蒸し器・せいろ
衛生と保存
茹でると、うま味が湯に出ていく
どんなもの?
茹でると水に溶け出す成分が、蒸せば材料の中に残ります。味噌の大豆、納豆の大豆、麹の米は、いずれも蒸すのが基本です。麹づくりでは特に、炊いた米では水分が多すぎて麹菌より雑菌が優位になります—— 蒸す必要があるのは、味の問題だけではありません。
選び方
金属の蒸し器は手入れが簡単、木のせいろは余分な水滴が落ちにくいという違いがあります。手持ちの鍋に載る蒸し板と、ざるでも代用できます。まずは代用から始めて、続きそうなら専用のものを検討すれば十分です。
使い方のコツ
湯が沸いてから材料を入れる。途中で湯が切れると空焚きになります—— 大豆は1時間近く蒸すので、差し湯を用意しておいてください。布を敷くと、材料が網目に落ちず、後片付けも楽です。
手入れ・注意
木のせいろは洗剤を使わず、湯とたわしで洗って完全に乾かす。乾かし方が甘いとカビます。金属のものは、蒸し板の縁に食材が残りやすいので確認してください。
解説動画: 【せいろ入門編】全然めんどくさくないむしろ楽でしかない!蒸篭の徹底解説!/Tomoe-Ya Kitchen Labo
竹・杉・ヒノキの違い: 木のせいろは竹・ヒノキ・杉・松があり、ヒノキ以外はほとんど同じだと言います。ヒノキは耐久性に優れて一生使えるとも言われる一方、竹や杉は一〜二年ほどが目安。ただ蓋まで揃えても数千円で買い替えられるため、まずは竹から使い始めたそうです。蒸すと木の香りがほんのり移る程度だとも話します。
使う前に水で濡らす: 使う前に、せいろ全体を水で濡らします。焦げ付きを防ぐためで、濡らしたあとは拭かずに水を切るだけ。しばらく置いて水を含ませてから材料をのせてもよいそうです。鍋に直接のせると焦げやすいので、受け台を挟むと安定すると勧めます。菜箸を渡す方法もあるが安定しないとのこと。加熱は三十分ほどまでを目安にという注意も添えます。
敷くものと蒸す時間: 材料が底に貼りつかないよう、さらし・ふきんやクッキングシート、キャベツの葉などを敷きます。油が木に染みるのを防ぐ役目もあるそうです。丸く切り抜いた紙でも普通の紙でも構わないとのこと。湯が沸いてからせいろをのせ、野菜と豚肩ロースなら強火で五分ほど。そのまま食卓へ出して器としても使えると話します。
茹でとの違いを味わう: 食べながら、茹でとは違ってうま味や甘みが残ると話します。茹でると栄養が湯に流れてしまうという言い方もしていて、塩を振るだけで足りると評します。皮ごと蒸した人参も、素材そのままの味だと言います。れんこんやかぼちゃ、舞茸も豚肉と一緒に同じせいろで蒸していて、調理そのものは五分ほどで済むと繰り返しています。
洗って、しっかり乾かす: 洗剤は使わず、たわしと水洗いで足ります。木に染みてしまうためで、汚れが目立つときだけ使えばよいとのこと。洗ったら乾いた布巾で水気を取り、風通しのよい場所で自然乾燥させます。天日干しはひび割れのもとなので避けます。しまうときは新聞紙に包み、カビが目立ってきたら買い替えどきだと話します。