ガラス瓶

容器と重し

ガラス瓶は、陶器のかめに代わる容器として、米国の大学の指針が挙げるものです。透明なので、中身の変化を外から見て確かめられます。まず確かめたいのは、食品用と書かれているかどうかです。ふたの作りで、カビや産膜酵母の出方が変わることが、英語圏の検証動画でも見られています。ガスが出る仕込みでは、ふたを締め切らないことも大事です。

どんなもの?

1クォート(約1L)のガラス瓶は、エアロック式のふたと組み合わせて、小さな仕込みに向くと、米国の大学の指針が書いています。英語圏の検証動画は、ピクルス・ザワークラウト・ケール・ミニトマトを瓶で7日から30日仕込み、ふたを開けて膜やカビの出方を比べています。毎日、ガスや膜の変化を見られるのが、ガラスの利点です。

選び方

ふたは金属を避け、樹脂のものを選びます。米国の大学の指針(Illinois Extension)は、金属のふたは酸と塩のもとで劣化しうるので、樹脂のふたを使うよう書いています。金属のふた輪(リング)も、塩水に触れると錆びることを、Clean Food Living(英語の検証動画)は見せています。買う前に、ふたの素材と、ガスを逃がす作りを確かめます。

使い方のコツ

発酵でガスが出る仕込みは、完全に密閉しない。ふたは締め切らず、ゆるめて置いてガスを逃がします。ただ、ゆるいふたは空気も入る二方向の作りになり、産膜酵母が出やすいと、Clean Food Living は説明しています。ケールを3週間仕込んだ比べでは、ゆるめたふたは産膜酵母がかなり出て、空気を抜くポンプ付きのふたはごくわずかでした。野菜の仕込みでは、容器の口を清潔な厚手の布で覆うと、虫とカビを防げます(ジョージア大学の指針)。

手入れ・注意

瓶は、鍋で煮沸して消毒できます。Penn State Extension(米国の大学)は、瓶を水に沈めて10分煮沸し、冷ましてから使うと書いています。洗うときは熱い洗剤水で洗い、とても熱い湯でよくすすぐ(ジョージア大学の指針)。塩素系の漂白剤で消毒しないのが、Virginia Tech(米国の大学)の指針です。残った塩素が、発酵する菌の増殖を妨げるおそれがあるからです。

出典

  1. 公的機関・英語 University of Illinois Extension Fermenting Equipment
  2. 公的機関・英語 National Center for Home Food Preservation, University of Georgia Suitable Containers, Covers, and Weights for Fermenting Food
  3. 公的機関・英語 Penn State Extension Let's Preserve: Fermentation - Sauerkraut and Pickles
  4. 公的機関・英語 Eifert JA, Boyer RR, Williams RC(Virginia Tech) Vegetable Fermentation
  5. 動画・英語 Clean Food Living BEST FERMENTATION LIDS (and worst) Tested with Results!

解説動画: 瓶の消毒方法 | らっきょうや梅シロップの大型果実酒びん | 簡単アルコール消毒のやり方/ほっこりクッキング Hokkori Cooking

大きな瓶は熱湯厳禁: らっきょうや梅仕事に使う大きなガラス瓶は、果実酒瓶という名前で売られています。この瓶は熱湯厳禁で、瓶の底と付属の紙に注意書きがあると指摘します。鍋に入らないから煮沸できないのではなく、そもそも熱湯がだめだという話です。急な温度差でガラスは割れ、しかも勢いよく割れるので要注意だとしています。

洗って水気を取る: そこで勧めるのがアルコールでの消毒です。手順はまず、瓶と蓋をよく洗い、内側に洗剤が残らないようすすいでから水気を取る。次に自分の手も洗ってから、アルコールで拭くかビニール手袋をはめておきます。ここまで済ませてから消毒に移るという順番で、瓶だけでなく手の側の下ごしらえも飛ばさないよう念を押しています。

度数で使い方が違う: 消毒に使えるアルコールは度数がまちまちで、果実酒用の酒がおよそ35%、台所用が50%、消毒用エタノールが75%ほどだと並べます。効果がいちばん期待できるのは70〜80度と言われるので、心配なら消毒用エタノールを。果実酒は漬けないという人なら、瓶の消毒のためだけに買うより、手頃な台所用のもので構わないとも言い添えます。

瓶の中に液を回す: 度数の低いものを使うときは、紙に含ませて拭くだけでは足りない。100〜150cc以上を瓶に入れ、蓋をして揺すったり転がしたりします。液体が瓶の中を回るようにするのが狙いで、内側の全面と瓶の縁、蓋の裏まで行き渡らせます。密閉できる瓶ではないので、逆さにすると漏れる——流しや作業台の上でやるよう注意します。

縁と蓋の裏を拭く: 終わったら中の液を流し、紙で拭き取れば完了です。食品用アルコールスプレーのように吹けるものなら、たっぷり吹いて拭き取るだけで済みます。消毒用エタノールは、スプレーボトルに詰め替えておくと使いやすいそうです。漬けている最中もできあがってからも、瓶の縁や蓋の裏は汚れがついたらこまめに拭くよう勧めて結びます。