納豆菌(種菌)

麹と種菌

納豆菌(種菌)は、乾燥大豆500gに対して1gほどで仕込める菌です。市販の納豆を冷凍して小さく切り、種にする方法もあります。枯草菌の仲間で、熱に強い芽胞(胞子の殻)を作ります。熱に強い芽胞はパンの焼成でも残ると、パンの糸引きを扱った総説が述べています。納豆の作り方の数字は、動画ごとに違うので、この項目では範囲で示します。

どんなもの?

納豆を作るための菌で、蒸した大豆に混ぜて保温すると、糸を引く納豆になります。粉末の種菌は、乾燥大豆500gに1gが目安と、解説動画(Luvele Life)は話しています。芽胞は熱に強く、加熱しても死にくい殻を持ちます。種は冷凍して保存でき、解説動画(Natto Dad)は、冷凍した納豆を1切れずつ使うと話しています。器具の扱いも、この前提で考えてください。

選び方

市販の納豆を種にする場合、Natto Dad は冷凍して9つに切り、1切れを乾燥大豆450gぶんとして使うと話しています。粉末の種菌は、Luvele Life の分量(乾燥大豆500gに1g)が参考になります。必要になるまで冷凍しておき、使う分だけ解凍するのが扱いやすいです。どちらも、種は大豆に均一に混ぜるのが大事だと動画は言います。

使い方のコツ

乾燥大豆は一晩(20〜24時間)水に浸します。圧力鍋で40分蒸す(Natto Dad)か、2時間半〜3時間ゆでます(Luvele Life)。種を混ぜるときの温度は動画で違い、Luvele Life は45℃未満、Natto Dad は約80℃まで冷まします。動画の数字では、35〜45℃で18〜24時間発酵させ、Luvele Life は冷蔵庫でさらに1日ねかせます。

手入れ・注意

空気を通す工夫を、2つの動画がしています。Luvele Life はふたを外し、Natto Dad は穴を空けたフィルムをかぶせます。納豆菌が酸素を必要とするかは、論文では確かめられていません。長くても24時間が上限だと Natto Dad は話しています。納豆の器具は、糠床・味噌・パン種と分けてください。枯草菌を含むBacillus属が、パンの糸引き(ロープ病)を起こすと総説は報告しています。

出典

  1. 論文・英語 Kubo Y ほか(Applied and Environmental Microbiology)(2011) Phylogenetic analysis of Bacillus subtilis strains applicable to natto (fermented soybean) production
  2. 論文・英語 Pacher N ほか(Foods)(2022) Ropiness in Bread—A Re-Emerging Spoilage Phenomenon
  3. 動画・英語 Luvele Life(YouTube) How to Make Natto | Japanese Fermented Soy Beans
  4. 動画・英語 Natto Dad(YouTube)(2020) Homemade Natto by Natto Dad Revamped 2020

解説動画: 【手作り納豆】クーラーボックスと市販の納豆で作れる!食べて実感、この美味しさ💛 ヨーグルトメーカー、炊飯器、納豆菌、必要なし。How to make Natto/Fermented Soy Beans/COOKBOOK Japan

市販の納豆を種にする: 動画が用意する材料は、乾燥大豆と市販の納豆の二つだけです。粉末の種菌もヨーグルトメーカーも炊飯器も使いません。前日のうちに大豆2カップを洗い、たっぷりの水に浸けて一晩置きます。翌朝は前日の豆と並べ、水を吸ってふくらんだ様子を見せます。そこから火にかけて下ゆでし、出てきたアクをすくってから、圧力鍋で弱火10分、火を止めて30分蒸らすまで進めます。

熱いうちに混ぜる: ゆで上がった大豆はボウルに移し、指でつぶれる柔らかさになったかを確かめます。ここで加える種は市販の納豆を1/2パックだけで、量としてはごくわずかです。大事なのは大豆が熱いうちによく混ぜること。容器は納豆用のものをあらかじめ用意しておき、混ぜ終えたら4つに分けて、ペーパータオルをのせてから蓋をします。

クーラーボックスで保温: 保温に使うのはクーラーボックスに発泡スチロールを敷いたもので、熱源は2Lのボトルに入れた湯です。箱は湯であらかじめ温めておき、そこへ容器を並べたら、タオルで覆って蓋をします。湯は10時間おきに2回取り替え、この状態で45℃くらいで約30時間発酵させると説明します。

冷蔵で味を落ち着かせる: 30時間たったら取り出して冷まし、冷蔵庫で2日間おいて熟成させます。食べるときは塩を少し加えるだけでいいと話し、あまりにおいしいので10日に1度は仕込んでいるとも述べます。粉末の種菌が手元になくても、市販の納豆ひとかけが種の役目を果たす——この道具の、いちばん手前にある入口です。