pH試験紙

はかる道具

pH試験紙は、液体の酸性度を色で示す紙で、pH4.6以下という安全側の目安に入ったかを見る道具です。

どんなもの?

液体の酸性度を色で示す紙です。発酵が進むほどpHは下がり、下がるほど腐敗菌が増えにくくなります。pH4.6以下は、ボツリヌス菌が増えられない目安として使われる値で、瓶詰めやピクルスを仕込むときの判断材料になります。米国の公的機関(NCHFP、ジョージア大学)は、コンブチャの種液をpH試験紙で測り、pH4.0以下なら仕込みに進み、超えるなら使わないよう示しています。

選び方

pH3〜7あたりを細かく読めるものを選びます。0〜14の広範囲タイプは、発酵で見たい範囲の刻みが粗すぎて役に立ちません。試験紙のほか、デジタルのpH計もありますが、家庭では紙で十分です。色の刻みが細かいものを選ぶと、麹や漬物のpHの変化を追いやすくなります。色の判定は人の目に左右されるぶん、メーターほどの精度はありません。

使い方のコツ

液の部分に浸して、数秒後に色見本と比べます。固形物ではなく上澄みや漬け汁で測ります。紙の判定は目視なので、あくまで目安です。米国オレゴン州立大学の公的機関は、自己流に変えたレシピの安全性をpHの数値だけで判定することを勧めておらず、検査済みレシピの塩加減と時間を守るよう勧めています。pHが下がっているからといって、密閉した自家製食品を常温保存してよいことにはなりません—— 冷蔵と併せて考えてください。

手入れ・注意

湿気で変色するので、密閉して乾燥した場所に。指で触れた部分は正しく反応しないので、端を持って使います。一度使った試験紙は使い回さない——雑菌や前の液が残り、次の結果が狂います。ザワークラウトのpHを試験紙で記録し続けた動画(Matthew Cress、YouTube)は、同じ色でも日によって読み取りに迷う場面があったと話しており、僅かな色の違いを厳密に読み分けるのには向きません。

出典

  1. 公的機関・英語 National Center for Home Food Preservation, University of Georgia Kombucha Tea
  2. 公的機関・英語 Jeanne Brandt(Oregon State University Extension)(2016) pH paper to test acidity, overflowing jars
  3. 動画・英語 Matthew Cress Testing the pH of Sauerkraut

解説動画: 【中3理科c6】酸性アルカリ性の特徴!イオンを探す実験!pHも。【つめこみました】/ぽにょん 中学理科あにめ!

色で酸かアルカリか: 動画はまずリトマス紙をおさらいします。酸性は青い紙を赤に、アルカリ性は赤い紙を青に変える、あの反応です。紙の色だけで性質を言い当てられる、という話です。ほかに調べるものとしてBTB溶液とフェノールフタレイン溶液を出し、BTBは酸性で黄、中性で緑、アルカリ性で青に変わると見せます。中性の食塩水に浸けたリトマス紙は、赤も青も色が変わらないままでした。

色を変えている正体: 次に薄い塩酸と水酸化ナトリウム水溶液に電流を流し、リトマス紙の色が陽極と陰極のどちら側で変わるかを見る実験に進みます。そこから酸性を決めているのは水素イオン、アルカリ性を決めているのは水酸化物イオンだと導き、一緒に生じる塩化物イオンやナトリウムイオンは色を変えなかったと結論づけます。少ない量の水溶液でも、しっかり電離しているからだと補足します。

試験紙は強さも読む: そのうえで、リトマス紙より便利なものとしてpH試験紙が出てきます。塩酸に浸けると赤、食塩水は緑、石けん水は青、水酸化ナトリウム水溶液はもっと濃い青。身近な酢も測って見せながら、酸性から中性、アルカリ性までを一枚で幅広く教えてくれるのが強みだと述べます。リトマス紙が赤か青かの二択なのに対して、こちらは段階で読めるわけです。

強さはpHで表す: 同じ酸性でもマグネシウムを入れたときの泡立ち方が違うことから、酸性やアルカリ性には強さの差があると示し、それをpH(酸性度)という尺度で表すとまとめます。中性が7、小さいほど酸性で大きいほどアルカリ性。強すぎる酸もアルカリもものを溶かすので扱いには注意、と付け加え、教科書と合わせて繰り返し見てほしいと呼びかけて終わります。