インクラインプッシュアップ
胸
器具: 自重 / 難易度: 初級
インクラインプッシュアップは、台に手をついて負荷を下げる入門
効く筋肉
大胸筋と上腕三頭筋が主に働きます。手の位置が高いほど体重がかかりにくく、腕立てが1回もできない段階からでも始められます。Slope〜筋トレチャンネル〜は、デクラインベンチプレスに似た動きになるため通常の腕立てより大胸筋の下部に効くと説明しています。30本の研究を集めた総説(Kowalski ら、2022年)は、前鋸筋の活動がプッシュアッププラスとインクライン型で最も高かったとまとめています。
やり方
手は動かない台につきます。Train With Adby は、家ならキッチンの天板・机・窓台、ジムなら箱やバーベルを挙げ、骨盤を引き込んで腹に力を入れ、体を一直線に保つよう勧めています。Slope〜筋トレチャンネル〜は、手幅を肩幅の1.3〜1.4倍、台の高さを身長の半分ほどから始め、難しければ壁でよいとしています。台は少しずつ低くしていきます。
フォームの注意点
肘を外へ開くと肩に負担がかかるため、Train With Adby は肘を体に寄せ、首ではなく胸が台につくまで下ろすよう注意しています。Slope〜筋トレチャンネル〜は、肩甲骨を寄せずに下ろすと肩の前側が引き伸ばされて痛めやすいと説明し、手首が痛むならプッシュアップバーを勧めています。息を止めて体幹を固める方法は血圧が上がりやすいので、心臓や血管に不安があるなら医師の指示に従うようにとも述べています。
バリエーション・代替種目
日ごろ体を動かしている男女23人が6種類の腕立て伏せを比べた研究(Ebben ら、2011年)では、手を台に乗せた型と膝つきは、通常や足を台に乗せた型より床反力が小さく、台の高さが負荷の調整になります。台を低くしていくと腕立て伏せにつながり、Slope〜筋トレチャンネル〜は次にデクラインプッシュアップ、ベンチプレス、ディップスへ進む道筋を示しています。
出典
- 論文・英語 Ebben WP ほか(2011) Kinetic analysis of several variations of push-ups
- 論文・英語 Kowalski KL ほか(2022) Shoulder electromyography activity during push-up variations: a scoping review
- 動画・英語 Train With Adby - Personal Training Gym How To Do An Incline Push Up
- 動画 Slope〜筋トレチャンネル〜 【インクラインプッシュアップ】適切な高さなど大胸筋下部に効くコツを解説!
解説動画: 正しい腕立て伏せと、台を使って効く場所を変えるやり方/ザ・きんにくTV 【The Muscle TV】
使う筋肉と2つの原則: プッシュアップで主に使うのは大胸筋、三角筋の前部と中部、そして上腕三頭筋。バストアップや腕の引き締めを狙う人に向く種目としている。行うにあたって頭に入れておくべきことは2つで、動作の間は頭から足まで体を常にまっすぐ保つことと、常に胸を張った状態で行うこと。
手幅と呼吸: 手幅は肩幅の1.5倍ほどに広げ、手の位置が肩の真下に来るようにセットする。手の位置が上すぎたり下すぎたりすると狙った部位に効果が出ない。呼吸は体を下ろすときに吸い、上げるときに吐く。
台を使ったバリエーション: 椅子やソファなどの台を用意し、手をついて頭の位置を足より高くすると、大胸筋の主に下の方へ効かせられる。逆に足の位置を頭より高くすると、大胸筋の主に上の方に効く。身近な台ひとつで刺激の入る場所を変えられるのがこのバリエーションの利点。さらに手幅を狭くすると胸の内側に効かせられる。
回数の目安: ゆっくりしたスピードで10〜15回を3セットほどから始めるとよいとしている。速く数をこなすより、体をまっすぐに保ち胸を張ったまま丁寧に反復することを優先する。