保存袋(ジッパー袋)

容器と重し

保存袋(ジッパー袋)は、中の空気を抜いて封をするだけで空気を断てる、重石も押し蓋も要らない容器です。

どんなもの?

袋の中の空気を抜いて封をすれば、それだけで空気を断てます。空気を断つだけなら、重石も押し蓋も要りません。味噌や糠床を少量ずつ試すとき、冷蔵庫のすき間で仕込むときに向きます。失敗しても捨てやすいのも利点です。Yuらのチームは、キムチを入れた3種類のポリエチレン袋を4〜5℃で90日比べ、空気を通す袋で酵母とカビが最も早く増えたと報告しています。

選び方

食品用と書かれた袋を選びます。米国の国立家庭食品保存センターの指針は、食品が触れるのは食品用のプラスチックだけにし、ごみ袋は使わないよう書いています。ガスが出る仕込みには向きません。同じ実験では、密閉した袋のキムチに二酸化炭素がたまり、膨らむおそれがありました。一方向弁つきの袋は圧力を調整でき、官能評価も最も高い結果でした。

使い方のコツ

材料を入れたら、袋の口を少し開けたまま水を張ったボウルに沈めると、水圧で空気が押し出されます(水は入れません)。そのまま口を閉じれば、空気がほぼ残りません。シクロエの家(動画)は、白菜1kgに塩50gを入れた袋の空気を抜いて平らにし、約1kgの重石を3時間のせて水を出しています。そのあと絞って同じ袋に戻し、味付けして空気を抜き、重石なしで野菜室に3日置きます。

手入れ・注意

袋は二重にして、受け皿に平たく並べます。シクロエの家(動画)は、キムチを袋のまま野菜室に3日置くと汁が漏れていて、二重にして良かったと話しています。農林水産省の梅干しのレシピは、袋の内側を35度以上の焼酎かお酢で消毒してから塩と梅を混ぜています。仕込んだ日付を袋に直接書いておくと、いつのものか分からなくなりません。

出典

  1. 論文・英語 Yu HJ, Park SH, Kim EH, Choi Y-J, Min SG(2023) Effect of headspace gas composition in kimchi packaging on the quality characteristics of kimchi
  2. 公的機関・英語 National Center for Home Food Preservation, University of Georgia Suitable Containers, Covers, and Weights for Fermenting Food
  3. 公的機関 農林水産省 梅干し 和歌山県 | うちの郷土料理
  4. 動画 シクロエの家 【無添加】切って袋に入れるだけ。白菜の芯も漬け汁も無駄なく活用。簡単なのに美味しすぎるシンプルなキムチの作り方

解説動画: 【ジップロックで簡単】生みその作り方|手作り味噌|味噌作り|米麹|米味噌|料理教室の先生|料理研究家/料理教室のBonちゃん

材料と大豆の準備: 材料は大豆と米麹を250gずつ、塩100gです(→大豆)。大豆はきれいに洗ってから四倍ほどの水に一日つけ、しわが消えてふっくら戻るまで置きます。圧力鍋なら圧がかかってから弱火で三分、ピンが下がるまでそのまま放置。持っていなければ普通の鍋で柔らかくなるまで煮ます。煮汁は後で使うので捨てません。

潰して麹と合わせる: 煮ている間に麹と塩を合わせ、空気を含ませるように振っておきます。茹で上がった大豆はザルにあげ、潰していきます。ハンドブレンダーやフードプロセッサーがあると楽だそうで、潰し上がりの状態も画面で見せています。人肌まで冷めてから塩切り麹を加えるのが要点で、取っておいた煮汁を足しながら耳たぶくらいの柔らかさに整えます。

袋の口を汚さない: ここから袋に詰めていきます。袋の口に味噌が付くとカビの原因になるため、口をきちっと裏返してから中身を入れます。詰め始める前に閉じる面をよけておく、という順番です(→味噌の表面のカビ)。

角から空気を抜く: 詰め方は下からです。袋の底の角に空気が残らないよう押し込み、そのまま上へ向かって順に押し上げていきます。上まで来たら片側から寄せ、続けて反対側からも寄せて封をします。寄せ方はじわじわとで、少しずつ追い込むように進めます。空気はカビの餌なので、しっかり抜くことがポイントだと言います(→酸素(好気と嫌気))。

常温で三か月置く: 封をしたら常温で三か月ほど置けば食べられると言います。大豆250gぶんで作りましたが、同じ袋なら倍の量も作れるとのこと。加熱殺菌をしない生の味噌になるという紹介で始まった一本で、出来上がりを開けて味を見ながら、香りが豊かでコクのある優しい味だと話し、ぜひ作ってみてほしいと呼びかけて終わります(→味噌)。