ダンベルフライ

胸

器具: ダンベル / 難易度: 中級

ダンベルフライは、胸を大きく広げて伸ばす単関節種目

効く筋肉

筋トレ経験のある男性17人が6RMの重さで比べた研究では、大胸筋・三角筋前部・上腕三頭筋の活動は、バーベルのベンチプレスのほうが動作の大部分で8〜81%高く、ダンベルフライで高かったのは上腕二頭筋(57〜86%)でした。別の13人の研究(60%1RM・12回)では、三角筋の活動は前部が最大随意収縮の18.8%、中部が3.4%、後部が2.5%でした。

やり方

Mind Pump TVは、足・お尻・上背・頭の4点をベンチにつけ、軽い重量から始めるよう勧めています。肘の曲げ幅は解説で分かれ、Mind Pump TVは約10度曲げた形で固定、VALX 山本義徳 筋トレ大学は下で前腕が垂直より外側に来るまで曲げると説明します。ScottHermanFitnessは、ダンベルを胸の下側の真上に構えるよう勧めています。12〜15回を3セットが目安です。

フォームの注意点

Mind Pump TVは、ダンベルを重力に任せて落とすと腕が回り、肘と肩に強い負担がかかると指摘し、肘と手首を縦にそろえたまま3〜4秒で下ろすよう勧めています。VALX 山本義徳 筋トレ大学は、腕が垂直になるまで上げると負荷がかからなくなるため、その手前で止めてダンベルを合わせて休まないよう勧めています。深さは胸の伸びを感じるところまでにとどめ、痛みが出る角度には入れません。

バリエーション・代替種目

Mind Pump TVは、ダンベルは閉じるほど胸の負荷が減ると説明しています。張力が抜けにくいケーブルフライやペックデックのほか、トレーニングチューブなどのゴムバンドでも行えます。男女29人が10RMの重さで比べた研究では、ゴムバンドは大胸筋の活動がダンベルよりわずかに低く、三角筋前部は大きく高くなりました。著者はダンベルの代わりになりうると結んでいます。

出典

  1. 論文・英語 Solstad TE ほか(2020) A Comparison of Muscle Activation between Barbell Bench Press and Dumbbell Flyes in Resistance-Trained Males
  2. 論文・英語 Campos YAC ほか(2020) Different Shoulder Exercises Affect the Activation of Deltoid Portions in Resistance-Trained Individuals
  3. 論文・英語 Bergquist R ほか(2018) Muscle Activity in Upper-Body Single-Joint Resistance Exercises with Elastic Resistance Bands vs. Free Weights
  4. 動画・英語 Mind Pump TV How to Properly Do a DUMBBELL FLY | Mind Pump
  5. 動画・英語 ScottHermanFitness How To: Dumbbell Flys On A Flat Bench
  6. 動画 VALX 山本義徳 筋トレ大学 【筋トレ】大胸筋を鍛えるのに最適なダンベルフライで絶対に注意しなければいけないことをまとめました。

解説動画: ダンベルフライとダンベルプレスの違い:外側を狙うか内側を狙うか/VALX 山本義徳 筋トレ大学

ボトムでの肘・前腕の角度が分かれ目: ダンベルベンチプレスは一番下まで来たときに肘が地面と垂直よりわずかに内側へ入り、そこから内側に絞り込む動きになる。対してダンベルフライはボトムで前腕が垂直より外側に来ている状態から挙げるため、いったん外に入ってから内側へ力が向かう。この一番下での角度の差が、2種目を分ける決定的な違いになる。

ストレッチ位置での負荷が違う: 腕を大きく開けるフライは、その分ダンベルを下まで下ろせるのでストレッチポジションで強い負荷がかかる。一方プレスはダンベルが体に近い位置に来るため、一番下での負荷は弱い。どちらも胸を水平屈曲させる動きだから同じではないか、と思われがちだが、ボトムでの負荷はまったく違うと説明している。

効く場所が変わる理由: 筋肉は一本の線ではなく、細かい筋節がいくつも連なってできている。プレスは最後まで内側へ絞り込むので内側の筋節まで収縮するのに対し、フライはストレッチ位置で負荷がかかるため外側の筋節が主に働き、内側はあまり収縮しない。結果としてフライは大胸筋の外側、プレスは内側への刺激が強くなる。

組み合わせ方: 2種目をどう組み合わせるかは、重視したい方を先に行うのが基本。胸の外側の輪郭が欲しい人はダンベルフライを先に、セット数もやや多めにしてからダンベルベンチプレスへ移る。内側のラインが欲しい人は逆にダンベルベンチプレスから始める、という考え方で構成する。