菌がこれを分解してうま味(アミノ酸)に変えます。生の大豆にはトリプシンインヒビターという、消化酵素の働きを妨げる成分が含まれており…

米(塩と材料)

米は、麹を育てる土台であり、甘酒ではでんぷんが分解されて甘みのもとになる材料です。麹を育てる土台であり、麹甘酒の甘みは、麹菌の酵素が米のでんぷんを分解してできるブドウ糖です(酒造会社の八海醸造の研究者らの論文)。LifebyMikeG(YouTube)は、麹菌は乾いたままの米には育たず…

昆布・唐辛子・山椒(副材料)(塩と材料)

昆布・唐辛子・山椒(副材料)は、うま味や香りを足すだけでなく、唐辛子には防カビの働きもあるとされる副材料です。糠床や漬物に加える副材料です。昆布のうま味成分はグルタミン酸で、池田菊苗が1908年に突きとめました。唐辛子は香りと辛み、山椒は香りを立てます。漬物メーカーの東海漬物と九州大学のチームは…

ホーロー容器(容器と重し)

ホーロー容器は、金属にガラス質を焼き付けた容器で、酸にも塩分にも強くにおいも移りにくい仕込み向きの容器です。金属にガラス質を焼き付けた容器です。酸にも塩分にも強く、においが移りにくく、光を通さない—— 糠床や味噌の仕込みで扱いやすい選択のひとつです。みそ仕込みを解説するのだみそチャンネルは、陶器・ガラスと並べて…

ガラス瓶(容器と重し)

ガラス瓶は、陶器のかめに代わる容器として、米国の大学の指針が挙げるものです。透明なので、中身の変化を外から見て確かめられます。まず確かめたいのは、食品用と書かれているかどうかです。ふたの作りで、カビや産膜酵母の出方が変わることが、英語圏の検証動画でも見られています。ガスが出る仕込みでは…

漬物樽・かめ(容器と重し)

漬物樽・かめは、重石をかけて水を上げる白菜漬けや梅干しなど、量を仕込むときに使う容器です。白菜漬け、梅干し、大量の味噌など、重石をかけて水を上げる仕込みに使います。陶製のかめは重くて安定し、温度が変わりにくい。樹脂製の樽は軽くて扱いやすく、価格も抑えられます。ふちに溝を彫って水を張り…

重石(容器と重し)

重石は、材料を押さえて水を上げ、空気に触れる面を無くすための道具です。材料を押さえて水を上げ、空気に触れる面を無くすための道具です。バージニア工科大学とイリノイ大学の指針は、野菜を汁の1〜2インチ(約2.5〜5cm)下に保つよう求めています。前者は、沈めると酸素が遠ざかり、乳酸菌が競争で有利になるとも書きます。…

押し蓋(容器と重し)

押し蓋は、重石と材料のあいだに挟んで、点で掛かる重さを面に広げて均一に伝える板です。重石と材料のあいだに挟む平たい板です。野菜を漬け汁の下に沈め続けるのが役目で、野菜が汁から出て空気に触れると、カビの入口になります。米国の大学の拡張機関の指針は、野菜を汁の下1〜2インチ(約2.5〜5cm)に保つよう勧めています。…

保存袋(ジッパー袋)(容器と重し)

保存袋(ジッパー袋)は、中の空気を抜いて封をするだけで空気を断てる、重石も押し蓋も要らない容器です。袋の中の空気を抜いて封をすれば、それだけで空気を断てます。空気を断つだけなら、重石も押し蓋も要りません。味噌や糠床を少量ずつ試すとき、冷蔵庫のすき間で仕込むときに向きます。失敗しても捨てやすいのも利点です。…

温度計(はかる道具)

温度計は、発酵の失敗で最も多い原因である温度を、体感ではなく数字で確かめるための道具です。発酵の失敗で最も多い原因は温度です。「あたたかい場所」「人肌」といった感覚的な言い方は、人によって10℃以上ずれます。最初に買う道具を1つだけ挙げるなら温度計——麹菌は35℃前後、乳酸菌は20〜40℃…

デジタルスケール(はかる道具)

デジタルスケールは、%でしか決められない仕込みの塩分を、重量から正確に量るための道具です。仕込みの塩分は%で決まり、%は重量からしか出せません。大さじ何杯という計り方では、塩の粒の大きさで実際の量が変わります。米国の大学の公開講座(UC ANR)は…

pH試験紙(はかる道具)

pH試験紙は、液体の酸性度を色で示す紙で、pH4.6以下という安全側の目安に入ったかを見る道具です。液体の酸性度を色で示す紙です。発酵が進むほどpHは下がり、下がるほど腐敗菌が増えにくくなります。pH4.6以下は、ボツリヌス菌が増えられない目安として使われる値で、瓶詰めやピクルスを仕込むときの判断材料になります。…

ヨーグルトメーカー・発酵器(はかる道具)

ヨーグルトメーカー・発酵器は、設定した温度を長時間保つ箱で、季節に左右されず一定の発酵を保てます。ヨーグルトメーカーは、決めた温度を長く保つ箱です。米国アラスカ大学の普及資料は、種を入れた牛乳を約43℃(110°F)で4〜7時間保温すると書いています。保温が高すぎても低すぎても菌の増えが遅れるため…

食品用アルコールスプレー(衛生と保存)

食品用アルコールスプレーは、発酵の失敗の多くが仕込む前の雑菌にあるため、容器や道具や手を消毒するために使います。容器・道具・手を拭くための消毒用アルコールです。発酵の失敗の多くは、仕込む前にすでに入っていた雑菌が原因です。狙った菌が優位に立つまでの数日間、他の菌を減らしておくことが効きます。…

さらし・ふきん(衛生と保存)

さらし・ふきんは、容器の口に掛けて空気は通しながら、ほこりと虫は防ぐための布です。容器の口に掛けて輪ゴムで留めると、空気は通しながら、ほこりと虫は防げます。酢、コンブチャ、サワードウの種のように酸素が必要でガスも出る仕込みでは、密閉するより布が正解です。麹づくりでは、蒸した米を包んで保温にも使います。…

蒸し器・せいろ(衛生と保存)

蒸し器・せいろは、材料を湯に浸けずに蒸気で火を通す道具です。せいろ(蒸し籠)や、専用の鍋とセットの蒸し器があり、湯を沸かした鍋の上に重ねて使います。大豆を蒸してから麹菌を付けて仕込む製法があり、仕込みの前の下ごしらえに使います。湯に入れて加熱すると、密封した場合よりビタミンの損失が多いことは…